ゲイ占い師 豫 空潤です。
少し前のオンライン鑑定です。
ヨシオさん(仮名・50代ゲイ男性・地方在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。
ヨシオ「今年末で、定年退職です」
僕「それはそれは……。リタイア後は悠々自適ですか?」
ヨシオ「私は今、政令指定都市の賃貸アパートでひとり暮らししているのですが、実家は隣県にあるんです」
僕「実家は、ご両親がお住まいですか?」
ヨシオ「父はコロナ前に病死しました。母は去年、やはり病気で入院の末に亡くなりました」
僕「ヨシオさん、ご両親の介護などでご苦労されたんですね? 兄弟姉妹は?」
ヨシオ「私は1人っ子なんです。叔父や叔母は健在ですが……。父の介護は母がしていたし、母は入院する直前まで家事していたくらい元気でした。だから、苦労というほどの介護はしてないんです」
僕「ヨシオさんとしては、助かりましたね?」
ヨシオ「そうですね。ただ、残された実家をどうするか……。迷ってます」
僕「実家は、今は空き家なのですね?」
ヨシオ「月に1度帰って、窓を開けて換気したり、掃除したりしてます」
僕「リタイア後は、実家に戻るとか?」
ヨシオ「実家は築30年ちょっとの2世帯住宅なんです」
僕「2世帯住宅……もしかして?」
ヨシオ「はい、両親は、私が嫁を連れて実家で一緒に住むことを望んでいたんです」
僕「でも、ヨシオさんは結婚せず、ずっと都会でひとり暮らししていた?」
ヨシオ「カミングアウトしてません。ずっとのらりくらり両親からの『嫁もらえ』勧告をかわしてきました」
僕「それはそれは……」
ヨシオ「両親からすれば、せっかくお金かけて、2世帯住宅に建て直したのに……親不孝息子ですよね?」
僕「仕方ないですよ。ヨシオさんが悪いわけではありません」
ヨシオ「玄関が2つあって、若夫婦用の玄関は、入るとすぐの階段を上ると、2階はトイレも風呂もキッチンもある2DKなんです」
僕「結局、その若夫婦用の2階には、誰も住まなかった……」
ヨシオ「私が帰省した時に泊まっただけです」
僕「その2世帯住宅に毎月、掃除しに行くのは、亡きご両親の思いを考えて……?」
ヨシオ「2世帯住宅は、30年前に建てられたんですが、当時としては最新の設備で……。2階の床は全部フローリング。キッチンには食洗機がついていて、トイレはウオシュレットで……」
僕「ご両親が、なんとかヨシオさんとそのお嫁さんに同居してほしいと願ったんですね?」
ヨシオ「本当に、1階の両親の住居スペースより、2階の若夫婦用が豪華で金かけてるんです。実家に帰る度に、申し訳なかったなと思います」
僕「その2世帯住宅を建てたご両親の思いに応えるために……?」
ヨシオ「定年後は、実家で暮らそうと思ってます」
僕「築30年なら、まだまだ住めますね?」
ヨシオ「1階は、多少の不具合が出てきているんですが……2階は痛んでないんです」
僕「お母様が、ご存命中は、せっせと掃除していた?」
ヨシオ「そうなんです。だから、せめてひとりで住まないと、もったいないというか、申し訳ない気がするんです」
僕「彼氏さんとそこで同居したいですね?」
ヨシオ「連れて帰れる彼氏がいたら……と思うこともあります。でも、残念ながら、彼氏はいません。同棲経験もなく、1年以上交際が続いたこともありません」
僕「それは残念です」
ヨシオ「でも、今、彼氏がいて……彼氏が私の実家に来ることを拒否したら……私は困ってしまいます」
僕「それはありますね」
ヨシオ「現実問題としては、叔父や叔母、いとこたちが実家と同じ市内に住んでいるので……そこに私が男を連れて帰って同居っていうのも……考えるとハードル高いです」
僕「やはり、そこは気になりますね」
ヨシオ「田舎の人間ですからね。LGBTなんて、テレビや映画の話だと思ってますよ」
僕「まだまだ、そうなんですね?」
ヨシオ「だから、ひとりで実家に帰るのは間違いないんですが……」
僕「迷いがあるのですか?」
ヨシオ「このまま田舎に引っ込んでいいのか……」
僕「いろんな面で、都会のようにはいかない?」
ヨシオ「父の車は処分したので、自分の軽自動車を持って行くつもりです」
僕「車がないと、不便なんですね?」
ヨシオ「主に買い物ですね。スーパーまで数kmあるので……」
僕「出会いがあった場合も、役立ちそうですね?」
ヨシオ「そうなんですが……。都会でも、コロナ前から誰とも出会ってません」
僕「コロナは、やはり非常事態でしたからね」
