こんばんわ。

コロナ禍が一向に収まる気配を見せないなか始まった「Go To Travelキャンペーン」。旅に出たくても躊躇うばかりでしたが、旅費の一部を補助いただけるなら.. と、県内近場での一泊プチ旅行を思いつきました。

まず最初に訪れた場所がこちら。

 

 

ここは、島根半島の最東端。日本海の雄大な眺めと、晴れた日には隠岐島や大山を望むことのできる景勝の地、地蔵崎にある「美保関灯台」にやってきました。

 

 

 

明治31年に初点灯された山陰最古の石造り灯台で、「世界の歴史的灯台百選」にも選定されているのだとか。白亜の外観に赤い屋根の組合せが美しく、小振りながらも凛とした佇まいに品格の高さを感じます。

 

 

灯台の裏手には、日本海に向けて建立された鳥居があります。ここは「地の御前 沖の御前」と呼ばれ、真下の海中に鎮座する「地の御前」と沖合3.6Kmに鎮座する小島「沖の御前」両方を拝める場です。

 

 

『神宿り海に祈る聖なる岬』。

観光パンフレットには地蔵崎をこんな表現で紹介していますが、一方でこの付近はかつて海難事故が多く、安全祈願のお地蔵様を奉納したことから「地蔵崎」と呼ばれるようになったとか。宗教の違いこそあれ、この岬は古来より様々な人々の祈りや願いを捧げる場だったんですね。まさに「聖なる岬」です。

 

..ということで、地蔵崎美保関灯台から始まった今回の一泊近場の旅は島根県美保関。県内と言いつつ、実はワタシが住む松江市内に位置し、市街地からは車で1時間弱。小中学校の遠足あたりから何度も訪れている地ですが、泊まりは初めてとなります。

島根半島最東端から美保関港向かいの旅館街まで戻り、まずはこちらに参拝します。

 

 

商売繁盛や歌舞音曲(音楽)の神様として知られる、えびす様をご祭神とする「美保神社」。「事代主神(ことしろぬしのかみ)系えびす社」の総本社です。(因みに、西宮神社は「蛭子神系えびす社」の総本社)

 

 

 

 

「事代主神」(えびす様)は、出雲大社の大国主大神(大黒様)の第一の御子神。古来より出雲大社参詣の際は必ず美保神社へお参りする習わしとなっており、これを「えびすだいこく両参り」といい、出雲大社のみの参詣「片参り」よりご利益が上がると言われます。Go To Travelで出雲大社を予定されている方、この美保神社もぜひ行程に加えましょう。

ところで、ワタシの祈願はもちろん「コロナ禍の収束」。えびす様の専門外とは思いましたが、ここはやはり拝ませていただきました。

 

さて、美保神社参拝後は今宵のお宿へ。

 

 

美保関港のすぐ向かい、美保神社の参道に一番近い位置にある「福間館」さん。さっそくチェックインです。

 

 

部屋は最上階の4F。港の向こうに広がる美保湾と大山の雄大な眺めが最高!この宿には、明治〜大正〜昭和にかけ多くの文人墨客が訪れたそうですが、平成〜令和の世となってもこの光景は旅の疲れを癒すほどの効果がありそうです。

 

 

宿からの素晴らしい眺めを楽しみながら、まずはBeerをいただきますルンルン

 

 

Beerのお供は、宿備え付けの「古事記」。現代語訳はかの竹田恒泰氏、ワタシでも読みやすいグッ

 

さて、宿でのBeerを終えたところで、美保関の街並みをそぞろ歩きしてみましょう。

 

 

美保神社の大鳥居をくぐり、右に曲がれば見えてくる石畳の小径「青石畳通り」。

美保関は美保神社の門前町として繁盛したことから、この道はかつての参拝道の遺構とか。さらに、江戸時代の美保関は北前船の西回り航路の寄港地として栄え、50件ほどの宿屋を兼ねた回船問屋が軒を連ねたらしく、その頃のメインストリートでもあったそうです。

 

 

北前船が運ぶ物資の積み降ろし作業を効率よく行うため、海から切り出した青石を敷き詰めた「舗装道路」となっており、雨に打たれれば「青石畳」の名のとおり石の青さが浮かび上がり、日や光の加減により「蒼」にも「碧」にも変色するのだそう。ただ、残念ながらこの日は晴天、空の青さのほうが優っていたようです。

 

 

小径の奥まで行けば現代風な舗装となりますが、この曲がり角がイイ味出してます。正面「酒」の看板にレトロな美容室、この昭和っぽさがたまりません!

