MúSICA vol.10終演しました!
ご来場頂きました皆様、関係者の皆様方、ありがとうございました。
コンサート内ではトーク時間が短く、つい「話せなかったことはFBに書きます」と口にしてしまったので、こちらに補足を📝
コンサートタイトル「MúSICA」にある通り、ラテン圏の様々な国の音楽を楽しんで頂くコンサートなのに、西スラブ〜ゲルマンのプログラムを組み込んでしまって大変恐縮です苦笑。
(ゲストのくせに)今回のプログラムは、個人的に「愛の変遷」を一つの軸として構成しました。
1曲目は、チャイコフスキーの《ただ憧れを知る者だけが》
ここで描かれるのは、まだ手の届かない愛、満たされない想いです。愛はすでに存在しているのに、それは苦しみと切り離せないーー「愛はまだ苦しみの中にある」そんな出発点です。
2曲目はワーグナー作曲"ヴェーゼンドンク歌曲集"より第1曲《天使》
詩は Mathilde Wesendonck によるもの。
ワーグナーがチューリヒ亡命中に彼女と精神的に深く結びついていた時期(1857–58)に作曲されました。
この歌曲集のうち第3曲「Im Treibhaus」と第5曲「Träume」は、後の《Tristan und Isolde》の「習作(Studien)」と明示されていますが、第1曲もすでにトリスタン的和声感覚を含んでいます。
愛は現実を超え、魂の救済へと向かいます。
苦しみに満ちたこの世から、清らかな存在に導かれて救われていく魂を描いた歌です。
劇的な激情というよりも、静かな光へ向かう祈りのような音楽です。
そして3曲目はR.シュトラウスの《Ich liebe dich》
愛は再び人間のもとへと引き戻されます。
ワーグナーの精神的後継者とも言われるR.シュトラウスですが、ここでは救済や形而上学ではなく、より人間的で現実的な愛が描かれています。
この詩は、いわゆる「甘美な恋の告白」ではありません。
「愛している」
でもその愛は、孤独・苦悩・魂の葛藤を通過した末に辿り着いた境地。
“あなたを愛している”という言葉は、
弱さではなく、存在の決意として響きます。
葛藤や孤独を経たうえで、それでもなお「愛している」と言い切る強さ。そこには、現実を生きる意志としての愛が響いています。
4曲目はコルンゴルト《Liebesbriefchen》ー小さな愛の手紙
まだ十代半ばのコルンゴルトが作曲した初期歌曲集の一曲。
彼は「神童」と称され、若くしてウィーン楽壇で高い評価を受けました。
《Liebesbriefchen》になると、愛はさらに親密で繊細な姿へと変わります。
大きな運命ではなく、日常の中でそっと交わされる感情。
甘く、儚く、どこか夢のような響きが漂います。
無垢さと、ほのかな官能。
この両義性がこの曲の核だと感じています。
そして後半は、ワーグナー《ローエングリン》より"遥かなる国へ"(グラール語り)
ここで示されるのは、愛の完成ではなく、その限界です。
愛が成就した瞬間に、ローエングリンは自らの使命ゆえに去らなければならない。
愛と理想は、時に共存できないという現実が突きつけられます。
憧れから始まり、救済、確信、親密さへ。
そして最後に、愛よりも大きなものへと引き裂かれる運命へ。
同じ「愛」という言葉であっても、その姿は時代や作曲家によって驚くほど多様に描かれてきました。
このプログラムを通して、その移ろいの一端を感じていただけたなら嬉しく思います。
発声に対する思いの丈を…というよりも、今まで師から伝えられてきた事や、マスタークラスや様々な書籍・論文から身になった事、現在のヨーロッパで歌っている歌手たちとの発声話から自分がやっている事についてまとめている論文(大袈裟)が少しずつ形になってきている。
プロット版については完成しているが、詳細全文についてはまだまだ手を加える余地ありでなかなか完成に至らない。なにより長すぎる。
サグラダファミリアの完成予定2034年までかけるわけにはいかない。笑
バリトンだけどテノールになりたい!という生徒さんはみんなテノールになってしまった…
つまるところ、切り替わりの貴重なサンプル(失礼)が必要なのに。
ある意味盛大な自己満足であり、研究といえば聞こえはいいが、実践にどのように生かすのか、そして自分以外でスムーズに具現化できる事を望んでいます。
寒さの中にも、少しずつ春の気配を感じる今日この頃ですが、お元気にお過ごしのことと存じます。
2024年末よりウィーンと日本の両拠点生活を送っていますが、昨年末〜2月半ばまでは東京二期会公演「カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師」カニオ役カヴァーを務めさせて頂き、この3月は下記のコンサートに出演いたします。
ご都合よろしければ是非ご来場お願いいたします!
Musica vol.10
2026年3月28日(土)
18:30開場/19:00開演
サルビアホール3F音楽ホール(鶴見駅すぐ)
入場料4,000円(全席自由)
ソプラノ:鎌田亮子
テノール:小野弘晴
ピアノ:前田明子
大学同期のソプラノ鎌田亮子&ピアニスト前田明子の両氏が、ゲストを招いて"様々な国の音楽を楽しんでもらいたい"として続けているコンサートも今年で10回目記念とのことで、今回はゲストにて出演させて頂きます。
僕はR.シュトラウス、ワーグナー、チャイコフスキー、ビゼー、J.シュトラウス、武満徹の作品より各曲を演奏します。
初出しの曲もあり、個人的には「愛の変遷」としてプログラムを組みました。
イタリア作品を歌わないコンサートは個人的にはとてもファンタスティックなコンサートになるのではないかと思っています。
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