You're My Only Shinin' Star (8) | 星の輝き、月の光

星の輝き、月の光

「イケメンですね」(韓国版)の二次小説です。
ドラマの直後からのお話になります。

「そろそろ時間かな。」


ミナムは携帯を取り出すと、どこかへ電話をかける。

・・・相手は出ないようだ。

もう一度かける。

・・・また出ないようだ。


「呼んでくる。」


ミナムが席を立った。


「あ、ミニョ呼びに行くの?俺も行くよ。それにしてもテギョンヒョンはパーティーの途中でどこ行っちゃったんだろ。部屋で作曲でもしてるのかな?」


ミナムの後について行こうと、ジェルミも立ち上がる。


「ジェルミはここで待ってて。俺が呼んでくるから。」


「え~、何で~?」


「いや~、待ってた方がいいと思うよ。」


ミナムはクスクスと笑いながら部屋を出て行った。

不満顔のジェルミは、ミナムの姿が見えなくなったのを確認してから、こっそり後をついて行こうとしている。

先程からミナムの様子をチラチラと見ていたシヌ。


「ジェルミ、行かない方がいいと思うが・・・」


ジェルミの後ろ姿に声をかけたが、そのまま行ってしまった。




ドアの陰に隠れて、こっそりとミナムの様子を窺う。


「あれ?何でテギョンヒョンの部屋に行くんだ?ミニョはミナムの部屋だろ?」


首を傾げるジェルミ。

ミナムは自分の部屋・・・ではなく、テギョンの部屋の前にいた。

コン、コン。

ドアをノックする。・・・が、返事はない。

ドン、ドン、ドンッ。

先程より強くドアを叩く。・・・が、返事はない。

少し待って、ドアノブに手をかけた。


「あ~、コホン。・・・ヒョン、入るよ~」


そっとドアを開けて顔だけ中に入れる。


「・・・お取込み中じゃないよね~。・・・そろそろ時間なんだけど。・・・電話しても出ない方が悪いんだから・・・」


身体全体を部屋の中にすべり込ませ、キョロキョロと辺りを見回すと、ベッドへと近づいた。

二人で眠っている姿を目にしたミナム。


「この状況は・・・兄としては、可愛いでは済まされないと思うけどな。」


ベッドの中でテギョンがミニョを後ろから抱きしめ、一緒に寝ている姿を見て、軽くため息をつく。

が、あまりにも自分の想像通り、いや、それ以上の行動をするテギョンが、可笑しくてたまらない。

いつの間にか、ミナムの口からクスクスと笑い声が漏れていた。

ミナムの後ろから、こっそり部屋に入って来たジェルミがベッドを見て固まった。


「あ゛~~~っ!」


合宿所中に響き渡るジェルミの声。


「だから止めたのに・・・・・・」


ジェルミの叫び声を聞きながら、シヌはワインの入ったグラスに口をつけた。


     *     *     *     *     *     *     *


― 次回予告 ―  (次のお話のどこかで出てきます)


重ねられた唇が離れると、あわてて口元を押さえ真っ赤になった顔を少し俯ける。

テギョンはその様子に満足そうに微笑むと、再びミニョの身体をギュッと抱きしめた。



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