ダノンネーションズカップ2011~日本大会編~ | 川崎フロンターレ カテゴリーコーチ オフィシャルブログ Powered by Ameba

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こんにちは!!

U-12の監督してます髙﨑です。
ご無沙汰しております。

ブログが滞ってしまい、
大変申し訳ありませんでした。
長らくお待たせしました!
(待っていないかもしれませんが…)

これから順番にダノンの世界大会について、
書いていこうと思います。
(昨年のダノンの報告もまだですが…。
必ず書きます!しばらくお待ちください。)

世界大会の結果ですが、フロンターレのホームページや
16日の等々力競技場に来ていただいた方は、
ご存知かと思いますが、9位でした~

昨年の5位を上回ることはできませんでしたが、
選手たちは、非常に良く闘ったと思います。

ハードな日程の中、良くやっていたと思います。

川崎市の代表として、神奈川県、日本の代表として、
振る舞いも行動も試合でも良かったと思います。

改めて書かせていただきますが、その前に…。

日頃から温かく見守っていただいてる
サポーターやファンの皆様。
また、遠くスペインまで応援に来ていただいた保護者、
もちろん日本からも応援していた保護者の皆様。
また、ツイッターでコメントしていただいた方々。
川崎市の4種のチーム、神奈川県や全国のチームの皆様。
また、練習や試合をしてもらった先輩のU-13の選手たち、
そしてバディーのジュニアユース(U-13)。


本当にありがとうございました!!!


皆様のおかげでこうした経験をすることが出来ました。
結果は正直悔しいのですが、皆様に支えられ、
切磋琢磨してきたおかげで、力が付いてきたのだと
思っています。

本当にありがとうございました。

これから、少しずつ僕なりに感じたものを
書いていきたいと思います。
よろしくお願いします(パチパチ)

とその前に、934日に行われました
日本大会(マリノスタウン)の話を書かせていただきます。
よろしいでしょうか?

と、断ることもなく、書かせてください(ぺこり)

全日本少年サッカー大会の全国大会で
柏レイソルさんに負けて以来、選手たちと共に、
この「ダノンカップ日本大会」に照準を合わせて来ました。
今大会に優勝すれば、「スペインのマドリッドへ行ける!!!」、
「レアル・マドリッドのホームスタジアム…
サンチャゴ・ベルナベウ~~~~」
というサッカーマンなら憧れの地、
そしてスタジアムの一つでしょう!

そして、そこで世界中の選手たちと闘えるなんて、
凄いですよね~

選手たちと共に、そんな話をしていました。
おそらく、各チームも同じだったのではないでしょうか?

今大会のダノンカップ日本大会は、
今までと大会形式が変更になり、
決勝大会(マリノスタウンでの)に出場するために、
予選大会がありました。

大阪予選、名古屋予選、横浜予選と3つありました。

各予選から4チーム、計12チームが決勝大会に進出し、
残りの18チーム(全国のJリーグ下部組織)がシードで
決勝大会からの参加になります
(川崎フロンターレU-12もここから参加)

予選を勝ち抜いた12チームは、強豪ばかりで
楽な試合など1試合もありません。
予選は、5チームのリーグ戦(6ブロックに分かれて)
上位2位までと、3位の中から勝ち点の多い
上位4チームが決勝トーナメントに進出します。

試合時間は、201本!
人数は9人制!
ピッチサイズは、大人のハーフコート(68m×50)のピッチ!

リズムに乗れないと「アッ」という間に
終了してしまう形式です
(昨年は15分ハーフ、予選リーグだけ201)

ちょっとの試合への入り方やミスで
、どうしようもない方向に向かっていくことにも
なりかねない状況です。

各チームはここに苦戦したと思います。
というわけで、予選が始まりました~

大阪セントラル、ベガルタ仙台、
コンサドーレ札幌、FC豊橋リトルJセレソンと
予選を戦いました~

さあ、9時KOのオープニングゲーム、会場もDJがあり、
ノリノリの音楽、そして実況と大会を盛り上げています。
我がフロンターレの入り方は、というと…。

「やっぱりか~↓」
いつもなのですが、必ず最初がひどい!
誰に会っても、誰に聞いても、
「どこのチームなの?」と言われるくらい残念な入り方。
チョー緊張している選手たちでした(ガッカリ)

