陰極まれば陽となる

陰陽説 








子ども宛に話すなら


「 山登りは頂上まで
登りきったらあと
下るしかないよね。


「登る」と「下る」は
正反対の動きだけど
どっちもがあって
「山登り」というものが
ひとつ成立するし、

物事はピークに達すると
今度は反対の働きに
向かうようになってるんだよ。」

と、説くかな。








大人宛に話すなら


「 サディズム極まれば
マゾヒストに転じ、

マゾヒズム極まれば
サディストに転じる。

対極側を知った者が
こちら側を心得る。




ひとりの人間も
陰鬱な暗さを知った人間は
明朗な明るさを心得る。

悲しみと喜びの両面によって
調和した人間性が構成される。」



と、説くかな。



・・・





中途半端な山登りなら

中途半端にしか

頂上の存在を知らないし


自分自身に対して

素直に生きてないなら

中途半端にしか

自分を知りえない。






いかにもな現実主義者は

究極、精神論者に転じ、


いかにもな精神論者は

究極、現実主義者に転じる。








陰極まれば、陽となる。

陽極まれば、陰となる。