優勝できる力を見せつけたフロンターレ | FOOTBALL IS MY LIFE

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川崎フロンターレのサポーターです。

マリノスに快勝しました。
「快勝した」と言い切って良いと思います。
この一戦でフロンターレはどんな試合運びをするのか注目していましたが、素晴らしかったです。

マリノスは、フロンターレ戦のために、この2週間、周到な準備をしたのだと思います。
一方のフロンターレはルヴァンカップ2試合を消化せねばならず、この試合の準備期間は僅か4日です。
フロンターレは過密日程による困難をものともせず、準備万端のマリノスを捻り潰したということです。
前回の対戦は6月に行われ、フロンターレは0-2で敗れました。
但し、この時は大島が不在で、家長が未だフィットしていない状態でした。
しかもACLのラウンド16を平日にこなした直後であり、選手には疲れがあったと思います。
条件さえ整えばフロンターレは負けません。

これで、鹿島、マリノス、浦和といった強豪から3点以上を奪って快勝したことになり、最もリーグ優勝するに相応しいチームであることを証明しました。

ここまでの試合、マリノスは14試合負け無しで、5試合連続で無失点でした。
そのような守りの固いチームから3点を奪い、無失点に抑えての快勝です。

8月13日に鹿島を叩いた時も、それまで鹿島は9戦無敗でした。
いかにフロンターレが強いかがわかりますよね。

昨日の試合、フロンターレはいつもと違う戦い方をしたと思います。
まず攻撃についてですが、フィールド中央での縦パスを徹底的に排除しました。
つまりサイドからの攻撃を徹底したということです。

大島が縦パスを入れた記憶がありません。
谷口も縦パスを入れていません。
フィードに難のある奈良は安全なパスに終始し、まるで「パス禁止令」を受けているようでした。
ただ、奈良は前半30分くらいに縦パスを試みました。これは、あえなく相手選手にカットされていましたよね。
ネットの縦パスは危険ですが、彼にも「縦パス禁止令」が出ていたと思います。
私の記憶が正しければ、ネットの縦パスは1回だけ。
ただし、その1回(縦パスandゴー)が小林悠のゴールに繋がりました。

この試合、小林悠が中央でポストプレーをした記憶がありません。
というか、小林悠は殆どボールに触っていません。
つまり、縦パスはセンターフォワードの小林悠に入らなかったということです。

フロンターレがサイドからの攻撃を徹底したのは、ボールを奪われた場合のカウンターを強く警戒していたからだと思います。
フロンターレの守備意識の高さは、今年一番だったと思います。
特にボールを奪われてからの両ウィングに対するケアは凄まじいものでした。
エウシーニョが血相を変えてマルチノスに突進して行きましたからね。

奈良の潰しも光りました。
警告スレスレのファールもありましたが、マリノスの生命線はマルチノスと斉藤学のドリブルを生かしたカウンターです。
これを早めに潰すことができれば、あとは天野のセットプレーだけです。
マルチノスと斉藤学さえ抑えれば、マリノスは「翼の折れた飛べない鳥」なのです。

とは言うものの、マリノスのカウンターは脅威でした。
特にマルチノスですね。
90分通して試合を見て、マリノスは非常に完成されている攻撃をしていると思いました。
マリノスというと「守りだけ」だと思っていましたが、似たようなチームカラーであるFC東京とはレベルが大きく異なりました。
FC東京には攻撃の形がありませんが、マリノスには明確な形があります。
ただ、優勝するためには、色々な攻撃パターンを持つことが必要です。
今のマリノスのサッカーでは、カウンターで強豪に勝つことはできるけど、守るだけのチームと対戦した場合、取りこぼす可能性が高くなります。
よって、リーグ優勝する力は無いと断言できますね。
重要なのは、対戦相手や試合展開によって戦い方を変えられることです。
プランAが上手くいかなければプランBに、プランBが上手くいかなければプランCに変更する柔軟性が必要なのです。

試合終了間際の谷口のハンドですが、あれは天野が故意に谷口の腕をめがけて蹴ったものだと思います。
近年のレフェリングでは、あのようなプレーにはPKを与えない傾向にあります。
これは非常に良いことです。
昨日の試合で勝ったから言うわけではないけど、あの佐藤主審は好きですね。
あまり判定で不満を感じた記憶がありません。

私は西村氏や家本氏も好きな主審です。
優秀な審判の下で試合をした場合、フロンターレの勝率は高いはずです。
この両名は日本を代表する審判ですが、このような優秀な審判は、選手がファールをしないよう、試合が荒れないようにコントロールする能力が高いため、結果的に「ファールをした者勝ち」になり難く、強い方が勝ちやすくなるのだと思います。

現在、フロンターレは4つの大会でタイトルを獲る可能性を残しています。
プランBで戦い快勝した昨日の試合を見て、フロンターレが国内最強であることは良く理解できました。

昨日の試合、パスの正確性やトラップの能力は、フロンターレの選手が遥かに上でした。

今シーズンのタイトル獲得の成否を握るのは過密日程だけです。
これをどう乗り越えるか、それが全てです。
これからの試合、鬼木監督の選手選考に注目しています。