税制, 会計制度などの国際標準はあっても、税率に関する国際標準(Global Standard)なるものはありません。その国によって、状況が異なり一概に高いとか、安いとか言えません。しかし確実にいえることは、賢い経営者であれば、税金が安く済む方法を考えます。リベリア船籍の貨物船という言葉をよく耳にしますが、リベリアは、アフリカの300万人足らずの小国ですが、船舶保有世界一位です。各国の大手海運会社は、節税のために船籍をこの国で登録します。これと同じことが、金融界でも起こっています。村上ファンドがシンガポールに拠点を移したのも、税金を安く済ませるためです。このために、日本としては、数億か数十億かわかりませんが、税収入を失う結果となります。ニュースで報道されているような ”日本で投資顧問業を営む投資会社は、年1回営業報告書の提出、証券取引等監視委員会による査察の受け入れなどが義務づけられている。”とは、付属品に過ぎません。日本のほうが、税金が安ければ、歯を食いしばってでも日本に残ろうとします。

村上ファンドが有名であったので注目されただけで、すでに多くの事例があり目新しいことではありません。しかし、これを機会に、このような発想をするファンドや企業が増加するのも間違いありません。以前読んだアルビントフラーのThird Waveの時代の進行を彷彿とさせます。国境は、次第にその意味を失いつつあります。このような状況下で、既得権力の象徴である国のとる行動としては、海外への資金流出規制をするなど、規制強化や、課税強化をする可能性が高いと考えられます。それが更なる、資金流出、海外資金の引き上げをもたらす可能性が高いと思われます。

日本を居心地のいい投資環境となるよう、規制の解除、他国と調和するような企業、個人も含めた税の引き下げを求めたいものです。