【心の成熟】

心の成熟のための心構えとして、ここまで述べてきたことを整理してみましょう。

一番目には、
「自分の気持ちを中心に考えず、人の気持ちについても考えるように努力しましょう。
自分のことを考える時間を減らしましょう」
ということを述べました。

二番目には、
「価値観の多様性を認めましょう。
いろいろなものの見方があることを認めましょう」
ということを述べました。
そういう見方をしないと、世の中がギスギスして、親子や家族の関係も、仕事や職場の人間関係も、友人関係も、うまくいかなくなります。
あまり固定した目で見て人を裁き、戒律的に縛り上げてはいけません。

三番目の心構えは、
「『許す』ということを、もっと考え、実践する」ということです。
これは二番目の心構えともつながるものですが、幸福に生きたいならば、「人を許す」ということが大事です。
人を許すのは難しいことですが、これは宗教的境地なのです。

やはり、「許す」ということにも努力が必要であり、自然には人を許せるようにはなりません。宗教的真理を知り、「許しというものには、本当に実体的な力があるのだ」ということを知らなければいけないのです。
(ストロング・マインドP123)