You're My Only Shinin' Star (2) | 星の輝き、月の光

星の輝き、月の光

「イケメンですね」(韓国版)の二次小説です。
ドラマの直後からのお話になります。

コンサートの翌日、事務所の電話は鳴りっぱなし、建物の前は記者とファンで一杯だった。


「あれは、あくまでコンサートの演出です。」


というのがA.N.JELLと事務所の返事だった。


『演出にしては、マイクもないし、離れた所にいた人は、何が起こっているか全く判らないと思うんですが。』


「だからいいんですよ。いかにも本当っぽいでしょ。実はミナムに仕掛けたドッキリなんです。ファンの子達にも協力してもらいました。じゃなきゃ、テギョンヒョンがステージから下りて客席を歩くときに、あんなに都合よく皆が道を開けてくれると思います?」


ジェルミがおどけて言う。


「ミナムは初コンサートでかなり緊張してたから、それをほぐそうと。いきなりテギョンヒョンがあんなことしたら、驚いて緊張なんてどっかいっちゃうでしょ。」


「それで俺だけ知らなかったのか」


ミナムがわざとらしく言う。


「そ、俺が考えて、テギョンヒョンに頼んだんだ~。」


「あの後のコンサートは最高の出来だったな。」


シヌが微笑みながらミナムを見る。


へへっと照れたように頭を掻くミナム。


「PV試写会の時は俺のせいで迷惑をかけてしまったので、今回はテギョンに協力してもらいました。」


『シヌさん、あの時の女性との間に何か進展はありますか?』


「ご想像におまかせします。」


ニッコリといつものキラースマイルを顔に浮かべる。


『コ・ミナムさんへのドッキリということですが、相手の女性は同じ事務所の方ですか?』


ミナムがぷっと吹き出した。


「あ、スミマセン・・・くくっ・・・あれ、俺の妹なんです。ジェルミ~、俺本気で焦っちゃったよ~。まさかミニョがテギョンヒョンと・・・って。」


『ミニョさんとおっしゃるんですか?』


「はい、コ・ミニョです。」


「ミナムが朝から凄く緊張して顔色悪かったから、急遽俺が頼んだんですけど、ミナムの為だって言ったら快く引き受けてくれました。」


『今回の告白は、本物なのではないかと噂されていますが。』


「いや~、それはないですね。妹はこれからボランティアで外国へ行くんです。天下の皇帝ファン・テギョンに告白されて、すぐボランティアで外国に行く女性がいると思います?ね、テギョンヒョン。」


テギョンは何も答えず、フンッと横を向いている。


『ボランティアというのはフェイクで、身を隠す為に外国へ行くのでは?』


「あ~、もう疑い深いな~。そんなに信じられないなら、妹のボランティア一緒に行って手伝って下さい。人手不足だって聞いてますから。どうぞアフリカまでついて行って下さい。あ、でも妹は一般人なので取材ではなく、ボランティアとして行って下さいね。」


アフリカと聞いて一瞬言葉に詰まる司会者。そこへ畳みかけるようにシヌが続ける。


「新メンバーコ・ミナムの為にしたドッキリで、皆さんをお騒がせしてしまい、申し訳ありませんでした。コ・ミナムの妹は一般人です。我々の一方的な依頼を快く引き受けてくれた彼女に、迷惑がかかってしまうのではないかと、心苦しく思っています。」


「コ・ミナムは、ああ言っていましたが、彼女の人生に係わることです。どうかアフリカまで付けまわすようなことはしないで下さい。よろしくお願いします。」


最後にテギョンが締めくくるように言うと、メンバー一同頭を下げた。




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