ゲイ占い師 豫 空潤です。

 

少し前の対面鑑定です。

ヒデヒロさん(仮名・50代ゲイ男性・関東在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。

 

ヒデヒロ「7年同棲している彼氏に別れを切り出されました」

 

僕「彼氏さんのことを、差し支えない範囲で教えていただけますか?」

 

ヒデヒロ「アヤト(仮名)です。僕より8歳下の40代です。8年前に、アプリで知り合いました」

 

僕「アヤトさんは、どういう理由で別れたいのでしょうか?」

 

ヒデヒロ「関西の実家に、アヤトの母親がひとり暮らししていて、先日、家の中で転んでケガしたんです。で、1週間帰っていたアヤトが、東京に戻ってきたら……『母親は認知症だ。放っておけない。一緒に暮らす』って言うんです」

 

僕「アヤトさんは、東京でのヒデヒロさんとの同棲を解消し、関西のご実家でお母様と暮らすっていうんですね?」

 

ヒデヒロ「そうなんです。それってアリなんでしょうか?」

 

僕「アリかナシというか……割と多いケースですね」

 

ヒデヒロ「そうなんですか? 信じられないです」

 

僕「ヒデヒロさんのご両親は?」

 

ヒデヒロ「父は10年以上前に亡くなり、母は兄夫婦と地方の実家で暮らしていて、一昨年亡くなりました」

 

僕「子どもに親の面倒を見る義務はないですが……。老いたら子どもと暮らしたい人は少なくないし……。親を見捨てられない人もいますね」

 

ヒデヒロ「ノンケ(異性愛)が結婚して、夫婦で面倒見るならともかく……。ゲイの息子がパートナーを捨ててまで、親の面倒を見るなんて……」

 

僕「どう思うかは人それぞれですが……。現実的には少なくありません」

 

ヒデヒロ「そうなんですか? 男女の夫婦で、親の介護のために配偶者を捨てるなんでないのに……なぜ、ゲイの場合はパートナーを捨てなくちゃならないのでしょう?」

 

僕「男女の夫婦や結婚でも、親を優先するケースは昔からありますよ」

 

ヒデヒロ「そうなんですか?」

 

僕「お互いに大好きだったのに、親の反対で結婚を断念したり……。親の勧めで好きでもない相手と結婚したり……。結婚後も、嫁姑問題で離婚したり……」

 

ヒデヒロ「それって……よくないですよね? 親のために子どもが犠牲になるなんて、絶対ダメですよ」

 

僕「いいとか悪いとかではなく、現実にそういう選択をする人がいるんですよ。その人が選択したことを、他人がとやかくは言えませんから……」

 

ヒデヒロ「僕は他人ではなく、パートナーです。アヤトは親孝行しているつもりでしょうが……。おかげで僕の人生はめちゃくちゃです」

 

僕「お2人はパートナーシップ制度に登録は?」

 

ヒデヒロ「……してません。何度も僕から提案してますが……。アヤトはのらりくらりしていて……」

 

僕「その頃から、アヤトさんはご実家に帰ることを考えられていた……?」

 

ヒデヒロ「……そうかもしれません」

 

僕「アヤトさんのお仕事は東京でしょう? どうするのですか?」

 

ヒデヒロ「アヤトは……リモートワークなので、大丈夫なんです。あと、関西支社があるので……異動を希望するって……」

 

僕「アヤトさんが関西に行ったら……ヒデヒロさんと遠距離恋愛するとか……ダメなんですか?」

 

ヒデヒロ「『1年か2年っていう期間限定ならともかく、10年も15年も続くかもしれないんだから、スッパリ別れて友達に戻ろう』って、アヤトが言うんです……」

 

僕「ヒデヒロさんも関西に引っ越せば、遠距離恋愛にはならない。同居しないまでも、アヤトさんの介護生活を支援することはできる……」

 

ヒデヒロ「僕の仕事はリモートワークできないし、関西への転勤もない。定年まであと10年ないのに……退職はできません」

 

僕「……そうなんですね」

 

ヒデヒロ「もしかして……アヤトは親の介護を理由に、僕と別れたいのでしょうか?」

 

僕「そういう可能性もあるのですか?」

 

ヒデヒロ「僕たちは、だいぶ前からセックスレスだし……。先日、アヤトが関西に帰っていた時も……友達と会えてよかった……って言っていたんです」

 

僕「アヤトさんにとって、お母様の介護は口実で、ヒデヒロさんと別れたくて関西に戻るってこと……?」

 

ヒデヒロ「そうだったら……。何言っても無駄ですよね?」

 

僕「最近、喧嘩が多いとか?」

 

ヒデヒロ「昔の方が喧嘩してました。最近は、下宿人みたいで……。夕飯作って待ってても……『外で食べたから要らない』って……」

 

僕「そういう時もありますよね」

 

