言葉のダイエットの極意(2)~理解に苦しむ言葉~ | 毎日を楽しくハッピーに!池崎晴美のハッピー・トーク♪

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コミュニケーションをよりスムーズにするために行うのが「言葉のダイエット」です。
 
自分では無意識に使っている言葉が聞き手を傷つけているとしたら、どう思いますか?
 

言葉のダイエット2回目は、私が何度聞いても理解に苦しむ言葉「ちょっと難しいです」から紹介します。
 
 質問:「○月×日の会議に出席できますか」
 返事:「ちょっと難しいです」
 
この言葉を聞くたび私の頭の中は「???」マークでいっぱいになります。
 
ちょっと難しいのであれば無理すれば出来るとの意味かと思えば、スケジュールは埋まっていて実はまったく無理と断っているのです。
 

言った方はきつい表現を避け、柔らかく断っているつもりでしょうが、聞いた方は無理をすれば出来るのに断られていると受け取ります。
 
不快に思ったり、悲しんだりする人もいるでしょう。
人間関係の摩擦も起きかねません。
 

「できません」と、はっきり断るのが心苦しいのなら「申し訳ございません」の一言を付け加えてキチンと断りましょう。
 
「申し訳ございません」と言ってから理由を挙げ、「△時からなら出席出来ます」などの代案を示せば、心苦しさはなくなるはずです。
 

もし意味を考えずに、ただ「難しいです」と言っているだけなら、ただの口癖です。
使用は御法度と覚えておきましょう。
 

他にも理解に苦しむ言葉はあります。
 
例えば、「適当でいいですよ、適当にお願いします」はどうでしょうか。
 
もちろん適当にやってほしいわけではなく、信頼できる相手なので、無理のない程度に、との思いが含まれています。
 
しかし、言われた方は「適当に作っておいて、適当にやっといて」とだけ言われると、どの程度やればいいか分からないものです。
 
それどころか期待されていないと感じる人もいるでしょう。
 
また言った方は適当にと言った手前、お願いしたこととは少々違う結果でも、やり直してもらうことが出来なくなります。
 

このように、話し手と聞き手の基準が違う言葉を発する時は注意が必要です。
 
以前紹介した、語尾を柔らかくするために使う「思います」もそうです。
 
これは主語が「私」以外は使用禁止です。
(過去記事の「説得力のある話し方、3つのポイント」を参照してください)
 

日々言葉も進化し、以前は当たり前に使っていた言葉も、時と場を選ぶケースが多くあります。
 
例えば、お土産のケーキを渡すときの常套句「つまらないものですが」と「美味しいと評判のお店のケーキです、みなさんでどうぞ」。
 
どちらを使うかはもちろん本人次第ですが、言葉選びは常に相手によって使い分けることが大切です。
 

いつまでも不必要な言葉を並べて話すのは、あなたの人生でもったいない事をしていると自覚してください。
 
言葉のダイエットとは理想の話し方になる近道でもあります。
 
ぜい肉を落とし、バランスのいい筋肉を付ける、まさに体のダイエットと同じことです。
 
耳障りな口癖を直し、より良い伝え方を身につけましょう。
ダイエット後の素敵な自分をイメージして始めてくださいね。