ゲイ占い師 豫 空潤です。
少し前のオンライン鑑定です。
テルアキさん（仮名・50代ゲイ男性・地方在住）のプライバシー保護のため、多少変更しています。
テルアキ「今年中に60歳になります」
僕「お仕事は、まだ続けるのですか？」
テルアキ「会社には再雇用制度があるのですが、給料安くなるし、年下の上司ばかりになるので、60歳で退職する旨伝えました」
僕「悠々自適になりますね？」
テルアキ「何とか住宅ローンを返済できそうなので……年金出るまで、退職金でギリギリ生活できそうです」
僕「ゆっくりできますね」
テルアキ「そう思っていたんですが……。ちょっと心境が変わってきて……」
僕「よかったら、お聞かせください」
テルアキ「私は、若い頃から趣味が持てなくて……。運動も嫌いだし、大勢で何かするのも苦手で、テニスも、囲碁将棋も、上達する前に嫌になってしまって……続かなかったんです」
僕「ウオーキングやジョギングなら、上達とか関係ないですが……」
テルアキ「基本的にしんどいのは嫌いなんですよね。で、若い頃から公園に行っていたんです」
僕「公園？ ハッテン場（ゲイが集まる場所）になっているんですか？」
テルアキ「そうです。夜しか行きません」
僕「テルアキさんは、未婚で、ひとり暮らし？ 彼氏さんとかは？」
テルアキ「私はお酒に弱いので、ゲイバーに行っても楽しめないんです。公園の方が手っ取り早く楽しめます」
僕「公園などで出会っても……」
テルアキ「はい、お付き合いにはなりません。その場限りです。彼氏とか、いたことないです。40年以上ひとり暮らしで、誰とも付き合ってないなんて、みじめですよね？」
僕「みじめかどうかは、本人が判断することですが……」
テルアキ「私は、みじめだと思ってます。でも、ホームレスよりいいと思います」
僕「ホームレスよりいい？」
テルアキ「だから、自分で中古マンションを購入し、ローン返済の目途が立った時、これで死ぬまでホームレスにならないと、安心したんです」
僕「………」
テルアキ「公園に行くのだって、上を見ればキリがありませんが、離れ小島に住んでいて、他のゲイと出会う手段がまったくないよりはマシです」
僕「公園だと……夜寒いし、雨の日は行けないですよね？」
テルアキ「そういう日は有料のゲイサウナにします」
僕「そうなんですね」
テルアキ「ゲイサウナだって、ある程度の都会にしかありませんから、通える土地にいるのは幸せなことです」
僕「……」
テルアキ「私は孤独でみじめなゲイですが……底辺ではないと信じています」
僕「さきほど、心境が変わってきたと……（言ってましたよね）？」
テルアキ「私は基本的に若い男が好きなので、公園やゲイサウナでは若い人を求めます」
僕「若い人にも、フケ専というオジサン好きがいますからね」
テルアキ「フケ専なんて、滅多にいませんよ。少なくとも公園やゲイサウナには……」
僕「そうなんですね」
テルアキ「9割断られます。足で蹴られたこともあります」
僕「諦めるんですか？」
テルアキ「そこで諦めたら、行く意味ないので、しぶとく食い下がります。暗くて顔が見えにくい場所とかで……」
僕「うまく行くのですか？」
テルアキ「顔を見られる前に、相手を気持ちよくさせればいいんです」
僕「そうなんですね」
テルアキ「もちろん、10人以上アタックして全滅の日もあります。そういう時は、帰るしかないですね」
僕「ガッカリですね」
テルアキ「毎年の年末年始は、ゲイサウナに連泊するんです。収穫ゼロでも、缶コーヒー飲みながら、ロビーで除夜の鐘を聞きます」
僕「ゲイサウナで年を越すんですね？」
テルアキ「私だけじゃなく、他にもいますよ。5～60代のゲイオジサンが……」
僕「オジサン同士、話するんですか？」
テルアキ「世間話だけね。お互いに若い子が好きなので、それ以上はありませんが……。この前の年末年始はショックでした」
僕「ショックなことがあったんですか？」
テルアキ「私と同じような、若い子に断られ続けているオジサンがいるんですよ。顔は知っていたんですが、初めて世間話したら……その人、妻子持ちだったんです」
僕「既婚ゲイってことですよね？」
テルアキ「そうなんです。単身赴任中で、今はひとり暮らしだが、1年後に定年退職したら、妻のいる家に帰るって言うんです」
僕「帰る家があるんですね？」
テルアキ「そうなんですよ。本人は『気楽なゲイライフも今年限りで終わる。子どもが巣立って、嫁と2人きりの生活なんて地獄だ』って言うんですが……」
僕「テルアキさんからすれば『地獄』ではない？」
テルアキ「そうですよ。『長女が結婚して、もうすぐ子どもが生まれる。長男も就職して自立した』って……自慢話にしか聞こえません」
僕「そうですね」
テルアキ「ゲイを引退し、孫を抱く老後なんて、羨ましすぎます」