ヒデヒロ「僕は、定年までカウントダウンが始まっているし……。あとはアヤトと穏やかに人生の後半を過ごそうと思ってますけど……」

 

僕「アヤトさんは、まだ40代。まだまだ恋愛したり……人生に変化を求めているのでしょうか?」

 

ヒデヒロ「占って欲しいです」

 

僕「では……占う質問文を、決めましょう。知りたいのは、アヤトさんの本心ですか? それとも2人の関係がどうなるか? ヒデヒロさんの人生の後半がどうなるか?」

 

ヒデヒロ「全部はダメですか?」

 

僕「では……全部行きましょう」

 

①アヤトさんの本心。(2枚引き)

↑「カップの4」正位置。

演劇のオーディションです。若者はチャレンジし、大人は選択している。

チャレンジも選択も、人生にはよくあることです。アヤトさんは、まだまだチャレンジや選択をしたいのです。

 

↑「金貨の10」正位置。

いろいろな男性が描かれてます。

多様な男性との出会いは、ゲイ男性にとって「宝物」でもあります。

 

アヤトさんは、まだまだ「宝物」が欲しいのです。

 

ヒデヒロ「やっぱり……アヤトは……僕と別れたいんですね」

 

僕「次、行きましょう」

 

②ヒデヒロさんとアヤトさんの今後の関係は? (2枚引き)

↑「カップの8」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。

気持ちよく送り出し、次に進むしかないが……未練が残るだろう。

 

↑「ワンドの若者」正位置。

照明係。演劇では裏方である。

サポート役に徹するべき。「通信」という意味から、メールや電話などの関係にもなる。脚立に乗っていることから、危うい関係とも言える。

 

ヒデヒロ「遠くから見守るしかないのですか? アヤトが東京に舞い戻って、復縁する可能性は?」

 

僕「残念ながら、そういうカードは出ていません。次、行きましょう」

 

③ヒデヒロさんの人生後半は? (2枚引き)

↑「金貨の男」正位置。

工事現場で働く男性……笑顔で仕事を楽しんでいます。

 

まだまだ、仕事に精を出しましょう。

 

↑「金貨の6」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。

中年男性が若者にお金を払っています。

リバース(逆さま)ですから、2人は対等ではありません。

中年男性は「お金に物を言わせ……」ということかもしれません。

 

ヒデヒロ「仕事? あと8年ぐらいで定年ですが……」

 

僕「定年延長が、最近の傾向ですよ」

 

ヒデヒロ「……今まで、定年になったら、アヤトと旅行にでも行きたいと考えていましたが……まだまだ、働かなくてはいけないんですね?」

 

僕「早く辞めたいですか?」

 

ヒデヒロ「持病はないし……仕事自体は嫌いではないんですが……」

 

僕「それって、幸せなことですよ」

 

ヒデヒロ「……そうですよね。もう1枚は、ウリ専ボーイ(男性版風俗)でも買えってことですか?」

 

僕「ウリ専やサポート(男性版パパ活)だけではありませんが、財力を生かしたゲイ活動ということです」

 

ヒデヒロ「ウリ専は……アヤトと付き合う前に買ったことがあります。その時は幸せですが……。ボーイを好きになるほどに『金で仕方なく相手してくれてる』という事実が辛くなります」

 

僕「割り切って考えなければならないでしょうね。『その時だけ』と考えるとか……リピーターにはならず、毎回相手を替えるとか……」

 

ヒデヒロ「……そうですね」

 

僕「どうですか?」

 

ヒデヒロ「こちらに来る前は……いっそ、アヤトの母親が急死してくれたら……これまで通りにアヤトと暮らせるって考えてましたが……そもそも、アヤトは僕と別れたいのですね……」

 

僕「残念ですが……そういうことです」

 

ヒデヒロ「……」

 

僕「アヤトさんが次の未来を求めるのなら、ヒデヒロさんも次の未来を求めるべきです」

 

ヒデヒロ「ウリ専を買う未来ですね」

 

僕「ヒデヒロさんは、健康で、続けられる仕事があり、お金もある……。素晴らしいことですよ」

 

ヒデヒロ「そうですね。体壊してる人とか、お金ない人とか……いますからね」

 

僕「気持ちを切り替えて、新しい道に行きましょう」

 

ヒデヒロ「ちょっと時間がかかるでしょうが……その方向で行きます。ありがとうございました」

 

僕「こちらこそありがとうございました」

 

さて、今日の台湾版易タロットです。

↑「地火明夷(ちかめいい)」

衰運期です。あなたが正しくても、努力していても、正当に認められることはありません。そういう時期・タイミングなのです。

 

控え目にしていましょう。

 

あなたに全く悪気がなくても、悪く受けとめられる可能性があるのです。言動には十分、気を付けましょう。

 

↓占いの師である、霊観占 大幸 峰ゆり子先生。 

 

 

↑峰ゆり子先生宅玄関前の観音像(北海道苫小牧市)