全国大会は初めてでもないし、
様々な経験もしているつもりでしたが、残念です。
試合もどんどん自分たちで悪くしていく、文句ばかり、
人のせいにしている始末。

「ふ~」
とため息をつきたくなることばかりでスタート。

結果0-0の引き分け。
続く、仙台戦。何とか1試合目より良いが、1-0の勝ち。
3試合目は、札幌戦、「ふわ~」と入ったと思ったら
先取点を取られ、終盤に逆転し、2-1で勝ち。

この失点で目が覚めたのか、良くなりだし逆転。
最後の豊橋戦は、6-0の勝ち。内容も良くなってきました。
結果、得失点差で予選1位通過になりました~
最後の6点目が利きました~。

次の日の相手は、アントラーズつくば
(3位チームの3位で予選通過)に決定!

「明日こそ、1試合目のゲームの入り方、準備をしっかりしよう!」
と声をかけ、解散しました。

たくさんの方からも
「明日の入り方を何とかしてよ~」と言われました。

「どうなるかなあ~」
と、ただ切り替えの早い私はすぐに

「今の力なら、何とかなるでしょ!」

とかなり楽観的に、いやポジティブに考えながら
マリノスタウンを後にしました。
翌朝、車でマリノスタウンに入ると、
すでに選手たちが待っていました。

「早い!」とコーチたちですら、
「ちょっと、早すぎたなあ~」と話をしながら
到着したのですが…。

気合いの入り過ぎで、
気持ちが空回りしないか心配な中、

「おはようございま~す」、
「おっ。元気だ!」と思いながら握手。

選手たちから今日の意気込みと力強さが伝わってきて、
冷静な中に熱い気持ちを感じました。
この瞬間、「うん。行ける!」という思いになりました。

前日のアップとは違い。雰囲気も良い。
「これなら、大丈夫」。

そして、1試合目のキックオフ。
開始から終始押し込みながら、
中々得点には至らないもののリズムは良い。
そんな中、15分に真が決めてくれました!

そのまま逃げ切り。ホッとしました。
朝一のゲームをものにした安堵感がでました。
選手たちに、次の指示を与え、
控室で待機しているように伝えました。

が…、ちょっと不安になり、しばらくしてから控室をのぞくと…。
かなり冷え込んだ部屋で、ダラダラとダウンもまだ。

着替えもまだ。ちょっと浮かれている様子がうかがえ、
いつもの根拠のない余裕ぶりがでている様子。

というわけで、すぐさま全員を部屋から出し、移動。
マリノスタウンの横にある公園へ。

しばしの注意。
「何を目指してきたのか?」「全日本の涙は何?」
「この大会はどうしたいの?」「みんなの夢は?」と。
もう一度自分たちの立場や目標、夢を確認。

選手たちから「もっとやるぞ!」という気迫が
みなぎっているのがうかがえました。

その様子を見て、僕は、おもむろに立ち上がり、
四つ葉のクローバーを探しだしました!

「何、何?」選手たちは、僕の行動を見て、
不思議がっていました。

そんな中、
「よっしゃー!」
「みつけだぞ~」。
「お~。四つ葉だ~」

歓声とともに、選手たちも一斉に探し出しました。
「あった~」「こっちも!」とそこらじゅうから声が上がり。
全員分の四つ葉のクローバーが見つかったのを確認し、
自分たちのIDに四つ葉のクローバーをしまい、

「よし!これでこの大会の運が向いてきたかな!」、
「さあ、次の広島戦の準備をしよう!」
と声をかけました。

選手たちは、より気合いの入った顔と共に、
少しリラックスし良い感じの緊張感が出てきたと感じました。
試合は、立ち上がりからテンポも良く、ボールを支配し、
次々と得点を重ね4-2で勝利することが出来ました。
やっとフロンターレらしさが出てきました。

