正直怖かった。自分が責任分担を果たせなかったばかりに、神様が用意した予定通りに行かなかった事が。どんな蕩減があるのかと毎日びくびくしていた。でも本当に辛いのはそんな事よりも、神様の予定通り行っていたら今とは違う未来があったと思う度に本当に死にたくなる事。消えたくなる。そう思うって事は今を幸せに思ってないって事になるのかな?

これは自分で自分に掛けた呪いなのかもしれない。それを解きたくて今こうして手紙を書いているのかもしれない。

 

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家庭出発して間もない時の話。

 

主体者はずっと学舎生活をしていたから自炊や身の回りの事は出来るらしかった。片や私は今の今までずっと実家暮らし。何もかも全部お母さんにして貰っていたので片づけは大の苦手。もちろん料理もして貰っていた。当たり前だけどそんな事出発まで隠していたから、私の実体に主体者はさぞ驚いたことだろう。現に今、散らかっている部屋を見て仕事から帰ってきた主体者が唖然としていた。

「…片づけてよ?」

呆れたように主体者が言う。

主体者は自分の物は片づけるし食べた食器も自分で洗う。けど私の分は絶対にしてくれなかった。何で自分のだけするのと聞くと、

「最低限自分の事は自分でして。」

との事だった。はぁ?って感じだった。じゃあ洗濯も交互にしろって言うのか。水道代どれだけ掛かるんだそれは。

「とりあえず部屋片づけて。」

「テレビ見てるから今無理。タイミングがあるの。」

「そう言って結局しないでしょ。これじゃ掃除機もかけられへんやん。」

低いトーンで言われイラッとするが、渋々はいはいと部屋に散乱しているシャツやチラシを適当に片づける。

訂正というか付け加えると、私も仕事してたし主体者も家事分担するって言ってたから、料理は私がやって、洗濯、皿洗い、ゴミ出し、掃除機かけ、布団の出し入れとかは主体者に任せていた。けど出来て無い日がちらほらある。もっと頑張って欲しい。

にしても主体者は私の気持ちなんて全然考えて無い。仕事から帰ってきたってのに何で片づけをしないといけないんだ。専業主婦ならまだしも私は仕事をしている。

「いや専業主婦だったとしてもこうなるわ。それにちゃんと毎日していたら大事にならない。」

主体者にツッコまれびっくりした。心の中で愚痴ったはずが口から出てたらしい。

「何でそんな事言うのー。 もうやる気無くなった。てか疲れた。」

テンションがた落ちだわ。再度ソファーに寝そべってテレビを見る。 お!Mステだ!今日は韓国グループが出るって言ってたから見ようと思ってたんだ!

「…おい。」

キャー!キターー!生中継で見れるなんて最高!

「…はぁ。」

うわ凄っ!この人こんなにギター上手かったっけ?相変わらず良い歌詞だなぁ。

ちらっと見ると主体者は昨日の夜から付けていた食器を洗っていた。

流しの音がうるさくてテレビの音が聞こえない。

「ちょっとうるさいー。聞こえないじゃんー」

主体者は無視して洗い続けた。仕方がないので私が折れてテレビの音量を上げた。

 

ご飯を食べ終わりお風呂に入ろうとすると

「なぁ。いつ片づけるん?」

と主体者に言われ片づけを途中で挫折していた事を思い出した。

「えー…」

面倒くさい…というか眠たい。満腹だからか眠気が一気に襲ってきた。

「やだやだぁ。もう眠たいー。」私は足をバタバタさせて訴えた。

その態度を見て主体者は怒りを通り越して引いていたような感じがした。

「何それ…もういいや。寝るのは良いけどちゃんと着替えて寝てよ。」

主体者の声が遠のくように私の意識は無くなった。

 

ふと起きると部屋は真っ暗だった。壁に掛かっているハト時計を見たら蛍光灯が塗られている針が1時30分を指していた。

ぼーっとしながらソファーから立とうとするとタオルケットが落ちた。何でタオルケットが掛かってたんだろう。不思議に思いながらも、のそのそと寝室に行こうと廊下のドアを開けると玄関から一番手前にある書斎兼祈祷室として使っている部屋の明かりが付いていた。私はさして気にすることなく隣の寝室に入り敷かれている布団にそのままダイブした。横の祈祷室から壁伝いに主体者が祈っているような声が聞こえた。内容は全く聞き取れなかったが明日も仕事だというのに信仰者だなぁとか思いながら睡眠に突入した。

 

次の日、私は主体者から何か言われると思っていたが、片づけに関しては何も言って来なかった。 別に私も全くしない訳じゃ無い。週に一回くらいは片づけしている。というか主体者も出来て無い所はある。私だけ避難される覚えはない。イエス様も目の針がどうのこうのと言っていたような気がする。という事で眠たいので今日はここまで。