◆ 例題 


◆鑑定メモ
豪快な毒舌サービスでかけぬけ
一本気の精神に行き着く。
(調舒・禄存を通って南の車騎が極、
天将から天馳へ移行する申酉生年天中殺 )
 
妻妾同宮(禄存と司禄の同居)の天馳、
瞬間的に愛人を作るも頭の中には妻がいる。
相法局 であり損得勘定ぬき。
 
守護神となる壬は
生年天中殺がある母親の位置に。

母親が生存の場合は病弱で甘えた、

不在の場合は動乱的なタフさで本領発揮。
いずれもその上で初旬に玉堂天庫があるので
母親を追い求める一途さを心の底に持つ。
ボートレース(水上での勝負)は自分を光らせる。
 
財をまわす才能があるものの
求めるのは財ではなく心の達成感。
常に自分なりの自分に対する厳しさを持つ。
 
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実際にいたこの命式のひとり、
伝説の漫才師として名を残す人物がいます。

 


相方の命式

相方とはスクランブル大半会。
どちらも東に調舒。申酉天中殺。
喋りのユーモアに火が着くと
どんどん加速していく天才コンビに。
 
相方には宿天はなく、
陰占陽占ともに配偶者と相生で
主星が貫索なので順当に家庭を守る派。
形のある実績を残すでしょう。
例題の人物の方は
形のない実績を残すでしょう。
 
腕のある漫才師さんの命式には
「石門」がどこかにあることが多いです。
石門(対等感覚・相方)が働くほどに
調舒(独特な喋りと孤独)が強まる。
それが味になります。

 
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位相法略歴
 
・1959年 己亥
    年支 害・月支 半会・日支 沖
  (龍高大運の入口前の龍高年)

 「天才少年漫才師」として角座でデビュー。

・1961年 辛丑
    日柱 大半会の年
    横山ノック氏に弟子入り。
・1966年 丙午
    日干 干合・月支 破の年
 (相方は大運天中殺8年目の年柱 大半会の年)

 やすしきよしのコンビでデビュー。

・1969年 己酉
 天中殺・月支 沖・日支 半会
 養父が死去・長男誕生。

・1970年 庚戌

 月支 支合の年

 上方漫才大賞 受賞。

 傷害事件で逮捕、謹慎処分。

・1973年 癸丑
 日支 半会の年
 復帰。
・1988年 戊辰
 月支 害・年支 半会の年
 (調舒大運天中殺の入口2年前)
 長男逮捕。
・1989年 己巳
 年干 干合・年支 支合刑の年  

 再度復帰するも酒気帯び運転の人身事故で解雇。

・1992年 壬申

 天中殺・日支 支合刑の年

 再度 復帰。参議院選挙に落選。

 暴行を受け一時失語症。

・1996年 丙子

 1月 (乙亥年にあたるので日干 干合・
 日柱 天剋地沖・月支 半会・年支 害の年)
 アルコール性肝硬変で死去。
 
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穏やかなキャラクターを演じられる
要素もあり、その選択をした場合には
運命はまったく変わっていたでしょう。
けれども荒っぽい人間味のある
キャラクターで本質を魅せることが
彼なりの愛情であり筋の通し方だったのかと。