バッグアレンジの作業工程
バッグアレンジのベースの完成→それから完成イメージの制作。
今回は、プリザーブドフラワーのバラの存在感がわかるように、バッグから花があふれ出てくるような感じで、色は、秋をイメージして紫で落ち着いたものでまとめてアレンジしてみました。
ワイヤリングした花材をまとめていきます。
プリザーブドフラワーには、開花させるひと手間も加えてあります。箱から取り出した状態のバラにワイヤーを足して、茎のような支えの部分を取り付け、花を持ちやすくします。バラの花びらと花びらの間にコットンを詰めたり、花びらを外して接着させたり、花首から広げる方法と開花のさせ方も人それぞれです。今回は、シンプルにコットンを詰めて開花させましたが、講座歴の長い方は、開花の方法も以前の講座でお伝えしているので、説明しなくてもご自分のやり方で綺麗に大きく開花されていました。
プリザーブドフラワーは、制作中に手が花びらに当たったり、花と花が押し合って変形したり、花びらが破れたり外れてしまうのを避けるためにアーティフィシャルフラワーの葉物類でガードしておきます。
もちろん、そのまま挿していくものもあります。少し流れが出るようにとか、溢れ出るようにするためにこうして何組か、束ねておいたものを準備していると全体が
「ふっくら」
「サラーー」
っと、平面的ではなく、盛り上がって立体感のあるアレンジに仕上がります。
次にアレンジ。
メインのバラをどこに配置するか決めます。
今回は大きさ、色を変えて3輪使用しています。この3輪の組み合わせを手に持って確認していきます。
ここからは、フラワーアレンジの分野。生花のフラワーアレンジと同じ感覚です。どの色、どの花、全体の形、全て自分の感覚とイメージを駆使して形にしていく作業です。
まず、1輪。
前に挿しすぎると、前のめりになってしまいます。それでいて花の向きも気にしないと
「あっち向いて、どこを向いているの?」
となってしまいます。
そして小花を加えながら2輪目。
続いて、花があふれ出す部分。葉物類をつなげて長さを出していきます。
そして、3輪目。すでにある程度花と葉を組んで一本にまとめておきます。こうすることで、花と花がぶつかり合うことなく挿しやすくなります。
あとは、隙間に残りの花材を差し込んで仕上げていきます。
この時は前面だけでなく、側面、後ろ面、上からなどと、くまなくチェックしてでこぼこしていないか確認し、気になるところに花材・あじさいを付け加えていきます。今回は時間の余裕がないと思い、あじさいのメイキングを施したものを準備しました。いつの間にか、カラーバリエーションが豊富にそろってしまったあじさいをふんだんに準備できたので、一種類だけでなく何種類ものあじさいが楽しめました。
完成した試作品が、こちらです。
この試作品は、講座の時には説明しながら解体するので、これもまた、仮挿し状態です。解体したあと、また組み立てるのですが、私の場合は、この状態には戻りません。どれか正解かわかりません。その時その時の勢いでアレンジしているので、同じものができないのです。これが人の手によるものの魅力。
「毎回、違うなぁ。」
を楽しむようにしています。何度でも作り直すことによって、制作する度に新鮮な気持ちが味わえます。
フラワーアレンジの場合、その時の感性と勢いで制作するほうが、気づいたらできています。逆に考えて計算しすぎると、どことなくち密さと堅苦しいものになるような気もしますが、これは私の場合であって、全ての人に当てはまるものではありませんので、ご承知おきくださいね。