ゲイ占い師 豫 空潤です。
少し前のオンライン鑑定です。
サクトさん(仮名・40代ゲイ男性・地方在住)のプライバシー保護のため、多少変更してます。
サクト「これからひとりで何十年も生きるのかと思うと……夜眠れなくなる時があります」
僕「まだ、パートナー探しを諦める年齢ではないですよ」
サクト「相手ができる気がしないんです。いや、その場限りの相手なら、今も時折います。が、正直言って性欲処理なんです。終われば、とっとと離れたい……」
僕「連絡先交換とか?」
サクト「僕も、また会いたいと思わないし、相手からも何も言われません」
僕「ひとりの人とお付き合いが続いたことは?」
サクト「ありますよ。半同棲・完全同棲・別居したままの付き合い……全部経験しましたが……どれも、1年持ちませんでした」
僕「前にダメだったとしても、相手が違えば、うまくいくかもしれません」
サクト「毎回、今度こそ一生のパートナーって……気負い過ぎなんですかね? ダメだった時のダメージが大きくて……フラれた際に落ち込むんで、立ち直れないんですよ」
僕「添い遂げようと思っていた相手からフラれたら、ショックですよね」
サクト「20代前半の時、ひと回り年上のエリートサラリーマンに熱心に誘われて、毎週金曜土曜だけ泊ったんです。一緒の時はずっとイチャイチャして……初めはそこまで好きじゃなかったんですが、『もう離れられない』と思って、服とか私物を少しずつ彼の部屋に移したんです」
僕「完全同棲への移行ですね?」
サクト「彼のタンスを勝手に開けて、空いているスペースに僕の服を入れようとしたら……彼が絶対穿かないような若いブリーフがあったんです」
僕「もしかして……」
サクト「彼には、月曜火曜に泊まりに来る19歳の男の子がいたんです」
僕「それは……ショックですね? 19歳って言うと大学生?」
サクト「そうです」
僕「彼を問い詰めましたか? 彼は何て(答えた)?」
サクト「彼は、シラッと『お前ひとりだなんて、言った覚えはない』って……」
僕「開き直りですね」
サクト「彼は、更に『俺は誰とも同棲も結婚もしない。日替わりでいろんな子と遊びたい』って言うんです」
僕「唖然としますね」
サクト「すごく好きになっていましたけど……彼を変える力は僕にはなかったので、私物を全部抱えて、合鍵返して、出ていきました」
僕「彼は引き止めなかった?」
サクト「彼は『土曜の夜っていう、1番いいシフトをお前にあてがっていたのに……』って……」
僕「シフトなんですね?」
サクト「今考えると、笑っちゃいますね」
僕「その頃はショックだった?」
サクト「彼は、30代イケメンで高収入。体も鍛えてて……」
僕「モテ筋ですね」
サクト「以後、誰もがイケメン認定するゲイには近づかないようにしました」
僕「賢明な判断でしょうね」
サクト「30代になった頃、今度は3歳下のゲイ男性といい感じになったので、完全同棲したんです」
僕「今度はシフト制じゃないですね」
サクト「そこは確認しました。お互いに浮気しないって約束しました」
僕「なのに、1年続かなかった?」
サクト「家事をどちらがやるか……ですね。僕はその頃役職が付いて忙しくなって帰りが遅いが、彼は定時にあがる仕事だったんです」
僕「どうしても、早く帰る方が夕食担当になりますよね」
サクト「彼は買い物してきてくれるんですが、いつもコンビニ弁当なんです」
僕「毎晩?」
サクト「もちろん、いろんな種類の弁当なんですが……」
僕「定時にあがれるなら、たまには簡単な手料理とか……」
サクト「まったくなかったですね」
僕「コンビニ弁当も、美味しいのありますけどね」
サクト「彼は掃除も洗濯もしないんです」
僕「え? でも、部屋は汚れるし、洗濯もの溜まりますよね?」
サクト「僕が日曜午前中、まとめてやるんです」
僕「彼は手伝わない?」
サクト「彼は毎晩、ネットやゲームで夜更かしなので、土日は昼過ぎまで寝てるんです」
僕「家事分担について話し合いとか……」
サクト「しましたよ。彼は買い物してるからって言うんです。睡眠不足だから、土日は朝寝坊したいって、言い張るんです」
僕「でも、掃除も洗濯も、サクトさんでしょう?』
サクト「彼が言うには『自分は週5~6回買い物してる。サクトは掃除と洗濯を週1回ずつ。自分の方が家事の回数多い』って……」
僕「うーん。その比べ方は……。生活費の負担割合は?」
サクト「彼は買い物代だけ。夜の弁当と朝のパン、あとは日用品の補充。月に3~4万です。僕は家賃と光熱費で、毎月15万以上負担してました」
僕「対等とは言えないですね」
サクト「彼はアルバイトだったんです。収入は不定期で、平均すると僕の半分もない……」
僕「月に3~4万でも、彼からすると、それ以上は出せない?」
