梅棒 13th “RE”WORK 『風桶』
2021.12/17〜2022.1/21
・本多劇場
・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール
・名古屋市芸術創造センター
全公演終了しました!拍手です!!
いや〜本当によくぞ完走できたなと。
特に名古屋行く前はどうなるかと思いましたが…無事完走致しました。
この「風桶」という公演に携わっている全ての皆さんの配慮や注意や思いやりがあったからこそ成し遂げた事だと思います。特に舞台部をはじめ演出部・制作部の皆さんが稽古場から大千秋楽まで欠かすことなく、隅々まで消毒をし、換気に気を配ってくださったことは大きな要因だったと思います。本当にありがとうございました。
そして感染対策に協力いただいた3都市すべてのお客様!本当にありがとうございました!
そしてそして、キャストの皆んな。
ご飯とか呑みとか行きたかったねーーー!!
密を避けながらよく我慢して、でも着実に心の距離を縮めていけた我々は素晴らしいと思う。自分で言うのも可笑しいですが、本当に素晴らしいことだと思います。導いてくれた梅棒の皆んなにも大感謝です。
コロナ禍になって2年目の今、実験と試行錯誤の演劇界において、僕らが完走できたことは一つの実績になると思います。
何が正しいかがわからない…。
答えがわからない…。
その迷いの中で見えたこと
「大切な人を思いやった上で起こす自分の為の行動」それは全て正しいし、答えへ繋がるということ。
公演の無事と成功へ!と走った2ヶ月半に実証できたと思っています。そしてそれは僕だけじゃなく、この2ヶ月半一緒にいた皆んな同じだと思っています。共有できて良かった。本当に。一人で抱えるものが多すぎたなぁと反省も込めて…。
今回の『風桶』は6年前に上演された作品を、リニューアルしたもの。稽古場でも沢山試しましたよね。本当はあんな曲があったり、あの曲がこれに変わったり…。それによって役のポジションやキャラクターも変わっていったり…。リニューアルだから楽かと思えば大違い。どエラい大変でした。それは僕が初演に出ていたからかもしれません。
自分の中の『風桶』がしっかり色塗られた状態だったんでしょうね。初出演の皆さんの真っ新な画用紙が美しく見えました。僕はその色を消す作業から入りました。つまり進んでいるようで出遅れてのスタートです。とはいえ残すものも多くありました。同じく初演から続投のYOUちゃんはどうだったんだろう…そういう話しできてなかったなぁ。
キャストが変わったことによりこうも変わるか!と思った今作。みんな面白かったなぁ。よく絡んだキャストについてのみですが、書いていきましょうかね。写真ですが、舞台前にマスクを外して撮影してとのもあります。
まずはこの人達と。
夜桜前線。
「楽しかった!」の一言。
トショくんと鶴ちゃんと舞台上でガッツリ絡めた喜びと、ひこひこくんの何が飛び出すかわからないパフォーマンス能力を側で感じられて贅沢でした。
何かの媒体にも書いきましたが、顔合わせにて演出の今人くんが役説明をしてくれた際に
「黒柳は普段の稽古場での悠造さんと同じポジションですね」と言っていました。
周りからはそう見えてるのかぁと思いつつ、役に没頭していくと自然とそうなっていました。この役所とキャラクターはランボルギーニとミノのおかげなんです。
トショくんは男子校の同級生みたく楽屋でも稽古でも、周りから見たら「何が面白いの?」ってことで腹を抱えて笑っていました。そして鶴ちゃんはブログで「自分は役者じゃない」と言っていましたが、僕から見たら立派な役者で、むしろ役者としての会話しかしていない記憶があります。ダンスへの導入、心持ち、夜桜前線が江戸の人たちに対していかに存在感を出して未来へ生きる力とアイディアと想いを残していくか。タイムマシン前の雰囲気作りはよく話したね。僕は共演していて毎日3ギャフンは言っていましたよ。
そしてミノ役でダブルキャストのひこひこ君は大阪と愛知にも来てくれました。愛情です。助言や気遣いを本当にありがとう。ひこひこくんと共同で撮影して編集した舞台裏動画を皆んなに送ったら喜んでくれました。
思い出だけじゃなくて、何か立ち止まったり、ぶち当たったり、食らってしまったり、下を向いたりした時に、ピッと再生して蘇生していけるものがあれば、僕らは絶対にまた会えると思ったのです。
人間は寂しい生き物で、認められたい性分だと思います。それを認めた上で、認め合える人達がここにいるという歴史を作ったことに意味があったと思います。
時空の旅も、音の中の生活も、喧嘩の日々も、きっと楽しかった夜桜前線。そこにお客さんがいること、応援してくれる人がいることを忘れなかったから、また3人で歌うことができたんだと思います。この公演に挑む僕たちも何も変わらなかった。ありがとう夜桜前線!
