ゲイ占い師 豫 空潤です。

 

少し前の対面鑑定です。

 

ノリユキさん(仮名・50代ゲイ男性・関東在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。

 

ノリユキ「別れた彼氏のことが忘れられません」

 

僕「彼氏さんのことについて、差し支えない範囲で教えていただけますか?」

 

ノリユキ「ユキト(仮名)という、僕より3歳下のゲイ男性です。9年前、お互いに40代だった頃にアプリで出会いました。顔が好きというより、表情というか、笑顔がいいなと思って、付き合い始めました」

 

僕「同棲もしたのですか?」

 

ノリユキ「1年経った頃に、僕から同棲を提案し、2人で住める物件に引っ越しました」

 

僕「順調ですね?」

 

ノリユキ「お互いに40過ぎていたので、ラブラブとかセックスより、一緒にいて疲れない人と添い遂げたかったんです」

 

僕「同棲も順調に行きましたか?」

 

ノリユキ「最初の頃は、お互いに帰りが遅く、寝に帰るだけでしたが、それが却ってよかったんです」

 

僕「次第に、問題が出てきたんですね?」

 

ノリユキ「コロナになって、2人ともリモートワークで、ずっと家にいるようになったんです」

 

僕「24時間一緒だと、大変でしたか?」

 

ノリユキ「ユキトって、片づけないんです。2人で朝食を作るんですが、食べた後の片づけはやらない。朝10時はコーヒータイムで、僕が2人分コーヒー淹れるんですが、ユキトは飲みっぱなし。パソコンの隣に飲み終わったカップがいつまでもあるんです」

 

僕「イライラしますね?」

 

ノリユキ「万事そうなんです。ティッシュでも何でも、元のところに戻さない。注意すると『ごめん。気を付ける』って言うんですが、また繰り返す……」

 

僕「それ、毎日ですか?」

 

ノリユキ「1日、10回以上は、僕が注意して、ユキトが謝る……。『気を付ける』って口だけなんですよ。一向に直らない……」

 

僕「ユキトさん、ひとり暮らしの時は、どうしていたのでしょう?」

 

ノリユキ「ユキトがひとりで暮らしていた部屋は、散らかってましたね。日曜日に2時間ぐらいかけて掃除・片付けするって言ってました……」

 

僕「ノリユキさんは、散らかっている状態が嫌なんですね?」

 

ノリユキ「物があるべき場所になくて、いちいち探すの面倒じゃないですか?」

 

僕「ユキトさんは面倒ではなかったのでしょうか?」

 

ノリユキ「ユキトは、しょっちゅう物を失くすんです。で、すぐに諦めて、また買うんです」

 

僕「失くした物が後から出てくるとか?」

 

ノリユキ「ユキトが失くして、新しいの買うと、だいたい、古いのが出てくるんです。2つは要らないから、僕が古いのを捨てる……そんなことの繰り返しでした」

 

僕「几帳面なノリユキさんと、几帳面ではないユキトさん……合わないですね?」

 

ノリユキ「そう思って、コロナが5類になった頃、話し合って別居したんです」

 

僕「同棲を解消しても、お付き合いは続いたんですね?」

 

ノリユキ「2人で暮らしていた部屋に、僕が住み続けていたので、週末だけユキトが来ていたんです」

 

僕「週末だけ一緒の方がラブラブになれる?」

 

ノリユキ「同棲していた頃から、セックスレスになってました。僕が注意して、ユキトが謝るので……なんか気まずいというか、そういう気分ではなくなるんですよ」

 

僕「週末同棲になっても、レスのままですか?」

 

ノリユキ「同棲の後半から、お互いにアプリなどでワンナイト浮気してました。ただ、家には連れ込まないという、暗黙の了解がありました」

 

僕「週末同棲になっても、自宅にはワンナイトの相手を連れ込まなかった?」

 

ノリユキ「僕はそうしてましたが……」

 

僕「ユキトさんの方は、暗黙の了解を守っていなかった?」

 

ノリユキ「同棲解消後、僕がユキトの部屋に行くことはなかったんです。で、ある週末に、ユキトが『今日を最後に、ここには来ない』って言うんです」

 

僕「ユキトさんに、新しい恋人ができた?」

 

ノリユキ「その時既に、ユキトは若い子と付き合い始めていたんです。で、ユキトの部屋に、その子が引っ越してくる1週間前だったんです……」

 

僕「ショックでしたか?」

 

