円高の要因
前回、円が上がっていることの理由として、今回の金融危機の混乱を比較的受けていないからと言及した。
しかし、それは資源国にスポットを当てた話の中で言及したにすぎず、円高に対しての説明には不十分だった。
今日は、直近の円高について。
まず、経営破綻したリーマンや国有化されたAIGがやっていたビジネスモデルというのは、
少ない自己資本で、物凄いレバレッジを聞かせて、バランスシートを極大化させるものであった。
つまり、多額の借金をしてビジネスを展開していたのだ。
今までは、そのお金を金利の安い日本円で借りていた。
3ヶ月ものの日本の金利なら、直近0,6くらいであったと記憶している。
今までは、例えば3ヶ月ものなら3ヵ月後に、短期金利LIBORからお金を借りることで返せていた。
イメージとしては、プロミスでお金を借りて、その返済のためのお金をアイフルで借りていた感じである。
それがビジネスモデルとして可能であった。
しかし、直近LIBORが急上昇してしまい、LIBORで借りて円を返すということができなくなってしまった。
今まで3,1%ぐらいであったLIBORが4.5%ぐらいまで上がってしまった。
LIBORが上がったのは、金融機関同士で、お互いどのくらいの不良債権を持っているのか疑心暗鬼になり、いわゆる貸し渋りが発生したため。
では、円を返すためにどうすればいいか。
バランスシート上の右側、つまり資産を売却して、バランスシートを小さくするしかなくなってしまったのだ。
今回の一連の経営破綻劇は、財務体質の問題と言える。
高い自己資本比率で無理のないビジネスを展開していた日本の金融機関が直近評価されているのはその点である。
さて、資産を切り売りすると言っても、株や債券のようにお金に変えられるものもあれば、不動産のようにすぐお金に変えられないものもある。
つまり、円を返すには、一度現物の円を買わなければいけなくなってしまったのだ。
これが、直近の円高、つまり円が買われ過ぎている要因。