 

「青石畳通り」をひととおりブラついたところで、実はこのプチ旅のメイン会場がこの通りにあります。

 

 

 

「福田酒店」さんです。

えっ、なんで酒屋さん!?... とポカ〜ンとされたこのブログをお読みの数少ない皆さん、ご安心ください。この店を尋ねたかったからこその美保関宿泊なのです!この店は、この街では有名な「角打ち」できる酒屋さん。「角打ち」とは、酒屋の店内で、その酒屋で買った酒を飲むこと。また、それができる酒屋のことを言いますが、一般的には「立ちきゅう」って言い方が分かりやすかったでしょうか汗 とはいえ実はワタシ、「角打ち」は初体験。この手の店は地元の常連さんの憩いの場となっていることから、一見には敷居が高く入りづらいものですが、今回の「福間館」さんの宿泊プランには、ここ「福田酒店」さんでの「立ちきゅう金券」が付いていたのです。そんなことから安心かつ保証付きでの入店となりました。(そんな大袈裟な...)

 

まずは「立ちきゅう金券」利用の一泊者であることを告げ、女将さんにご挨拶。優しい笑顔で迎えていただきました。

 

 

 

許可をいただいての店内撮影です。今からここで飲むのですが、う〜ん... どこからどう見ても酒屋さん。居酒屋では味わえない光景が広がってます。

 

 

棚の上段には骨董品めいた酒器がズラリ!その一品一品に、この店が地元の方とともに歩んだ歴史を感じることができます。

さあ、まずは記念すべき「角打ち」一杯目。冷蔵庫から取り出すは、美保神社に因んでこちら。

 

 

えびす様のお膝元で飲むならヱビスグッ 宿で『とりあえずBeer』は済ませたとはいえ、記念すべき角打ち一発目は、やっぱりこれ出なきゃお祝い ..で、おつまみですが、店の一角のこちらからチョイスしましょう。

 

 

今日はまさしく「おとなの遠足」ニヤリ  遠足なら、おやつは必需品!!嬉しい「おとなのおやつ」が勢揃いしてます音符

 

 

「カニカマ」と「ソースカツ」。ヱビスと並んで、カウンター上はいい眺めとなりましたニコニコ アロマホップの良質な苦味と深いコクが効いたヱビスを一口飲んでは「おとなのおやつ」をガブリ!! ヱビス⇆おやつ、おやつ⇆ヱビス、おとなと子どもを行ったり来たりの、なんだか楽しい『ヱビスのあるおいしい時間』を過ごしてますグラサンハート

もちろん、女将さんとの会話も楽しいひとときとなっています。美保関では角打ちのことを「ともつけ」というのだそう。「とも」とは船の艫(とも)すなわち船尾のことで、艫(とも)を岸壁に付けて泊めることを「ともつけ」といい、漁師さんはそこから酒を飲みに出掛けたことから、立ち飲みスタイルでキュッと酒を飲むことをそのまま「ともつけ」と呼ぶようになったのだとか。

 

 

そして、ここ「福田酒店」さんのイチ押しといえば、地酒「美保」(島根県松江市 米田酒造)。ワタシが住む松江の蔵元産ながら、市内では飲ませる店は数あれど、小売店がほとんど見つからないという貴重な酒。もちろん、その名の由来は「美保神社」ですが、「美しく保つ」と書く酒名が実に素敵に感じますラブ  純米吟醸原酒で瓶囲いとありますが、「生」とは付かないので、火入れはしつつ瓶詰め貯蔵ってことでしょうかはてなマーク で、このお酒は購入してのお持ち帰り決定!!今宵の宿でも飲めるようなので、楽しみは取っておきましょう。

