You're My Only Shinin' Star (1) | 星の輝き、月の光

星の輝き、月の光

「イケメンですね」(韓国版)の二次小説です。
ドラマの直後からのお話になります。

夜、二人並んで合宿所のテラスで夜空を見上げている。

待ってて下さいと言うミニョに星のネックレスを渡し、肩を抱くテギョン。

しばらくそのままでいたが、やっぱり納得がいかない。


「・・・だが何故アフリカなんだ?ボランティアならもっと近くの・・・国内でだって出来るだろう?」


わざわざ遠くへ行こうとするミニョの考えが判らず、どうしても聞いてしまう。

肩を抱かれたまま、夜空を見つめていたミニョがゆっくりと口を開いた。


「私は今まで色々な方々に助けられてばかりでした。修道院ではジェンマとして院長様やシスター達に迷惑ばかりかけて。A.N.JELLではコ・ミナムとしてテギョンさんやシヌさん、ジェルミにいつも助けられて・・・。ですから、今度はコ・ミニョとして、一人で頑張ってみたいんです。知らない土地で、知らない誰かのお役に立ちたいんです。」


ミニョはそう言うと、手の中の星を胸の前でギュッと握りしめた。


「アフリカは遠いです。寂しいからといって簡単には戻ってこられません。だから、頑張れると思うんです。」


手の中の星を見つめ、再び握りしめると、テギョンの方へ顔を向ける。


「ですから、今回のボランティアは修道院とは全く関係ありません。私個人でお願いして、コ・ミニョとして行くんです。アフリカは確かに遠いです、・・・でも、ちゃんと手紙書きます。楽しみに待ってて下さいね。」


「おい、ちょっと待て。修道院と関係ないって・・・知り合いのシスターの手伝いだってマ室長に聞いたぞ。」


「あ、あれは・・・私が個人でお願いしたボランティアに偶然知り合いのシスターがいらっしゃるみたいで・・・」


「それに、手紙って・・・」


テギョンはミニョの肩を摑むと自分の方へと向かせた。


「携帯は繫がらないのか?パソコンは?メールもダメなのか?そんなところに行くのか?」


「携帯もパソコンも大丈夫だと思います。でも、メールはしません。携帯も・・・置いて行きます。」


「はあ?何だそれは。それじゃあ連絡がとれないじゃないか。」


「ですから、手紙を書きます。」


「手紙って・・・何日もかかるだろう。せめてメールだけでも・・・」


テギョンの口が尖る。


A.N.JELLは忙しい。兄のミナムが入ってからは特に。時には眠る間もないくらいスケジュールが詰まっているのを、ミニョは知っている。


「メールはしません。テギョンさんはとてもお忙しいですから、そんなことを気にしている暇があったら、少しでも身体を休めて下さい。」


メールの遣り取りは、きっとすぐ返事が欲しくなってしまう。

忙しいテギョンを相手に、いつ返事が来るのかと待っているのは辛い。何故返事が来ないのかと考えてしまう自分も嫌だ。

そんな気持ちのまま、アフリカで子供達と接することは出来ない。

それならいっそのこと、手紙にしてしまえば気が楽になる。


「そんなことって・・・いつでもお前の様子が知りたいと思うのは、いけないことなのか?」


「私は・・・手紙が好きなんです!」


ミニョの返事に、テギョンの口が更に尖った。




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