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前回の話
続きです。
寝室にて一人、
ドキドキと病院に電話して
(でも相変わらず
伝え方はかなり冷静だったと思う。
娘は同じ部屋に寝てた)
いまの状況を伝えたところ
「じゃあ来てください」
とのこと。
なんかとりあえず
ホッとする私。
長い不安や
体の物理的な負担(前駆陣痛)
を感じ続けてきた状態だったし
そうして方向性を決めてもらい
やることが見えると
安心するものですね。
電話口の助産師さんの口調は
「それは今すぐに・・!」
でもなく
「それは微妙な感じだけど
一応来てください
(帰ることになる可能性におわせ)」
でもなく
淡々と来院指示、という感じ。
1人目のときの
トラウマものの経験があるので
(トラウマ内容→
行って陣痛来てるのに帰され、
2回目も帰されそうになり
泣きながら入院させてもらい
痛みに耐え続けるも、
ずっと前駆陣痛だから
帰りなさいって言われる怖さに
おびえつづけて陣痛への
アドバイスもあまりないまま徹夜。
その後も、かなり後に自分で
気づくまで、誰からも
「前駆陣痛じゃなく陣痛」
「帰らないでこのまま産める」
と言ってもらえず出産。
詳しくは娘出産レポに書きました)
だから今回も
来院指示もらったからといって
また帰ってくる可能性はないとは
いえないけど
でもなんか
「やっと行ける」感があり
嬉しかった気がします。
行くと決まってから夫を起こし
たしか夫が
タクシーを呼んでくれました。
準備しておいたかばんを持って
意気揚々・・とまでいかないけど
かなり前向きで安定した気持ちで
出発!
夫いわく、このときの私が
夫に言った、
「じゃあ、産んできます」
みたいな、
言い方・出発のしかたが
印象的だったと笑
たしかにこのときに私に
ためらいや、得体のしれない不安や
未知への恐怖はなかった。
とても落ち着いていて
普通の「行ってきます」を
ちょっとしっかりめに伝えたくらい
の感じで
さらっと落ち着いて
外出の挨拶をした。
たしかその場でも
夫の返事で指摘された気がします。
「おぉ。すごい。二人目の余裕」
みたいなことを。
たしかに夫から見たら、
1人目出産前の
あの泣いたり打ちひしがれてた
私を見てるからね
それと比べると
全然言動や表情が違うと感じて
感心したのかもしれないけど
私からすると
「1人目のときだって
1回目の出発時は、同じく前向きで
ひょうひょうとしてたよ
できてたよ 」って主張はしたい。笑
(その後ぐちゃぐちゃに打ちのめされるので
やっぱりだからどうって話ではあるけど)
あのとき、まわりが・環境が
もっと違えば
私は元々は出産前に不安に
支配されず前向きなままいけた
ポテンシャルが・・
みたいなことはまだ少し思ったりして。笑
2人目出産で、私が成長したから
そうやって覚悟と余裕を感じさせる
挨拶ができたって
解釈だと少し違うのよ
みたいな。笑
でも一方で、
このときは
完全未知な初めての経験に出発するのではなく
1回出産を経験していることによる
安定感はたしかにあって
このあとも、1人でも余裕で
タクシーまで向かえたってのはある
このときの
家の玄関ドアを開けて
夜中(1月)の外気のなか
マンションの廊下を歩きはじめたときの
重い荷物を片手にかけて
一人病院へのタクシーへ向かって
数歩歩きはじめてるときの記憶が
まだわりと鮮明に
私のなかにに残ってる。
腕にのしかかる、
ずっしりと重い荷物を感じて
「こんな重さ、妊娠中はこれまで
持ってこなかったな。避けてきたな。
でも今、妊娠が分かってから
始めてこんな重いものを
むしろあえて持って
グイグイ歩いてる
(この負荷で陣痛促進!っていう気持ち)」
そんなことを思いながら
家の前の廊下を一歩一歩
進んでいったな~
歩き方も、もうこれまでの
お腹に負担をかけないようなそっと
ゆっくりしたものじゃなくて
積極的にぐいぐいお腹に
負担かけていくような
力のかけ方や、歩幅で。
タクシーは、
(たしか真冬の夜中で
外で待ってるのは寒いし、
夫が玄関ドア開けて
下にタクシーが着いたのを確認してから
出発した気がします)
普通の呼び方で呼んだ
タクシーじゃなくて、
たしか予め登録しておいた、
「陣痛タクシー」でした。
↑運転手さんが軽い講習を受けてる
&座席にタオルシートがひかれてる
というもの
だからこちらも、
実は陣痛で病院に・・っていう
驚かせ焦らせるようなことを
その場で運転手さんに
伝える手間もなくて、少し安心
で、乗り込んだけど
こちらもまだ耐えられない痛さでもないし
気持ちは落ち着いてるしで
普段タクシーに乗る時と
みじんも違わない
普通のしゃべり方と態度で
乗った感じになったし
タクシーのおじさんも
性格もあるのか
何もしゃべらないよう指導されてるのか
特に陣痛とか出産について
一言も触れるわけでもなく
安全運転しますねとか
急ぎますねとか
がんばってくださいとか
特に言われず。笑
最後まで
通常と違う会話は
一切おこなわれず、
お互いしゃべらないまま
普通に病院前に着き
普通にお支払いをすませて
(出産入院用に用意してた
小さいお財布から現金でお支払いした)
下りたあとにじわじわと
もうちょっと
タクシーのおじさんに
この非日常の私にとっての
大イベントに触れてほしかったと
思った。笑笑
あまりにも
普通のタクシー利用だった。笑


