ゲイ占い師 豫 空潤です。

 

少し前の対面鑑定です。

 

ユウダイさん(仮名・30代ゲイ男性・関東在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。

 

ユウダイ「半年ほど前から彼氏と同棲しています」

 

僕「それはそれは……おめでとうございます。ラブラブな頃ですよね」

 

ユウダイ「ラブラブどころか……ちょっと今、険悪なんです」

 

僕「喧嘩ですか?」

 

ユウダイ「口喧嘩になって……感情的になったことは、お互いに謝ったのですが……」

 

僕「差し支えない範囲で教えていただけますか?」

 

ユウダイ「彼氏はツバサ(仮名)という2歳下のゲイなんですが……。3か月前、上司にいじめられるという理由で、会社を辞めたんです」

 

僕「そうなんですね」

 

ユウダイ「その、辞める時の相談がなくて……」

 

僕「ツバサさんが上司を嫌がっているのは知っていた?」

 

ユウダイ「そこは聞いてました。でも、程度がわからないし……まさか退職するとは思ってませんでした。……って、退職するなら、同棲相手に相談しますよね? 普通は……」

 

僕「……同居人やルームメイトなら、相談はしないでしょうが……。共に生きるパートナーだったら、相談して欲しいですよね?」

 

ユウダイ「ですよね? ツバサはパートナーシップ制度に登録したいって言ってるんですよ? それなのに、勝手に仕事辞めて、無職なんです」

 

僕「失業保険は?」

 

ユウダイ「今月はもらってますが、たぶん、来月からないです」

 

僕「自己都合退職では、支給は3か月ですからね。ツバサさん、求職活動は?」

 

ユウダイ「何もしてません。っていうか、主夫になりたいって言うんです……」

 

僕「生活が成り立つなら……ユウダイさんが養うのなら……」

 

ユウダイ「暮らしていけないこともないです。でも、キツキツの生活になります。たまには旅行したり、外食したり……そういうことできなくなるんです」

 

僕「主夫ということは、家事はツバサさんがやっている?」

 

ユウダイ「料理は毎日、作ってますが……正直言って、イマイチおいしくない時もあります。掃除は週に1度。洗濯や買い物は週に2~3度してます」

 

僕「最低限の主婦業はしているのですね?」

 

ユウダイ「そこは、もちろん助かりますけど……なんていうか……女性なら出産・育児とかありますけど……。30そこそこの健康な男が家事だけやって……あとはテレビ見て笑ってるって……」

 

僕「ツバサさんは、男社会で生きていくのがつらくなったのでしょうか? それなら、せめてバイトとか……」

 

ユウダイ「それは言いましたが……。探してるって言うだけで……面接にすら行ってません」

 

僕「ユウダイさんは、いろんなつらい思いもして外で働いているのに、ツバサさんが最低限の家事だけで楽に生きているのが、不公平に思えますか?」

 

ユウダイ「思います。そのくせ、ツバサはパートナーシップ制度とか、お互いの両親に紹介しようとか……ペットを飼おうとか……外堀を埋めようとしてくるんです」

 

僕「外堀を埋める?」

 

ユウダイ「ツバサは、一生、僕に扶養されたいと思っているんです」

 

僕「ユウダイさんに、そこまでの気持ちはない?」

 

ユウダイ「わからないですね。出会って……まだ1年経たないです。今は好きですけど……一生好きかどうかは、わからないです」

 

僕「みんな、先のことはわからないですね」

 

ユウダイ「そうですよ。僕もツバサも、この先、もっと好きな相手が現れるかもしれない。でも、そうなっても、たとえば、経済的な理由で、もう好きじゃないけど同棲を続けようってなるかもしれない」

 

僕「確かに、夫に愛人ができても、経済的な理由で離婚に応じない妻とか……聞きますよね?」

 

ユウダイ「結婚している男女なら、それ、わかります。子どもがいる場合は猶更です。でも、男同士で、単に一緒に居たいから一緒に住んでいるだけなのに……そういう縛りって、必要ですか?」

 

僕「一緒に居たいから一緒に住んでいる……いいですね。BLを愛する腐女子が『ゲイカップルには打算がなく、純粋‼』って言いますからね」

 

ユウダイ「純粋なゲイカップルに、打算を持ち込みたくないんです」

 

僕「その言葉をツバサさんに言ったらどうですか?」

 

ユウダイ「これに似た言葉は、言ったことあります。そしたら、ツバサは『現実と、きれいごとは違う。打算のないカップルなんて、この世に居ない』って……」

 

僕「……」

 

ユウダイ「ツバサの開き直りには、呆れました。いっそのこと、別れようかとも思います。一生、扶養しなきゃいけないなんて、重たすぎます」

 

僕「ツバサさんと別れた方がいいか、どうか? タロットカードで占ってみますか?」

 

ユウダイ「お願いします」

 

