予想より鮮烈だった
「若草物語」は原作も1949年の映画も未見だったが
四人姉妹の物語に、個人的には保守的なイメージを持っていた
しかし、現代版の若草物語はそれを大きく覆した
監督は「レディ・バード」「フランシス・ハ」(主演脚本)のグレタ・ガーウィグだ
シアーシャ・ローナンと再タッグを組み、
ルイザ・メイ・オルコットの小説「若草物語 」を
新たな視点で描いた
南北戦争時代に力強く生きるマーチ家の四姉妹
作家志望の次女ジョーを主人公に、みずみずしいタ ッチ
しっかり者の長女メグをエマ・ワトソン
活発で信念を曲げない次女ジョーをシアーシャ・ローナン
内気で繊細な三女ベス、人懐っこく頑固な末っ子エイミーをフローレンス・ピュー
母をローラ・ダーン、伯母をメリル・ストリープが演じている
また幼なじみの男の子を「君の名前で僕を呼んで」のティモシー・シャラメ
あまりにキャストがいいからか
キャラクターがイキイキしてる
ストーリーはいったりきたりする現代型でありながら
安易な回想などではなく、突然切り替わる
現代の観客はこれについていけるのだろう
泣けるポイントもいくつかある
ピアノのくだりは二回くらい泣けたし
髪の毛のくだりも泣ける
それらは自己犠牲の精神であり
自分の大事なものを他者に捧げるからこそ
感動させられた
四姉妹ならではの賑やかさと、後半は命を失う悲しさ
大河ドラマのような重厚なはずなのに
語り口は新鮮で爽やか
コスチュームの艶やかさ(元祖・森ガール?)
だけではなく、150年前の古典をリブートした
本当に驚かされた新進気鋭の女性監督作品
★★★★