僕「独身ゲイにとって、子どもや孫とは無縁ですからね」
テルアキ「私だって、公園やゲイサウナを引退したいですよ。若い子から断られ、軽蔑されて、邪魔にされて……自尊心ズタズタですよ」
僕「ゲイサウナはともかく、公園は公共の場ですから……（引退した方がいい）」
テルアキ「でも、公園にもゲイサウナにも行かなくなったら、私は定年後、何をしたらいいかわかりません。行くとこないんです」
僕「趣味を持つのは、ダメなんですね？」
テルアキ「私は不器用だし、体力も運動神経もありません。以前、シニアの水泳教室に行ったんですが、3か月通っても泳げるようにならず、水を飲んで、苦しい思いをしただけでした」
僕「カラオケとか、コーラスサークルだったら、苦しくないでしょう？」
テルアキ「私自身、歌は嫌いじゃないです。でも、他人のカラオケを聞きたいと思わないし、ひとりカラオケもつまらないし……合唱サークルも見学に行ったことありますが……」
僕「どうでしたか？」
テルアキ「全員、女性でした。『男性歓迎』と言われましたが……入会しませんでした」
僕「……」
テルアキ「このまま退職したら……夜は公園、土日はゲイサウナに行くとしても、平日昼間はすることありません。見たくもないテレビを見る生活になりそうです」
僕「ルノルマンカードで、リタイア後の生活を占ってみますか？」
テルアキ「お願いします」
★テルアキさんのリタイア後の生活。
↑中央の「MAN」がテルアキさんを表すキーカード。
左上の「COFFIN（棺）」は、テルアキさんのこれまでの生活が閉ざされたものだったこと。そのすぐ下の「CLOUDS（雲）」は、その結果、悩みや葛藤が多かったということ。更に下の「FOX（キツネ）」は、騙されたりしたことを表します。
中央上の「BEAR（クマ）」は、テルアキさんのプライドが高く、嫉妬心に支配されてるということ。「年下の上司の下で働きたくない」「自分をみじめだと思うが、底辺ではない」という考えです。
人との交流があまりなさそうなテルアキさんですが、中央下の「BIRDS（鳥）」は、「会話」「コミュニケーション」を欲していること、必要なことを示しています。
右上の「TREE（木）」は、テルアキさんが健康問題を懸念しているということです。特に「SCYTHE（鎌）」は「手術」の心配を表します。
右下の「SHIP（船）」は、テルアキさんが「旅に出る」「他の地に引っ越す」可能性を表してます。
僕「以上ですが……」
テルアキ「騙されたというか……脅されて、お金をとられたことがありました」
僕「ゲイ関連ですか？」
テルアキ「公園で若いイケメンと出会い、『2人きりになりたい』と言われて、私の車に招き入れて……したら、お金を要求されたんです」
僕「払ったんですか？」
テルアキ「財布に2万円しかなかったので……2万円だけ。『俺みたいな若いノンケに手を出して、タダってことはないだろ』って言われて……車のナンバーも見られてたので……」
僕「相手はプロですね？ ノンケではないでしょうが……」
テルアキ「相手は若くてデカくて、力ではかなわないと思ったし……ウリ専（男性版風俗）を買ったと思えばいいと、無理やり納得させました」
僕「屋外発展場は、そういうリスクもありますね」
テルアキ「健康問題っていうのは、前立腺ですかね。最近おしっこが近いので……ネットで調べたら前立腺肥大と……」
僕「検査などは？」
テルアキ「してません。なんとなく抵抗があるんですよね……。手術も嫌ですし……」
僕「前立腺肥大ならともかく、前立腺がんだったら、命に関わりますよ。両者の自覚症状が似ているので、検査しないとわかりません」
テルアキ「そうですね。検査します。あと、旅行もしたいし、東京への移住も、ずっと夢でした。が、どっちもお金がかかるので……」
僕「退職後に短期のアルバイトしてもいいのでは？」
テルアキ「まったく違う仕事で？」
僕「週3日とか、1日5時間とか……無理のない範囲で働けば……家でテレビ見ているだけよりいいでしょう？ そのお金で旅行行けますよ」
テルアキ「そうですね。もし、適当なバイトがあれば……考えてみます。ありがとうございました」
僕「こちらこそありがとうございました」
さて、今日のルノルマンカードです。
↑「紳士」
髭があるので、比較的年長の男性を指します。
↑「山」
障害や困難を表します。
2枚を合わせ読むと、
あなたの身近な年長男性が、困難に遭っています。
あなた自身が中高年男性なら、あなた自身のことです。
人生に障壁はつきものです。
周囲の協力を得て、乗り越えましょう。
↓我が師である霊観占 大幸 峰ゆり子先生
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