ノリユキ「僕は、あと2年で定年なんです。そしたら再雇用制度は希望せず、またユキトと同居し、主夫として、料理・掃除だけでなく、ユキトの身の回りや片付けをせっせとやろうと、密かに考えていたんです」

 

僕「その考えをユキトさんに話しましたか?」

 

ノリユキ「言おうとしましたが……」

 

僕「言わなかったんですね?」

 

ノリユキ「30代の若い子が、1週間後、いそいそとユキトの部屋に、言わば『嫁入り』するんですよ? 言えません。言ったところで、ユキトの気持ちは変わらないですよ」

 

僕「そうかもしれませんが……。それっきりですか?」

 

ノリユキ「この話は去年のことなんです。迷いましたが、年賀状をユキトに出したんです」

 

僕「返事は来ましたか?」

 

ノリユキ「1月5日頃に……ユキトともう1人の男との連名の年賀状が来ました」

 

僕「連名……ユキトさんは同棲継続中なんですね」

 

ノリユキ「僕の方は、ひとりぼっちです。最近はワンナイトの相手さえ見つかりません……ユキトと若い子はラブラブなのに……」

 

僕「連名の年賀状だけで、ラブラブとは限りませんが……」

 

ノリユキ「僕とユキトが住んでいた頃は、年賀状は別々に出していました。1度でいいから、連名で出したかったです」

 

僕「……」

 

ノリユキ「2年後に退職して、毎日、ずっと家にひとりでいることを考えると……どうしていいかわかりません」

 

僕「ユキトさんとのことを思い出しますか?」

 

ノリユキ「同僚の男性が、どうやらユキトと同じ、片づけ苦手な人なんです。『妻に、熟年離婚されたらどうしよう?』って笑っています」

 

僕「一般的には。片付けない方が、フラれますよね?」

 

ノリユキ「なぜ、片づけないのを注意した僕の方が捨てられたんだろう? どう考えてもわからないんです」

 

僕「ユキトさんと新しい恋人の暮らし……気になりますか?」

 

ノリユキ「気になって、ユキトのSNSを見ようとしたんですが……鍵がかかっていることが多くて……でも、『今日の夕飯』の画像を見たことがあって……2人分でした……」

 

僕「ユキトさんは、新しい彼氏と続いているんですね?」

 

ノリユキ「すごく落ち込んで……もうユキトのSNS見るのやめようって思いました。でも、数日たつと、見てしまう……も、鍵かかって、見えない……その繰り返しです」

 

僕「易タロットのアドバイスカードを引いてみますか?」

 

ノリユキ「お願いします」

 

↑「 火沢睽 (かたくけい)」

2人の女性が反目しています。合わない2人なのです。どちらかに合わせようとしても、無理だったのです。

 

僕「ユキトさんとは、相性がよくありませんでした。別れてしまうことは、致し方ないことだったのです」

 

ノリユキ「そうなんですね。後悔しても仕方ないのですね」

 

僕「次に誰かと同棲する時は、最初に週末同棲して、それから完全同棲がいいですよ」

 

ノリユキ「そうですね。順序が逆でしたね。でも、僕に次の相手ができるのでしょうか?」

 

僕「少しの間、ひとりを楽しむのもアリですよ」

 

ノリユキ「のんびりしていたら、還暦になってしまいます」

 

僕「60代後半で新たな彼氏ができた人もいますよ」

 

ノリユキ「あやかりたいです。もし、そんなことになったら、今度は、小言は言わないようにします」

 

僕「そうですね。正しいことであっても、言われ続けたら嫌になるってことがあります」

 

ノリユキ「……はい。ユキトは確かにだらしなかったですけど……今更、直せなかったんでしょうね」

 

僕「結婚や同棲は、お互いに許容しないと続きませんから……」

 

ノリユキ「わかりました。次があれば、そうします。ありがとうございました」

 

僕「こちらこそありがとうございました」

 

さて、今日の易タロットです。

↑「沢火革(たくかかく)」

虎が物陰から狙っています。草食獣を襲い、獲物にしようとしているのです。

 

大きな変化が起こりそうです。ただ、いい変化なのか、そうでないかは、簡単には決められません。

 

草食獣からすれば、命を狙われる惨事ですが、虎から見ると、腹いっぱいご馳走を食べて、明日への命をつなぐことになるからです。

 

変化を受け入れることが大事ですが、状況やタイミング等を見極めることも必要です。

 

慎重さと大胆さの、両方が求められます。

 

↓占いの師である、霊観占 大幸 峰ゆり子先生。

 

↑峰ゆり子先生宅玄関前の観音像(北海道苫小牧市)