ずっと気になっていた映画。
母親ネタの作品はこわくてみるのが怖いので、
ずっと放置していたのだが、
Amazonプライムで、
役所広司が出ている映画を見た人には
おすすめ?で、必ず出て来るので
ようやく諦めて見てみた。
樹木希林の痴呆症になったおばあちゃんの演技だけでも
もうなんて素晴らしい俳優さんなんだろうと思った。
痴呆症になっても、
徘徊しても、
みんなに囲まれて暮らしているおばあちゃん。
やっぱり、母親ネタの作品は、
自分の母親との関わりと比べてしまうので、
監督さんが意図している所とは
関係なく凹んだり盛り上がったりしながら見た。
作品そのものは
☆を散りばめても散りばめても、
足りないくらい魂こもった秀作だと思った。
私なんかが
これは秀作です、と、上から目線で言うのはおこがましくて申し訳ないくらい。
井上靖の経験をなぞるストーリーだとしたら、
いつかあんな風に
母親の自分に対する愛情に、
心溶けて泣く日が私にも来るだろうか?
来ないままお別れになるんだろうか?
私もずーっと誤解していて
まだ全然気がついていないだけなのでは?
ではどうやって?
作品の中では、
種明かしをしてもいい時が来るまでは
わざと蓋がしてあって
教えてもらえないまま生きることを強いられるように見えた。
井上靖が良い小説を書くために。
そういう神仕組みもあってもおかしくない。
そんなことを考えつつ
しみじみと見た。
かと言って
母親に会いたいとか
もっと積極的に愛を探そうとか
するつもりがない自分がいて、
心がチクリとするのだった。