初演に出ている僕は、この二人とどれほど絡むのかを知っている状態で顔合わせに行ったので、ご両人を見た時に緊張が走りました。でもその緊張はすぐに解けて、すぐに安心に変わりました。
現場慣れ感が半端なくて、見た目とは裏腹に気を遣って稽古場を見渡し、率先して動いてくれていた田部右衛門役のイトくん。
気付きが早い上に多く、自分が出来ないことをプラスマインドに変換して挑むというタフさを持っている、おねつ役のブギちゃん。
lockin'というダンスジャンルを得意とする…、というか血液として流れている御二人と踊れることがめちゃくちゃ嬉しかったです。稽古中は2人の背中を見て、盗みながら挑みました。ダンサーって格好いいなぁと改めて思いました。そして自分はロッカーではないのだと痛感しました。そこからは練習練習!足を引っ張ってしまい迷惑もかけまくりましたが、温かい2人の人柄のおかげで駆け抜けました。
凄く意味がわからないであろうことを言いますが、2人と踊ることによって構築できた黒柳というキャラクターがありました。「スイッチ入れなくても、いつでもアイソレーションとグルーヴを体の中に流している人にしてしまおう」という試みでした。初演はある程度ボルテージ上がった段階で踊っていましたが、心理的にニュートラルな状態で踊れてしまう人。それが今回の黒柳ムーンでした。
この転換からの仕上がるスピードは我ながら早かったです。そのぶん演出や共演者を混乱させてしまいましたが…。とりあえず、3人で無事完走。
火事という不幸に合いましたが、それがあったからこそ3人で家を建て直して農作業に勤しんだ日々があり絆が深まったのだと思うと、不幸からスタートする人間の強さには時代も貧富も関係ないのだと思い知らされました。
家を出て別れる際は本当に寂しかったです。「ずっと一緒だ」と吐いてバイクに跨りましたが、その想いも、この公演に挑んだ僕らと何も変わらなかった。ありがとう百姓夫婦!お幸せに!!
一人一人については、またInstagramの方に載せていければと思います。すでに半分は載せておりますが、少しずつ。
あ、最後に!
この公演にはアシスタントというポジションにいるダンサー2人がいます。こうすけ君と佳純ちゃん。稽古に来れないキャストの振付や段取りや動きを覚えて、代役として入り、振付師の梅棒メンバーよりも振付を覚えている恐ろしい2人です。振付の確認はだいたいこの2人に聞いてました。迷惑なタイミングでも優しく教えてくれる2人には頭が上がりません。
本番ではパネルを動かしたり暖簾を付け替えたり桜を降らしたりベルリネッタの手を光らせたりキャストを盛り上げたり、衣装やメイクの手伝いもして、劇場を去る最後まで片付けの手伝いをしたりしてくれていました。
この2人がいなかったら、この公演はここまでのクオリティで立体化できていないと確信しています。舞台裏の主役、お疲れ様でした。今はただ、2人と舞台上でご一緒できる日を楽しみにしています。その時も僕は振付を教えてもらいに行くんだろうな…。どうか笑ってやってくださいな。
正安寺悠造




