ゲイ占い師 豫 空潤です。
少し前のオンライン鑑定です。
エミさん(仮名・40代女性・地方在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。
エミ「夫のことで悩んでます」
僕「差し支えない範囲で教えていただけますか?」
エミ「タツジ(仮名・40代男性)は、コロナ以来、出勤は週1で、週4日テレワークです。私は、ほぼ毎日パートに出ています」
僕「旦那さんが在宅ワークだと、家事なども分担しやすいのではないですか?」
エミ「夫は、家事は頼めばしてくれます……子どもの習い事の送り迎えなどは車でしてくれるので……そこは助かってますが……」
僕「……お子さんがいらっしゃるのですね?」
エミ「中学と小学校の男の子2人です。この前、子どもの習い事の道具がなくなった時……夫が『車にはない』ってあまりに断言するので……」
僕「怪しいと思ったのですね?」
エミ「夫がお風呂に入っている時に、車の中を見てみたら……トランクに女物の下着や服があったんです」
僕「それって……」
エミ「初めは、女がいるのかと思いました。で、夫を問い詰めたら……」
僕「まさか……」
エミ「夫は、自分用だと……」
僕「タツジさんは女装するんですね?」
エミ「『だったら、目の前で着てみてよ』って言ったら……」
僕「タツジさん……エミさんの前で女装したんですか?」
エミ「下着もレディースの服も、夫にピッタリでした。ウィッグや化粧道具も持っていて……」
僕「浮気疑惑は晴れたんですね?」
エミ「浮気の疑惑は晴れましたが、今度は、変態(原文ママ)疑惑です」
僕「タツジさんに『女装はやめてくれ』と言いましたか?」
エミ「その前に、夫のセクシャリティを聞きました。『ゲイなのか?』『男を好きなのか?』と……」
僕「タツジさんの答えは?」
エミ「タツジは『ゲイではない。男には興味ないし、経験もない』と……」
僕「女装する男性のおよそ半分は、実は女性が好きなんですよね」
エミ「タツジに『変態行為(原文ママ)はやめて』と言ったら……『やめられない』と答えるんです」
僕「女装男性の大半は若い頃から女装してますから……」
エミ「タツジも『独身時代から(女装)していた』と……。だったら『なんで私と結婚したの?』って聞いたんです」
僕「タツジさんの返事は?」
エミ「タツジは『決まってる。キミが好きだから……』と……」
僕「いいじゃないですか? 結婚10数年、40代夫婦で、さらっと『キミが好き』ってなかなか言わないですよ」
エミ「タツジは、甘いこと言えば、私が女装を許すと思っているんですよ。そんな、簡単にはいきません」
僕「恋愛結婚でしょう? 10数年結婚生活が続いて、お子さんも2人生まれた……。タツジさんがゲイなどではなく、女性好きで、エミさんを愛しているのは本当なのでは?」
エミ「私を好きなら、私の嫌がることはしないで欲しいです」
僕「タツジさんに、そう言ったんですか?」
エミ「言いました」
僕「タツジさんは?」
エミ「泣きました」
僕「タツジさんが?」
エミ「そうです。泣きたいのは私の方なのに……。大の男がメソメソ泣くなんて……。きっと、泣けば許されると思っているんですね? 女装すると、気持ちまで女になるんですか?」
僕「それもあるでしょうが……。もともと女性的なところがあるのでは?」
エミ「もともと、優しい人だと思って……結婚したんですけど……」
僕「やはり、夫の女装は許せない?」
エミ「当たり前ですよ? タツジは、私や子どもの前でも女装して暮らしたいって言うんですよ? 夜も女装して寝たいって言うんですよ?」
僕「やっぱり、抵抗ありますよね?」
エミ「私はレズビアンじゃありませんから。女装した夫が迫ってきても……そんな気にはなりません。息子たちだって、女装の父親を受け入れません」
僕「やっぱり、タツジさんには、男性でいて欲しい?」
エミ「それはそうです。男としてのタツジと恋愛し、結婚したんです。10何年も経ってから『心は女性』って……詐欺ですよ」
僕「エミさんのお怒りは、もっともです。ただ……タツジさんも若い頃から葛藤してきたんですよ。『女装したい』『でも、男として生きていかなければ』と……」
エミ「結婚して15年、タツジは夫として、父親として暮らしてきたんですよ? なぜ、それを続けられないんですか? なぜ、妻を悲しませ、息子たちにショックを与えることをやめられないのですか?」
僕「タツジさんは、自分に正直に生きたいだけなんですよ」
エミ「独身なら、好きに生きればいいです。でも、妻や子どもがいる場合、その責任はどうなるのですか? 女だって……私だって……結婚し、子どもを持つことで、いろいろとあきらめたこともあります」
僕「お話、よくわかります。私も概ね同意見です」
