難波発11時50分の特急サザンの先頭車は、私以外におっさんがもう1人いるのみ。しっかりと確認したわけではありませんが、他の号車もそれほど利用されているように思えず、コロナ禍さながらのまさに空気輸送で、4両も繋ぐ意味とは? といらぬ心配をさせられるほどの乗車率で、定刻の11時50分に難波駅を発車。

 

ちなみに下調べをしなかったので、可能かどうかわからないまま予約した席からは、あまり視界は広くないながらも前面展望が可能でした。

 

 

これはラッキーですね。

 

途中駅からも乗車はなく、ゆったりとした時間を過ごし和歌山市駅には12時49分に到着。ますますもって4両も指定席車をつなぐ意味がよくわからない特急サザンでしたが、なにかしらの理由があるのでしょう。余計な詮索は無粋ってものですよね。

 

 

ここで13時05分発の和歌山港行きに乗り換えます。時間帯によっては直通する特急も設定されていますが、基本的には乗り換え必須となっているようです。

 

発着ホームへ行くと、待っていたのはこちら。

 

 

 

 

『めでたいでんしゃ』なる、休日には観光列車にも充当されることもある、ひと目見てわかる通り水戸岡デザインの車両でした。彼がデザインした列車は、九州をはじめ全国津々浦々を走っており、ファンからは賛否分かれるもののようですが、私個人としてはキライではありません。強いて言えば、座席が固いことが多く、もう少し乗り心地がいいと助かりますが・・・ まぁこれは完全に好みの問題ですよね。

 

平日ということで10名ほどを乗せて和歌山市駅を発車しためでたいでんしゃは、ものの数分で和歌山港駅に到着。

 

 

 

フェリー乗り場とは連絡通路で直結しており、顔ハメパネルもあって旅の気分もより一層高まってきます。

 

恒例の駅舎撮影は、数年前に南海全線を完乗した際にしているので、今回はパス。見た限り、特に変わってはいないようでした。

 

南海フェリーは、いまや国内に唯一残る鉄道連絡フェリーともいえる立ち位置で、前々から乗って見たいと思っていました。ここまでくる列車は空いていましたが、待合室ではすでに何組も待っており、その後も続々と乗客がやってきます。おそらく彼らはここまで送ってもらったり、自家用車での利用客で、むしろ私のような鉄道でやってくる方が少数派といえますが、これほどまでに利用客が多いのは、素直に嬉しく思います。

 

調べてみると、深夜便も含め1日8往復も設定があり、和歌山四国を結ぶ貴重な足として、現在もしっかりと活用されているようです。

 

ゲートが開き、乗船開始の案内がなされ、他の乗客とともに私も船に乗り込みます。

 

徳島港到着まではおよそ2時間15分。普段なかなか味わうことのできない船の旅を、しっかり満喫したいと思います。