まだまだ、出来る感覚ではありますが、
次の準決勝、レイソル戦に向けて
良い雰囲気で臨めるようになりました。
大会が終わって、この広島戦の前が
一つの転機だったと思います。

ちょっと上手くいってホッとしている自分がいるのですが…。
柏レイソル戦は、今年に入って、公式戦で4度目の対戦。
1年というか、半年でこれだけ対戦したことのあるチームは
ないと思えるくらいです。
チビリン関東大会にはじまり、チビリン全国大会、
全少と3度戦ってほぼ五分五分。
いつも拮抗したゲームをしている相手。
そして、両チームの選手は、チョー仲良し。

「絶対、ダノンは譲らない!」
と両選手は口々に言い合っていました。

試合は、立ち上がりからレイソルのボール回しを
フロンターレが速いプレスで奪い攻撃をしかける展開。
お互いの良さが出ている試合内容でした。

そんな中、決めてくれたのがうちの「真!」。
右45度ペナルティエリアの外。
浮いたパスを1タッチで頭越しに相手をかわし、
落ちてきたところをボレーで豪快にネットを揺らしました!
今まで、そのタイミングでシュートを打ったことがないし、
見たこともないような素晴らしいゴールで先制。
まさにプロ顔負けのゴールでしょう。
これで、流れが良くなると思ったが、
やはり「レイソル」中々思うようにはさせてくれない展開。
得点から3分後に、ちょっとしたファールをとられてしまった。
ゴールほぼ中央30mぐらいからのFK。
「やばいなあ~、ここをしのげれば…。」と思いながら見ていると。
GKの早坂がはじいたボールをレイソルの
キャプテンに押し込まれ、同点にされてしまった。
「簡単には勝たせてくれないよね~」という思い、
選手たちの様子を見ると、いつもなら落ち込んでいるのだが、

そんな様子もなく。
「次」「
同点になったばかり」
という声を掛け合っていた。

これなら大丈夫と思い、試合を見ていた。
その後、一進一退の展開の中、
19分残り1分、自陣中央付近でFKをもらう。
ゴールまでの距離は35mくらいか。

キッカーは小川。

蹴ったボールは、なんと相手の頭をこすり、
ゴールに吸い込まれていった。
「あれっ、はいっちゃった!」と思いながらも、
一瞬の躊躇の後、サブの選手と顔を見合わせ、
お互いに「入った!?」と確認後、康太と抱き合って喜んだ!

しばらくして、試合終了の笛。決勝進出が決まった。
引き上げてくる選手たちの顔には、
勝った余韻にひたるのではなく、
次の決勝に向けてすでに闘う顔になっているのが見えた。

「おっ、逞しくなってきたぞ!」と思い。
次の準備に取り掛かった。

サンフレッチェ広島戦以降、一旦引き上げた後は、
公園でリラックスするようにしていた。
決勝の前も、公園でミーティングをし、
アップ時間に移動するという流れにした。
ミーティングでは、
「決勝は、今大会一番良いプレーをしよう!」と締めくくった。

決勝戦に先立ち、「EXPG」といって、
EXILEが所属する事務所が運営する
ダンススクールの子供達

そんなプロを目指す子供達のダンスショーが始まる。

「見事だなあ~」と感心して見ていると、
周りは表情が硬い。
「それもそうか~、決勝前だもんなあ~」
とちょっと盛り上げようと手拍子を入れていると、
少しずつほぐれてきた感じだ。
サブのメンバーも1FC川越のメンバーも乗ってくれた。
会場も盛り上がりを見せて見事なダンスが終了した。
実際、緊張して待っていても試合が始まるわけではない。
国際試合では、こういうイベント的なこともあるし、
アクシデントもある。
流れに乗った方が良い時もある。
そういうことも経験としてとらえてくれれば良いなあ~
と思っています。

いよいよ、今度は、選手紹介。
EXPGのキッズが9人グラウンドに配置されている。
選手が一人一人紹介されながら入場して、
キッズたちとハイタッチをしてそのポジションに立つという
パフォーマンス。

「おっ!かっこいいよね!」と話していると、
選手たちは、配置されていた
どのキッズに行けばよいのかわからず、混乱!