〇ユウダイさんの現状を表すカード

↑「剣の2」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。

女性が誘う舟は傾いていて、沈みそうです。

乗り込む前に検討が必要です。そもそも、乗る価値があるのか……。

 

ツバサさんと別れる必要があるのか……もう1度考えた方がいいでしょう。

 

①ツバサさんと別れた方がいい。

↑「愚者」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。

放浪するホームレスです。

 

同棲にまで至る両想いになれるのは稀です。

別れたら、当分、ひとりでしょう。

 

↑「隠者」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。

孤独な老人です。

 

別れたら、ずっとひとり暮らしかもしれません。その覚悟がないなら、別れるのはお勧めしません。

 

②ツバサさんとの同棲を続けた方がいい。

↑「運命の輪」正位置。

円形の花壇にバラが咲いています。

 

とんとん拍子に同棲したツバサさんとは、言わば運命の相手です。

2人でいれば、運命的後押しを得られます。

 

↑「金貨のエース」正位置。

花を摘む少女の背後には宮殿があります。少女は、将来、宮殿に入ることになりそうです。

 

ツバサさんに仕事が見つかります。そして、今度はうまくいくでしょう。

 

ユウダイ「別れない方がいいのですか?」

 

僕「ツバサさんと同棲を続けるよりは、ずっとひとりで生きていく方がいいですか?」

 

ユウダイ「そこまでは思ってません。もっと対等な立場の恋人を探して……」

 

僕「たとえ、お互いにすごく好きな相手が現れたとしても、同棲に至るかどうかは、分かりません。運命の後押しがない相手とは、ちょっとしたことで縁が切れてしまうんです」

 

ユウダイ「ツバサだと運命の後押しがある……と? 確かに、2人住む部屋はすぐに見つかりましたが……。あと、ツバサの仕事が見つかる? 今の状態だと、いい仕事があっても、ツバサ自身が働くかどうか……」

 

僕「最終アドバイスカードを引きましょう」

 

〇最終アドバイスカード

↑「調和」正位置。

女性が鹿をリードなしで連れて行ってます。

かたや、男性は、また別の動物に手こずっています。

 

相手を「その気にさせるやり方」が大事です。

無理やりに屈服させるのではなく、言葉は悪いですが、うまく操縦しましょう。

 

ユウダイ「ツバサをその気にさせる?」

 

僕「30代前半の男性が、今後、30年間も家で家事だけして……余裕がないからとお金のかかる気晴らしも趣味もできないなんて……どう思いますか?」

 

ユウダイ「僕なら、まっぴらです」

 

僕「ですよね? 仕事でなくてもいいから、何かしらしたいですよね?」

 

ユウダイ「でも、ツバサが高額のジムとかに行きたいとか言い出したら、困ります」

 

僕「勉強を勧めたらどうですか?」

 

ユウダイ「勉強? ツバサは一応大卒です」

 

僕「職業訓練の勉強です。公立の職業訓練校もありますよ」

 

ユウダイ「お金かかりますよね?」

 

僕「ハローワークを通して申し込むと、学費無料になる場合もありますよ。パソコンとか、いろんな資格をとれて、再就職につながりますよ」

 

ユウダイ「それ、いいですね」

 

僕「ツバサさん、3か月も家に居るなら、そろそろ外に出たくなってますよ。強制するのではなく、『好きなことを選んでみたら?』と、勧めたらどうですか?」

 

ユウダイ「とりあえず、勉強だけしてみて……って勧めるなら、ツバサもやるかもしれません」

 

僕「コースは数か月から1~2年のものまで、多岐にわたります。学校に通っている間は給料はないでしょうが……」

 

ユウダイ「勉強期間中の無収入はしかたないです」

 

僕「別れるのはいつでもできますよ。せっかく縁があってカップルになったのですから、続くためにできることはやったらいかがですか?」

 

ユウダイ「そうですね。僕も、ちょっとカッとなっていたかもしれません。ツバサは、前の会社でいじめられて、傷を負っているかもしれないですよね?」

 

僕「そうですね。ツバサさんに、立ち直るまでの時間をあげて、配慮してください」

 

ユウダイ「わかりました。そうしてみます。ありがとうございました」

 

僕「こちらこそありがとうございました」

 

さて、今日の台湾版易タロットです。

「雷地豫(らいちよ)」

雷が鳴り、3人が喜んでいます。

待ちわびていた春が来たのです。春は植物が生い茂るのです。

 

あなたにも春が来ます。

恵みの季節を謳歌しましょう。

 

ただし、種や球根などの形で冬を耐えた植物だからこそ、芽が出るのです。

種を蒔かずに芽が出ることはありません。

 

棚ボタを期待してはなりません。

努力や準備していたことが花開くのです。

 

↓占いの師である、霊観占 大幸 峰ゆり子先生。 

 

↑峰ゆり子先生宅玄関前の観音像(北海道苫小牧市)