笠戸島から

笠戸島から

ただのオヤジがつづる、地元目線の笠戸島紹介です。

10月7日に、少しずつ発酵が始まったところまではお伝えしました。その後の経過です。結論から言うと、大失敗でした。

まずは、時系列で事実関係をまとめます。

10月7日

前日仕込んだ米麦が少しずつ発酵し始めた。夕方、だいぶ発酵熱を帯びるようになった段階で、一度全体を混ぜ、ほぐす。深夜25時ごろ、もう一度全体を混ぜてほぐす。

10月8日

朝、薄く広げた米麦の周辺部分がドーナツ状に白く固まっている状態(母からは「ハナがつく」と教わっていました)になっていた。

大部分に当たる真ん中部分の米麦は、ベタベタした状態。発熱は全体的に続いていた。

※写真を撮り忘れたので、その時の様子を簡単に描いた図を以下に掲載します。

発酵の進み過ぎによる水分過多と判断。全体を混ぜ合わせ、部屋を喚起し、毛布を除いて新聞紙だけかけて、水分の発散を試みる。

夕方、全体が人肌くらいに冷めたが、米麦のベタつきは変わらず。エアコンの暖房26℃の風に当てたりしたが、状況変わらず。

10月9日

毛布を掛けたり外したりいろいろ試したが、発酵熱は回復せず、人肌の状態が続く。米麦はベタついたまま。発酵臭は残る。

10月10日

リカバー断念。

 

反省

本来なら、10月8日朝のドーナツ状の白い発酵が全体を覆っていなければいけませんでした。

いろんなネット記事を参考にしたうえでの推察ですが、以下のようなことが起きたのではないかと考えています。

  1. 10月7日深夜(8日未明)、発酵が進み過ぎて必要以上に高温を発出。
  2. 今回、温度が上がり過ぎた真ん中部分は、ハナを通り越して麹菌が死滅するとともに、米や麦のデンプンが糖化してしまい、ベタベタになった。
    ※こうなると、再び麹菌がつくのは難しいそうです。
  3. 一方で、比較的低温だったであろう周辺部分には、ドーナツ状に「ハナがつく」良好な状態の発酵が残る。
    ※麹菌は温度が高すぎても低すぎても死滅するそうです。

 

ポイントは、10月7日の深夜(8日未明)だと考えます。種麹をまいてから40時間くらいでしょうか。この深夜のどこかで一度切り返しを行い、発酵熱を発散し、麹を空気に触れさせ、温度調整していたら、結果は違っていたのではないかと悔やまれます。

母からは、「発酵が進み過ぎるとびしゃび者になる」と聞かされていたのですが、今回起きたことがそれなのでしょう。体験してようやくわかりました。

今年は現状のまま味噌作りを続けようと思いますが、まともな味噌にはならないでしょう。

勉強させていただきました。

来年また頑張ります。

 

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昨日仕込んだ味噌。発酵が進んでいるか心配です。何しろ相手は麹菌です。発酵の進捗を確かめながら、部屋を暖かくしたり毛布を掛けたり外したり。。。この辺りは昨年までは母に頼りきりでした。自分では勘所が分かりません。全くの手探り状態でした。

実際、昨夜の段階では発酵の気配を微塵も感じませんでした。米麦が手で触れて少し冷たいようでした。室温は、発酵適温といわれる26℃をやや超えるくらい。迷います。このまま様子を見るべきか。毛布などを掛けて温度を上げるべきか。エイヤと後者に決め、毛布を2枚重ね掛けして一晩おきました。

これが当たったようです。今朝になって、少しながら米麦が熱を帯び始め、麹特有の甘酸っぱい香りを放つようになっていました。

このあたりの判断って、やっぱり経験を重ねないと難しいですね。

昼前、発酵熱が高まった頃を見計らって、一度全体をほぐし直しました。これでまた、様子を見ます。

※この上に新聞紙をかけ、今度は毛布を1枚にしました。室温と米麦の湿り具合から、今度は毛布1枚でいいかなと思ったのですが、これが正しかったかどうかは、また数時間後の様子を見ないとわからない訳で。。。


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きょう午前中に、味噌作りの作業を始めました。ベテランの母を春に亡くしているので、自分主導で味噌を作るのは初めてです。昨年まで10年近く、母から手ほどきを受けてきて、もう一人でも十分にできるはずなのですが、いざとなると緊張するものです。

この日は、親戚から3名ほど手伝ってもらいながら、何とか作業を無事終わらせることができました。

麦や米を蒸し上げる段取りも、頭ではわかっていても何となく覚束なかったように感じます。


午前中いっぱいを費やして、何とか形になりました。麦米が人肌程度に冷めたら、種麹をまぶして発酵作業に入ります。この発酵が、最も緊張します。


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台風が近づくと、笠戸湾には風よけの貨物船が多数停泊します。下の写真では船の写りが小さすぎてピンとこないかもしれませんが、肉眼で眺めると、けっこうな渋滞という感じの混雑ぶりです。

 

集落でも、堤防の汐留を閉じて台風に備えます。

 

 

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笠戸島に、久しぶりに雨が降りました。7月20日前後の梅雨明け以降、灼熱地獄のような日照りが一か月も続いて、一滴も雨が降っていませんでした。繰り返します。「一滴も」です。

自然農では、畑に生えるいわゆる雑草や、刈草で土を覆うことで、ある程度土中の水分の蒸発を抑えることができます。しかしこれだけ日照りが続くと、それも限界です。畑はカラカラに乾いていました。古い風呂桶に貯めておいた水などで畑に灌水してきましたが、それも焼け石に水。川まで水を汲みに行く体力も手間もありません。

宮沢賢治の詩ではないですが「日照りのときは涙を流し」状態でした。

今年の夏はもう野菜をあきらめよう。そう思っていた矢先の雨が、どれだけ救いの天恵となったか。ご想像ください。

・・・と、ちょっと大げさ目に喜んで見たものの、雨量は過去一か月の干天を潤せるほどのものではありませんでした。天気予報を見るにつけ、また「涙を流」す日々が続きそうです。

写真ではわかりづらいかもしれませんが、草だらけの畑に小雨が降っている状態です。右上の車の後部扉に垂れた水滴から、何とか様子が想像できないでしょうか。

 

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