vol.12より続く。
さて、前にも書いたかもしれないけれど、私が担当していたのは、実質破綻先が中心であった。実質破綻先がなんのことか知りたい人は、http://h-maenosono.com のトップページから無料小冊子「ここだけの話ですが。融資で損しないための30のコツ」をダウンロードして読んでいただきたいと思います。
回収の財源は、3つしかありません。
債務者か、担保か、保証人か、です。
まず最初は債務者と面談します。
とにかく会わないことには話が始まりません。
電話でもいいのですが、声と話の内容だけでは、その人の本質までは分からないことが多いものです。やはり、現地に行って、自宅にあがって、話をすることが大事かと思います。
まずここで会えるかどうか、というのが最初の関門となります。
逆にいえば、会えるうちはまだ大丈夫ということです。
会えなくても、連絡がとれるうちはまだ大丈夫です。
問題なのは、電話してもつながらない、お手紙を送っても反応がない、自宅に行ってもいないという場合ですね。
ある同業者は、面談を設定しても来ない人のところには、5分おきにFAXを流すのだと言っていました。まあ、そこまではしなくても、と思いますが。
手順としては、まず電話します。
電話がつながったら、面談を設定します。
電話がつながらないときは、手紙を出します。
このとき、簡易書留で出すのがいいでしょう。届いたかどうか分かるからです。
郵便局のホームページで追跡ができますね。届いた、ということであれば、少なくとも自宅の住所は合っている、ということが分かります。
簡易書留で送っても、不在で返送されることがあります。この場合は、住所が変わっている可能性がありますので、住民票を取得します。役場に行って、借用証書の写しを出せば、たいがいは簡単に取れます。で、分かった住所にまた手紙を出すと。
手紙、つまり督促状ですね、これにも何パターンかあります。
最初は柔らかく、だんだんきつめの文章にしていきます。
女子高生ふうにいえば、最初は
「ちょっと入金が確認できないんだよねー、困ってんだよねー、あえないかな^^」
ですが、だんだん
「聞いてるの?既読スルーしてるでしょ?もう一回言うよ、あえないかな!」
「あえないなら、こっちもやることやっちゃうよ!出るとこ出てもらうよ!」
最終的には、内容証明郵便で法的措置を通告することになります。
えーと、なんの話だったかな。
そう、手紙を出すというところですね。それで連絡がとれれば、面談の設定をしていきます。
手紙を出して反応がない場合、次の強めの文面の督促状になる前に、自宅に行ってみます。そこで会えたら、その場で面談ができます。 農家の場合、「読んでいない」というパターンがすごく多い。
で、自宅に行っても会えなかったら、名刺の一枚でも置いてくると。あるいは督促状を置いてくるとか。すると家族が驚いて電話してきたり、ということもあります。
まずは連絡をつけるところから始まります。
つづく。