去年の10月23日、突然、不整脈が私を襲った。
いつものように、仲間とゴルフを楽しんでいた時の出来事。
バックナインの13番、ショートホール、5番アイアンでティーショットを打った直後に、
目の前が真っ暗になった。
かろうじてその場に立ち竦んだ。 何だ?何が起こった? 意識ははっきりしていて妙に落ち着いていた。
しばらくすると、だんだん目の前が明るくなってきた。
それから、事態の把握に必死になった。
毎年の健康診断ではいつも異常なし。 血圧も毎年、110-70で正常、なのに何故?
まず、動脈硬化に起因するような、頭部の中で何かが起こったものではない。
とりあえず命の危険はなさそうだ、と思った。
次に、目の前が真っ暗になったのは、頭部の血流不足が原因だな。
血圧が下がったのか、何故?
てなことを考えながら、グリーンのほうにゆっくり歩いていった。
グリーン上でボールを拾って立ち上がった時、また目の前が暗くなった。
この時、はっきりと、何かが私の体の中で起こって、まだ鎮静化されていない、と確信した。
友人たちが、「お前、顔が真っ青だぞ、大丈夫か?」 と声をかけてくれた。
私は、正直に何が起こったか話したら、友人はすぐに、「病院にいこう」といって、私を車に乗っけて、救急病院に連れて行ってくれた。
余程、蒼白な顔をしていたのか、受付もそこそこに、処置室に連れて行かれた。
看護婦さんが、血圧を測りにきた。 1回、2回、3回、と血圧を測った。
私は、「ん?」、何で何回も測るんだろう、と不思議に思っていると、
その看護婦さん、別の看護婦を呼んできて、「血圧が測定できない」と言った。
「えっ?」。
別の看護婦さん、私の血圧を測り始めた。
自信なさそうに、小さい声で 「50-30」 だと思うけど。。。
急いで、心電図をとった。
すると、脈が普通の2倍もあった。 不整脈のひとつの頻脈である。
不整脈。。。 言葉は知っていた。 私には関係ない、無縁の言葉だと思っていた。
それが我が身に起こった。
起こったならば仕方がない。 それが運命だったんだ、と言い聞かせて、2ヵ月後に専門医の診察を受けた。
このお医者さん、若くてきれいな女医さん。 顔はにんまり。 でも心の中では不安。 この女医さんで大丈夫かなあ。
早速、10月23日の心電図を見せた。
しばらく、じっと、見ていた。 突然、「これ、治りますよ」 と言った。
えっ、 心電図見ただけで病名が分かった?
ひょっとして、この女医さん、ただものではない?
「アブレーション治療をすれば、相当高い確率で治りますよ」 と説明してくれた。
「アブレーション?」 初めて聞く言葉だった。
アブレーションのスペシャリストのお医者さんが、ここのクリニックにいるという。
しかし。。。 信用してもだいじょうぶかなあ?
初めてきたクリニック、初めて診察してもらった女医さん、まだ見たこともないスペシャリスト。。。
ここはもう少し、調べた方がいいな。
調べてみると、なんと、このスペシャリストのお医者さん、超一流大学付属病院のドクターでした。
もう即決でしたね。
今年2月13日に、アブレーション治療を受けました。
ちなみに、私の病名は、房室結節回帰性頻拍(AVNRT)。
本来、ひとつの電気信号の経路があるべきところに、ふたつの経路を生まれつき持っている人が、何らかのきっかけで、二つの経路とも働いてしまう(発病)。 二つの経路を持って生まれた人の中には生涯、発病しない人も一杯いるみたい。
アブレーション治療とは、2本のカテーテルを太ももの付け根から入れて、二つの経路のひとつを焼ききってしまう治療のことです。これで電気信号の経路は一つになりますから、頻脈にはならないという訳です。
不整脈もいろいろあって、命の危険があるものもあるようです。私の場合は比較的良性の不整脈で、命の危険はなかったみたいです。