2020年1月公開だから
旧作映画とかではないけど、新作映画でもない不思議
やはり自粛解放後に映画館にて鑑賞
久々に映画館で見て、まず「映画の持つ力」を感じた
それはテレビやYouTubeとは違う、暗闇でスクリーンを見る
ことから生まれる夢や思い出といった脳を刺激するメディア
いや、アートだということ(もちろん他にもあるが)
「こっぴどい猫」「愛がなんだ」の今泉力哉監督
片想いの恋愛ばかりを描いてきた彼だが
今回は、他の人に脚本を任せることで
今までとは違うところに踏み出している
男性同士のカップル、ストーリーの中心にしつつ
小さな娘の親権問題が絡まることで
単純なゲイムービーを避けることに成功
特に後半、日本映画にはあまりない法廷ものになる
(アメリカ映画ではよくあるが)
つまり家族の形、「子どもを育てる」といった社会的要素が入ることで
二人だけの世界ではいられなくなる
もちろん男同士だろうと、人間ということには変わりない
村社会でも認めてもらえ(ここは案外すんなりいきすぎ)
法廷でも最終的に和解という形
それも含めて、全体的にはあいまいで緩い
それを日本らしさととるか日本の悪さととるか
個人的には、少し甘いと感じたけど
それは村人のキャスティングにしても
ちょっと素人くさいかなと
実際の人を使うなら、もっとうまく演出しないともったいない
とはいえ、全体的には愛があるので一般受けはよいだろう
ただ少しばかりシビアさに欠ける一品
★★