サクト「何か、いいようにタカられてる気がしてきて……。ゲイバーで愚痴ったら『相手はそんなにイケメンなの? ウリ専ボーイ(男性版風俗)の中からイケメン捕まえて辞めさせて、囲えばいいじゃない?』って言われて……」
僕「ウリ専ボーイを辞めさせて独占して付き合うって……簡単じゃないですけどね」
サクト「今思えば、そうなんですけど……。当時は『そうだな』と思って、彼とは別れました」
僕「3歳下の彼は、すんなり別れてくれましたか?」
サクト「僕のいない時に合鍵置いて出て行ったんですけど……。僕のフィギュアコレクションの中で1番高いのがなくなっていました」
僕「手切れ金代わりに持っていった?」
サクト「高いと言っても数万なので『サクトとの思い出に欲しい』って言われたら、気持ちよくプレゼントしたのに……」
僕「黙って持っていかれたら、後味悪いですね」
サクト「ちょっと人間不信になりました」
僕「で、次は別居したままのお付き合いをした?」
サクト「30代半ばの頃、ゲイバーで知り合った同い年のゲイと友達になり、2人で旅行して泊った時に、そういう関係になりました」
僕「友達のような、恋人のような関係って、1番安定して長続きするかもしれないですね」
サクト「そう考えて、週末にゲイバーで一緒に飲んで、ホテル泊まって……っていう関係を10か月続けました」
僕「敢えてホテルで? 自宅に呼ばずに?」
サクト「彼が実家住まいだったし……以前の教訓もあるので、2人の気持ちが固まってから自宅に呼ぼうと思ったんです」
僕「ある意味、賢明かもしれませんね」
サクト「で、『1年経ったら、同棲を考えよう』と思い始めた頃……彼の浮気が発覚して……」
僕「浮気問題を乗り越えていくカップルは、男女でも男同士でも、少なくないですが……」
サクト「発覚した際、彼は既に浮気相手と半同棲してたんです……」
僕「敢えて自宅に呼ばないというのが、裏目に出たんですね?」
サクト「彼は『いつもホテルで自宅を見せないサクトには、どうせ奥さんか同棲彼氏がいるんだろ?』っていう推測だったんです」
僕「彼にも同棲願望があったんですね? それならそうと言ってくれれば……」
サクト「後の祭りですね。僕が『同棲したかった』と言っても、彼は『遅いよ。俺にとっては、あっちが本命になってる』って……」
僕「タイミングが合わなかったんですね」
サクト「どうすればよかったのか……あの相手ともっとこうしていれば、今頃、隣に誰か寝ていて、ひとりではなかったのか……って考えると眠れないんです」
僕「ゲイタロットカードの1枚引きをやってみましょう」
サクト「お願いします」
↑「金貨の5」正位置。
足を怪我をした男性、滑りそうな雪道で支えてもらって歩いています。
本来、「困難」「貧困」を表すカードです。
しかし、この絵のゲイカップルは誰よりも仲睦まじく、ある意味、幸せにも見えます。厳しいハードルを越えてこそ、2人の絆は深まるのです。
僕「諦めず、愛を育める人を探しましょう」
サクト「愛を育む?」
僕「このカードは、片方が困っていて、もう片方が一方的に支えています。それでもいいじゃないですか? 愛は損得計算しちゃいけないんです」
サクト「3歳下のバイトの子ですね? もっと大らかな目で見守るべきでした」
僕「見返りを求める気持ちはわかります。でも、相手にも都合や事情やこれまでの経緯があります。一生添い遂げるつもりなら、フィフティフィフティになるのは晩年でもいいじゃないですか?」
サクト「しばらくは、僕ばかりが損してもいいと思うしかない?」
僕「取引じゃないんですから。寛大・許容・妥協ですよ」
サクト「寛大・許容・妥協……そこまでしないとパートナーは見つからない?」
僕「私は、人間は基本的にひとりだと思ってます。自立したひとりとひとりが手を携えて生きていくのがカップルです」
サクト「自立は、しているつもりです」
僕「誰かと一緒に暮らすことでストレスが溜まるなら、ひとり暮らしの方がいいと思います。でも、どうしても相手が欲しいなら『寛大・許容・妥協』するべきです」
サクト「どうしても……パートナーが欲しいです」
僕「だったら、自分だけ持ち出しが多いとか、尽くしているのにとか、思わない方がいいです」
サクト「わかりました」
僕「厳密に、いつもいつも対等で、フィフティフィフティなカップルっていませんよ」
サクト「そうなんですね。気にしないことにします。ありがとうございました」
僕「こちらこそ、ありがとうございました」
さて、今日の台湾版易タロットです。
↑「天雷无妄(てんらいむもう)」
男性が、雷を怖れて、外へ出るのをためらっています。
想定外のことが起こります。しかし、怖れる必要はありません。
冷静に誠実に対応すれば、問題ないのです。
怖いと思っているのは、あなただけです。
↓我が師である 霊観占 大幸 峰ゆり子先生。
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