 

 

さて、「えびす様」にちなんだヱビスの後は、「角打ち」にちなんだ角ハイボールをいただきますロックグラス お供のおつまみは「本格いかくん」と名付けられた燻製いか。「いかくん」のほんのり爽やかな酸味とほのかな燻製の香り、これは角ハイが進む進むラブラブ

 

 

そして、角ハイは2本目に突入ですキラキラ

入店後カウンターはワタシひとりでしたが、店の外が徐々に薄暗くなりつつある頃、地元常連の方が2名いらっしゃいました。ここは新参者としてしっかりご挨拶。これまで居たカウンター奥から手前に移ろうとすると「あー、お客さんなんだからそこでいいから!」なんて嬉しいやり取りから始まり、ここからは常連さんとの楽しい会話が始まりましたニコニコ  お二人とも近所の方で、地元のいろいろな話を伺いましたが、なかでも興味深かったのは映画の話カチンコ  今年公開された『いざなぎ暮れた。』というロードムービーは、ここ美保関が舞台。海外で幾つもの賞に輝いたこの作品に、うちおひとりは出演されていたのだとかびっくり ロケ中の貴重な話も聞くことができ、映画の様々なシーンが脳裏に蘇りましたほっこり ..と同時に、角ハイは3本目突入クラッカー やがて、外出中だった店のご主人も加わられ、カウンターはいい具合な盛り上り!!  ここから後は、酒も会話もまるでロードムービーのような疾走感で駆け抜けていきました馬

 

角ハイ3本目を空けたところで、そろそろお暇としましょう。

女将さんによれば、この店にはこれまで多様な分野の有名人が公私に渡り来店しているのだそう(具体名は伏せますが)。新聞や旅雑誌にも取り上げられることがあるそうで、そんな名店で角打ち... いやいや「ともつけ」できたことに大満足ですルンルン しかも、おつまみを摘みながら酒を片手に地元の方々と話をするなんて、居酒屋でもそうそうできるものではありません。大変名残惜しいのですが、ここで皆さんとはお別れですぐすん 「また、いらっしゃい。」皆さんには笑顔で見送っていただきました。美保関青石畳通りには、また帰ってきたい居心地の良いカウンターがありました。はい、もちろん、またまた是非立ち寄らせていただきます!!

 

 

「青石畳通り」を歩き、宿へ帰ります。通りの正門の灯りが旅情をそそります。

 

 

提灯に書かれた「だんだん」は出雲弁で「ありがとう」を意味します。こちらこそ「だんだん」な気分ニコニコ

 

さて、この後は「福間館」さんの魚料理の数々を堪能させていただきます。

一風呂浴びたら、今宵の酒宴の会場へ。

 

 

美保関に来たからには、当然魚料理で決まり!!「福田酒店」さんでは「福間館の料理は評判いいよ。」と伺ってましたが、目の前に広がる魚また魚の料理のひとつひとつがとにかく美味しそうラブ

では、ここからは魚料理と酒を堪能したいので、活字は省略させていただきますお願い

 

 

 

 

 

 

 

 

「福間館」さんの魚料理の数々、堪能させていただきました合格合格合格

そして、食事後は再び青石畳通りに出掛けてみます。

 

 

「福田酒店」の女将さんに「ぜひ観ていって。」と言われた、灯籠を並べた青石畳通りのライトアップ。灯籠は美保関の海や月を模して染め上げられた藍染め(広瀬染)を使用しているそうで、青石との「青の共演」が幻想的な雰囲気を醸し出してますほっこり

 

 

どこまでも果てしなく続いていそうな「揺らめく灯りの道」に見惚れながら、このプチ旅を締めくくることにしましょうグッ

遠くに足を向けなくても十分楽しめた「Go To Travel」。平素は日帰りする近場でも、一泊旅にすることで新しい発見があるものです。このブログをご覧の数少ない皆さん、こんなコロナ禍だからこその「近場旅」、出掛けてみませんかバイバイ