2022年夏休み 地獄編 その3 | 海南島からの手紙 season2(海南島ブログ)

2022年夏休み 地獄編 その3

マンションの契約終了日には、どう考えても海口に帰れそうもないので、不動産屋さん経由で大家さんに延長を申し込む。

こんなご時世なので、私の後に入居者などいるはずもなく、大家さんにとっても家賃が入るのだから、喜ばしいことに違いない。

あわよくばこの状況を考慮して、若干値引きしてくれないかな~と交渉してみた。

「三亜は帰れないお客さんに対してホテル代半額の政策をとってるので、なんとか考えてもらえないかしら」

すると、返ってきた答えは「何言ってんのよ、びた一文値引きはしないわよ!」だったガーン

もともと1ヶ月3000元の契約だったので、「延長1日あたり100元ね」と。

しかも「その部屋は1日300元は取れる部屋なんだから、100元にしてやっただけでも有り難く思ってちょうだい」との言い草むかっ、まったく血も涙もない大家だ。。。絶望 かと言って、今更ほかの部屋を借りる事など出来ない。どこのホテルも新規の客は受け付けない状態だ。そしてどこのマンションも住民以外は立ち入り禁止。動くことも出来ないのだ。

仕方なくその条件で契約更新。。。楽しいなら文句ないが、まったく楽しくないのに、これから先は想定外の家賃だけが日々膨らんでいく。。。食事のストレス、孤独のストレス以外に経済的ストレスも追加。。。

 

ちょうど夏休みと重なった事で私以外にも、もちろん三亜を中心にあちこちの旅行客が帰宅難民となっていた。

私の知り合いは三亜のホテルに缶詰状態、食事はホテルから提供される高くて不味い料理を食べることしか選択肢がないと。

さらに別の友人は、大陸に遊びに行っていて海口に帰る飛行機のチケットが次々にキャンセルになり帰宅難民中。

あちこちから悲鳴が聞こえて来るゲッソリ

そして面白いことに(中国の特徴なのか、今は全世界そうなのか分からないが)帰宅難民wechatグループというのが出来始めた。「同じ困難を抱えてる人たちで情報共有し、助け合おう」というものだ。

のちに「飛行機で帰る組」「フェリーで帰る組」さらに私のような「車で海口に帰りたい組」とドンドングループが細分化されていった。

このグループチャットにどれだけ支えられたことか。情報共有はもちろんだが、苦しんでるのは自分だけじゃない、という精神的支えが大きい。自分よりもっと悲惨な人がいっぱいいる、こんなことでメゲちゃダメだ!と変な励ましにもなった。

 

そのうちに、大陸から来た旅行客の救済政策が始まった。PCR陰性証明等の色々な条件をクリアしてスマホから申請すれば、帰宅できるようになったのだ。色々混乱はあるものの、政府の用意する専用バスで空港まで行けるようになった。

 

1日3本のバスに乗るために待機する人々。

 

しかし、それは空港から飛行機で大陸に帰る旅行客に限られた政策で、わたしのような自分の車で移動する旅行客の救済措置はいまだ発表されず。待ちきれない何人かの旅行客は車を置いて飛行機で帰っていった。次の休みに車を取りに来るという算段らしい。

大陸に帰らない省内移動組の私は、飛行機に乗るという選択肢は無いので、ただひたすら政策が発表されるのを待つしかない。

 

そのうち、早朝だけOPENしていた市場も完全に閉まってしまったハッ

どう考えてもおかしい?? これじゃ餓死しろと言うのか!?

「いったいどうなってんだ~ムカムカ」と鼻息荒く、マンションの管理事務所に文句を言いに行くと

「あれ?団体購入すれば?」と軽く言い放たれた。

「え、、、なにそれ?」「聞いてないんですけど滝汗?」

どうやら各マンション単位で団体購入制度があるらしい事を初めて知る叫び

そんな制度があるなら、エレベーター前に貼るとか、なんかお知らせしろよ~爆弾爆弾爆弾 中国、こんな事ばっかムキー

「じゃあ それ申し込むから、どういう制度なのよ」「あ、今日の分はもう終わったから」「はぁはてなマークムカムカ

そして、下記の表をくれた

見えるだろうか? 選択の余地なく、決められた野菜セット、肉、卵を 通常よりバカ高い値段で買うしかないシステムだ。

しかも量が多すぎる、これは大家族用だ。私のような一人暮らしかつ、帰れるようになったらすぐさま海口に帰りたい人には、まったく向いていないシステム。むかっイライラむかっがつのっていくプンプン 

 

スーパーも閉まったままだ。

トイレットペーパーは無くなり、テッシュペーパーで代用中。テッシュペーパーもなくなったら、と思うと怖い笑い泣き

リンスもなくなり、シャンプーのみで髪を洗うようになった。髪の毛がゴワゴワになった。

そう言えば、上海の教え子がロックダウンの時「意外と困るのがトイレットペーパーとか、調味料とか、嗜好品なので、たくさん買っといた方がいいですよ」と言っていたのを思い出した。

食材は(選択の余地は無いが)なんとか手に入るものの、生活用品に関してはまったく手に入らないのだった。(ちなみに宅配便はもちろん止まっていて届かない)

街にはタバコを求めて彷徨う人がゾンビのようにちらほら、、、ペットの餌がなくなり慌ててる人もいた。私も猫を連れているので、他人事ではない。たくさん餌を持ってきていて本当に良かった。あとは花子(愛猫)が体調を崩さない事を祈るのみ。動物病院もないここで何かあったら、、、えーん

 

さらに神州半島はガソリンスタンドも無い。そう言えば最初の頃は車が走ってたが、最近は走ってない。私の車もガソリンが心細くなっている、、、怖い。何か不測の事態が起こったら、、、、。想像するだけで怖い。。。ニヤニヤ

いつしか、海で遊ぶことも許されなくなった。

 

こんなだった海が

 

こんな風景に

 

誰もいない海、、、、ある意味レアだ。 

そしてレア写真を撮っていた私は、このあとすぐに保安に「何やってんだ!帰れ、帰れ」と追い返されたのだったあせる

 

警察に追い返されるサーファー(ご愁傷さまです、、、^^;)

 

サーフィンも出来なくなり、PCR検査以外に人と会うこともなくなった神州半島

そして私はいつ海口に帰れるのだろうか、、、(「地獄からの帰還編」へ続く)