ウクライナ戦争はアメリカの終わりの始まり | 明日への飛翔

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愚直に生きる男たち

ロシアのウクライナ侵攻でアメリカなどはロシアを経済封鎖する。

これはロシアから石油・ガス・穀物・鉱物資源を輸入しないという制裁だ。

昭和16年に太平洋戦争に突入し、日本はアメリカから石油・鉱物資源などが輸入できなくなり疲弊し敗退した。

つまり今回ロシアから輸入できなくなるアメリカ・EUが大変困ることになり疲弊する。

アメリカはロシアに対して資産凍結など金融制裁を行うが、ロシアはさほど困らない。なぜなら過去の教訓からロシア中央銀行は5年前に外貨準備の40%を米ドルが占めていたが、今は15%以下に減らしている。そして中国の人民元と金(ゴールド)の比率を35%以上に増やしている。

こういった金融の安全保障対策は中国も同様に米ドルの外貨準備を減らしている。

現在の世界基軸通貨は米ドルが支配しているが、世界の各国は銀行を閉鎖されたり送金不能にされたり、アメリカによる通貨支配では国の独立性や安全保障を守れないと判断している。

中国は3年前にデジタル人民元を施行した。これによりアジアやインドなど世界の各国に、米ドルではなく人民元で決済・取引している。

ロシアと中国の商取引・決裁も人民元で行われるだろう。

つまり世界基軸通貨は米ドルではなくなる。これがアメリカの終わりの始まりだ。アメリカ経済は衰退する一方になる。日本も米ドルによる外貨準備を減らし人民元を増やす政策が必要になるだろう。

ロシアを経済制裁する国は、アメリカ・カナダ・イギリス・日本・EU各国など48ヵ国のみで、中国・インド・サウジアラビア・ブラジル・アフリカ諸国など150ヵ国はロシアと今まで通り貿易を進める。

つまりアメリカが宣伝するようにロシアが世界で孤立する訳ではない。

日本国内のNHKや各社のニュースではロシア軍の作戦は失敗で、キエフ市外で進撃が止まりロシア軍の被害が深刻な状況と報じられている。昔の日本軍の大本営発表と同じだ。

現実はロシア軍が侵攻した地域はウクライナ軍が敗退しロシア軍が支配している。ロシア軍が首都キエフを陥落させないのは、ウクライナが降伏する前に、ウクライナ東部、ウクライナ南部、クリミアのヘルソン・オデッサなどの領土を支配し、ロシア軍占領地域の既成事実をつくるためだと思われる。

その後キエフを占領し、停戦協定内容をロシア有利に進めるのではないだろうか。

いずれにしても今回のアメリカ政策によるウクライナ戦争の将来は、アメリカが目論むグローバル化(ウオール街・アメリカ金融資本)によるアメリカの世界経済の支配にはならないだろう。

過去の戦争でロシアはスターリングラード(サンクトペテルブルク)攻防戦などドイツ軍の侵攻・包囲網で餓死者が続出するなかで長期戦でドイツに勝利した忍耐強い貧困に強い民族だ。アメリカに経済封鎖されても石油・ガス・食料を資源として持っているロシアだから滅亡することは無いだろう。