ハンドメイド作品 展示
自宅の空間や棚の中に置いていると存在感を発揮できるハンドメイド作品でも、会議室のような広い空間の中での展示となるとでは、小さなハンドメイド作品を一つや二つ置いたくらいでは、空間が広すぎて、何の展示か気づいていただけません。フリーマーケットやマルシェでも限られた販売スペースの中で上手にレイアウトされているのをよく見かけます。
絵や書で例えるならば、用紙に対する割合やバランスのようなもの。そして、フラワーアレンジで言う、グルーピングのように同じ種類のものをまとめると存在感が出せると良いのかもしれません。
秋の芸術祭に参加するようになって、5年目。志布志市の生涯学習の発表会の展示を合わせると今年で9回目となります。毎年1回のことながら、展示については、布を引いたり、棚をつかったり、手先の器用な旦那さんに作ってもらった折り畳み式で持ち運びしやすい高さを出せる板やネームプレートなど、年々増えていくアイテムを駆使しながらレイアウトしています。
講座生の作品を並べ終わってもまだ何か物足りない。
少しずつ改善策を講じながらも毎年の課題です。
今年の新作アイテムは、このラミネート。
さらに、志布志周辺ではコスモスの花があちらこちらで咲いているので、自宅にあったアーティフィシャルフラワーのコスモスのアレンジ、いけばな小原流の花展ポスター、ラズリィフラワーの看板も持ってきて宣伝もかねて、展示してみました。
生花のフラワーアレンジの水を足しにているときに展示をご覧になられている様子を垣間見ることができました。フラワーアレンジに関心があってみているというよりも展示している方の名前を探していたり、たまたま知り合いのお名前に気づいて尋ねられる方がほとんどでした。
そうなのです。これは総合芸術祭。
展示発表では、書道・俳句・短歌・川柳・木彫り・クレイフラワー・いけばな・写真・お茶・絵手紙・薩摩狂句・寄せ植え・水墨画・和紙・陶芸・・・
舞台発表では、吹奏楽・太鼓・ダンス・体操・舞踊・コーラス・バレエ・三味線・民謡・ハーモニカ・三線・郷土芸能・・・
の中の
フラワーアレンジの展示でしかないのです。それも、人生の先輩方が多い中での展示です。どこまで周知していただけるのかわかりませんが、このような機会でないと気づけなかったことが多くあります。
人との出会いです。
たまたま開会行事で座った座席のお隣の方は、母と同年齢の86歳のとっても素敵な方でした。
「もう少し人が入って、くれるといいですね。」
と、開会行事始まるまでのしばらくの間、会話が弾みました。
「この前あった、民謡の時はこの会場がいっぱいっだったのよ!」
の一言に
「えぇ~。そうなんですか~?そんなに集まるのですね‼」
とにかく驚きました。当然と言えば当然のことかもしれません。人は共感することがあれば自然と集まるもの。民謡を始めたのは、昨年病気をされて仕事が出来なくなって、車の運転免許も返納されてからだそうですが、
「もっと早くから民謡を始めておけばよかったわ!民謡に出会ってから楽しくて、家でも口ずさんでいるの。民謡の先生は、大会にでて優勝できなかったとか言うけど、入賞はいつものこと・・・」
などなど、この年齢で“キレッきれっ”の会話に私のテンションも上がりっぱなし。こんなに素敵な人と出逢えて本当に良かったと思いました。
「私もこうありたい!」
と思えるような方でした。それにしても病気が何だったのか?そこまではわかりませんが、きっと、民謡に出会ったことで、持ち前の自分を取り戻されたのだと思います。
「ずっと仕事だけをしてきた!」
と言われた芯の強さに心をわしづかみにされた気分です。
この方の生きがい、楽しさを伝えられた民謡の先生も、きっとパワフルで素敵な方なのだろうと思います。今まで関わることのなかった民謡の世界でしたが、この出会いで民謡の見方が変わりました。
この方が民謡に出逢ったように
フラワーアレンジをみて、興味を持って楽しんでくださる方と出逢えたら、幸いです。
令和元年度
志布志市総合芸術祭 10月26日土曜日 13:00開演
志布志市部秋の芸術祭 10月27日日曜日 9:30開演
会場: 志布志市文化会館
暮らしに花を、生活に彩りを、趣味から広がる
「花」のある生活を応援する