「自分のポジションだよ!」、
「いや、呼ばれた番号順だよ!」と。

結局、番号順になったのですが、
ベンチからすると違和感だらけ。
なにせ、普段と違うポジションに選手が立っているから。
それが、おかしくてしょうがない。
ピッチの選手たちも苦笑い!
自分の視野が違っていて、
どうやってその場にいて良いやらという雰囲気!
こちらは、おかげで、緊張がはじけ、
より良い雰囲気になっていました。

決勝は、10分ハーフ。

さあ、キックオフの笛が鳴り、立ち上がりから
良い展開が続いている。
「流れも悪くないなあ~」と感じていると、
7分に伊従のロングスローがゴール前に。

そこに、真が飛び込んで、先制!
そして、続けざまの8分。
池谷が中央からドリブルで持ち込み、
ミドルシュートが決まった!

自分たちが、どこからでも何でもゴールに行けるのを
見せた良い展開で前半が終了した。

「後半も、前半より良いゲームをして成長しよう!
そして、これだけの観客の中、思いっきり楽しんでこい!」
と送り出した。

後半2分に高い位置でボールを奪い、
中央ペナルティエリア内から
真がトゥーキックでゴール!3点目。

さらに後半7分に、見事な展開からゴールを奪った。
この4点目が、チームとしても、個人としても連動していたし、
判断もアイデアもあったプレーだった。

しばらくして、終了の笛がなった。

スペインのマドリッドで開催される世界大会に出場が決まった!

あちこちで、選手たちは抱き合って喜んでいた。
そして、1FC川越の選手たちと握手をし、
お互いを讃えあっていた。

この優勝の陰にかくれて、実は頑張ってくれた
メンバー外の選手が2名いたことを書いておきたい。

ベンチ登録が14名。そこに2名が外れた。

その選手たちが、試合に出場出来ないにもかかわらず、
出場選手の水を汲んだり、荷物を運んだりと
裏方の仕事をやってくれていた。



きっと悔しいだろうし、やりたくなかったことだと思うが、
彼らは一生懸命にチームのために動いたし、
選手に声をかけていた。
そんな思いが、ピッチの選手に伝わらないはずがないと思う。
その思いに応えていったのだと思う。
コーチとしても、この姿勢には、本当に頭が下がる思いだ。
改めて、ありがとうと伝えたいと思う。

また、試合前に、応援にきていた5年生と6年とが円陣を組んで、
気合いを入れていたのも印象的だった。
普段、このような光景を見ることがなかっただけに、
チームが一つになったのを感じた。

そして、応援席には、U-10の選手たちの姿もあり、
ジュニア全体でまとまっていたんだと思う。

そして、昨年のジュニアのメンバーの保護者の姿も
みることが出来た。
これだけの思いが、一つになって日本大会の優勝に
つながったのだと思う。
本当にみんなに感謝したいと思います。

表彰式では、みんなが素晴らしい笑顔でフィナーレを迎えていた。
金の紙吹雪が舞う中最高の笑顔があった。

「あ~良かった~」と思いながら
それを一番後ろから見ていた私。

そんな表彰式の中、もう次のことで頭が一杯になっていた。

そう世界大会で、
「どういうプレーが出来るのか?」
「どうコンディションを持っていくのか?」
考えただけでもワクワクしてくることであった。

気持ちは、スペインへ!

ふっと我に返るとやることがたくさんあることに気付き、
現実に戻されていった。

「いや~それでも、スペイン・マドリッド!
サンチャゴ・ベルナベウだ~!!!」

とイメージを膨らませていた。

というわけで、次は、世界大会について書きたいと思います。
ご期待ください!


長々と読んでいただき、ありがとうございました~~[E:happy01][E:flair]

U-12監督 髙﨑 康嗣[E:pencil]