ヨシオ「私自身が、年とって、魅力がなくなっているのは自覚してます。性欲も減少してますし、別にいいんですが……」
僕「今は、それでいいつもりでも……」
ヨシオ「そうなんです。完全に無くなってみると、欲しくなることってあるじゃないですか?」
僕「都会暮らしの今は、出会いの可能性はあるが、そこまで要らないとも思える。しかし、田舎に住んで出会いのチャンスが減ると、無性に出会いたくなる……?」
ヨシオ「特に、今住んでいるところなら、買ったことないですけど、ウリ専ボーイ(男性版風俗)を利用することもできる。が、実家に戻ると、そこにはない……」
僕「ゲイバーも、今の都会にはあるが、田舎にはない?」
ヨシオ「そうなんです。いつでも、お金さえ出せば何とかなるのが都会です。が、田舎だと、都会へ旅行するしかない……」
僕「頻繁に都会へ旅行するくらいなら、都会に住み続けた方がいい?」
ヨシオ「そうなんです。でも、そうなると、2世帯住宅は無駄になる……。私としても、狭いアパートで暮らし続けるより、実家の方が広くていいし、家賃もかからない」
僕「難しいですね」
ヨシオ「後悔したくないんです。年とってから後悔しても、やり直そうと思う気力がわかず、そのままあきらめてしまいそうです」
僕「定年退職して、実家に戻られたら……何をしますか? もう働かないんですよね?」
ヨシオ「経済的には、ギリギリ何とかなるので、働くつもりはありません。とりあえず、両親の墓が近くなるので、しょっちゅうお参りして……。母が残したピアノでも練習します」
僕「ピアノ? 弾けるんですね?」
ヨシオ「小学校低学年の時だけです。母が上手だったので、母に習ってました。何十年も弾いてませんから、母の残した楽譜の中の初心者用の曲を練習してみます」
僕「ヘッドホン付きの電子ピアノならともかく、本物のピアノは音が出ますから、実家に居てこそ、思う存分弾けますね?」
ヨシオ「趣味というより、ボケ防止ですね」
僕「いいですね」
ヨシオ「そういう暮らしで、満足できるのか? 自分に自信がないんです」
僕「パンセリノスオラクルカードのアドバイスカードを引いてみましょう」
ヨシオ「お願いします」
★ヨシオさんへのアドバイスカード
↑「碧海のセイウチ」
ご存知のように、セイウチは哺乳類。陸上ではのんびりと日光浴する一方で、水の中では俊敏に泳ぎ、魚などを捕食する。
陸と水中の2つの世界を行き来するセイウチ。占いでは「水」は感情の象徴です。あなたも、時に感情の思うまま、流れに身を任せてもいいのです。
僕「ご実家に拠点を移しつつ、時々都会に出かけるのもいいと思います」
ヨシオ「お金はかかっても、それが現実にはいいですよね」
僕「亡きご両親の思いを無駄にしたくない……というヨシオさんの考えは素晴らしいと思います」
ヨシオ「……家がもったいないと思うんです」
僕「時間とお金に余裕があるなら、それこそ、頻繁に旅行に行ってもいいと思います」
ヨシオ「そうですね」
僕「ネット等で知り合った遠隔地の人を訪ねに行ってもいいし、待ち合わせて旅行してもいい。もちろん、1人旅にもよさがある」
ヨシオ「このまま都会にいるとしても、両親に申し訳ないので、実家はすぐには処分できません。だったら、自分が住むことが経済的です。そうなったら、旅行も行けます」
僕「セイウチは安全な陸地と、食べ物が豊富な海の『いいとこ取り』をしているんです。ヨシオさんも、都会と田舎のいいとこ取りしてはどうですか?」
ヨシオ「そう考えると、迷いなく実家に帰れそうです。帰ってみて、都会が恋しくなったら、都会暮らしの比重を高めればいいですよね?」
僕「そうですね。流れに任せていいというのが『碧海のセイウチ』です」
ヨシオ「決心がつきました。ありがとうございました」
僕「こちらこそありがとうございました」
さて、今日の観音オラクルカードです。
↑「太極拳の上昇のポーズ」
あなたは、自分自身で高く成長できます。あなたのエネルギーの器を大きくする為に、あなた自身を癒し、栄養を与えましょう。
それには、直感で正しいと感じる行為をすることです。人に優しくしましょう。あなたが前からしたかったことを実行しましょう。
逆に言えば、「本当はしたくない」ことは、しなくてよいのです。少なくとも、迷いがなくなってから実行しましょう。
エネルギーの器が大きくなれば、内なる光も、より輝きます。魂がレベルアップし、あなたの言葉・行動・考えが、より効果的になるでしょう。
↓我が師である 霊観占 大幸 峰ゆり子先生。
占い専用サイトを作りました。↓お気軽にお問い合わせください。