エミ「でしょう? 結婚という幸せを手に入れる反面、我慢しなければならないこともあるんです。なのに、どうして、タツジは結婚生活も続けて……女装も辞めたくないなんて、言うんでしょう?」
僕「そうですね」
エミ「女装でもLGBTでも、いいです。私は、同性婚だって賛成です。でも、既婚者は別です。LGBTへの理解と、既婚者が妻子をないがしろにしていいというのは、話が違います」
僕「既婚者の場合は、配偶者の理解を得ることが必要でしょうね」
エミ「男女が出会って、夫婦になり、子どもを産み、育てていくのに……片方が途中で性を変えるって……大問題ですよ? 趣味だと言うなら、誰にも迷惑かけない範囲でして欲しいです」
僕「タツジさんは、女装を趣味だと言っているんですか?」
エミ「女装が発覚した当初は『趣味だ』と言ってました。でも、『やめて』と言ってもやめません」
僕「タツジさんは、家庭でも、会社に出勤してる時も、男性の恰好でしょう? いつ、どこで女装しているのでしょうか?」
エミ「私も子どもたちもいない昼間、家で女装しているんです。そのまま車に乗って、どこかに行くこともあるようです」
僕「タツジさんは、男性に興味ないんですから……男とデートってことはないのですね?」
エミ「本人はそう言ってますが……。そうであったとしても、女装姿を近所の人に見られるだけでも、私は嫌です」
僕「女装で車を運転するってことは……人に見られてますよね?」
エミ「本人は、人のいない自然公園でリラックスしてくるだけだって言いますが……その前に、車に乗り込むところを、近所の人から見られてますよね?」
僕「離婚は……さすがに考えてないのですね?」
エミ「子どもがいなかったら、離婚してます。でも、子どもたちは、これからお金がかかる時期……私のパート収入では到底、育てきれません」
僕「多くの女装既婚者は、口だけは『もう女装しない』と言うものですが……。タツジさんは嘘がつけないのですね?」
エミ「私をナメてるんです。どうせ離婚できないし……粘れば女装を許してくれると、タカをくくっているんです」
僕「いや、タツジさんはタツジさんで悩んでますよ。長年、自身の女装で悩んできて……やっぱりやめられないとわかったんです」
エミ「豫先生から、ガツンと言ってもらえませんか?」
僕「他人の私が何を言ったところで、説得力ないですよ」
エミ「……」
僕「タロットカードで、アドバイスカードを引いてみませんか?」
エミ「お願いします」
僕「裏返しのタロットカード78枚です。1枚ずつ指さしますから、気になるカードの時に合図してください。めくりますから」
エミ「わかりました」
僕「これから行きます……」
エミ「……それ、お願いします」
↑「塔」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。
崩壊を意味するカードですが、リバース(逆さま)ですから、崩壊後の再生が強調されます。
僕「離婚がお勧めです」
エミ「私の収入だけでは……暮らしていけません」
僕「慰謝料と養育費を請求しましょう。エミさんはまだ若いのですから、フルタイムでの勤務も、再婚も可能でしょう」
エミ「いえ……フルタイムはともかく、再婚は……」
僕「籍を抜かず、別居するだけもアリです」
エミ「どういうことですか?」
僕「別居すれば、タツジさんは、少なくともプライベートでは女装しようが何しようが自由です。エミさんに毎月、生活費を渡してくれれば、いいでしょう?」
エミ「まあ……そうですが……」
僕「エミさんは、女装する夫が許せない。夫は女装をやめられない。なら、別々に暮らせばいいのです。お金は余分にかかりますが……」
エミ「……」
僕「一緒に住むだけが夫婦ではありません。離れた方がうまくいく場合もあります」
エミ「私が本気で離婚や別居を迫れば……タツジは女装をあきらめるでしょうか?」
僕「ほとんどの人は、やめられませんがね」
エミ「とりあえず……別居を提案してみます。夫が何と言うか……」
僕「夫婦と言えど、人は変えられないのです。自分が変わる方が、はるかに簡単なんです」
エミ「もう1度……夫と真剣に話し合ってみます」
僕「そうしてください。それしかありません」
エミ「ありがとうございました」
僕「こちらこそありがとうございました」
さて、今日の易タロットです。
↑「山沢損(さんたくそん)」
階段を人を背負って昇っています。
2人は家族ではありません。自力で昇れない人に対する無償の奉仕です。
あなたも同じです。
無駄だと思うこと、物心両面で損することでも、続ければ、回りまわって自分の利益になります。
少しの奉仕、ちょっとした忍耐が、後で実を結ぶのです。
自分の欲だけで行動しない方がいいのです。
↓占いの師である、霊観占 大幸 峰ゆり子先生。