ゲイ占い師 豫 空潤です。

 

少し前のオンライン鑑定です。

 

ヨシトモさん(仮名・50代ゲイ男性・地方在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。

 

ヨシトモ「生きていても、楽しいことが何もありません。唯一、前向きになれるのは、空想している時だけです。死ぬ前に有り金全部使って、美味しいもの食べるとか、お洒落するとか、イケメンを買うとか……」

 

僕「空想も、妄想も、無害なら悪いことではありません。しかし、『死ぬ』とは穏やかではないですね? 余命宣告されてはいませんよね?」

 

ヨシトモ「自分で死ぬ勇気はないし、痛いの苦手なので……いっそ余命宣告されたいんです」

 

僕「人生100年とも言われるようになってます。ヨシトモさんは、まだ、折り返したばかりですよ」

 

ヨシトモ「90歳や100歳まで生きるなんて……僕は嫌です。ヨボヨボ・しわしわで生きていたくないです」

 

僕「90代でもお元気な方はいますよ。ヨシトモさんは、持病をお持ちとか?」

 

ヨシトモ「去年、車で自損事故を起こし、足を骨折しました。今も……というか、これからずっと杖をつかなければ歩けません」

 

僕「自力で歩行できるのですよね?」

 

ヨシトモ「事故の際、内臓も損傷したので、毎月通院し、薬も飲んでいます」

 

僕「誰かを傷つけたわけじゃないですよね? まだ、よかったじゃないですか?」

 

ヨシトモ「そうは……思えません。飲酒運転だったので、保険金降りなかったので、病院代は自費払いでした」

 

僕「飲酒運転は……まずかったですね」

 

ヨシトモ「車でないとゲイバーとか行けない田舎なんです。仕方ないというか……運が悪かったと思っています」

 

僕「運が悪かった?」

 

ヨシトモ「車運転して、飲みに行く人を知ってます。でも、その人は事故とか起こしてない……」

 

僕「その人も、いずれ事故を起こすかもしれない……飲酒運転はやめた方がいいですよ」

 

ヨシトモ「もう、車は運転しません。事故のトラウマで怖いですし……事故車は廃車になって……車買う金がありません」

 

僕「私も、10年以上車を運転してません。お酒もやめました」

 

ヨシトモ「豫さんは東京住まいでしょう? 車なくても暮らせますよね? 僕のところは田舎ですから、車がないと不便で、どこへも行けません」

 

僕「通勤は?」

 

ヨシトモ「バスと汽車ですが……車通勤の倍の時間かかるし、1本逃すと遅刻なんです」

 

僕「わかります。私も、地方の出身ですから……」

 

ヨシトモ「杖ついて、ひょこひょこ歩いて……バスが混んでる時なんか、明らかに年上の老人から席譲られて……惨めです。早く仕事辞めたいです」

 

僕「ゲイバーには、もう行かれてないのですね?」

 

ヨシトモ「行ってもモテないので……事故をきっかけにやめました。出会いはあきらめてます」

 

僕「まだ、50代……あきらめるのは早いですよ」

 

ヨシトモ「2年前、アプリで知り合った人に会ったら……お茶だけで帰られてしまいました……」

 

僕「お相手に、時間がなかったとか……? だんだんと親しくなっていくのもアリですよね?」

 

ヨシトモ「相手が帰った後、ブロックされました。会った時に『年齢詐称してますよね?』って言われたんです」

 

僕「年齢詐称?」

 

ヨシトモ「実年齢を書いていたんですが、この頭のせいで、いつも老けて見られるんです」*ヨシトモさんの頭髪は、薄くなっています。

 

僕「いっそ、フケ専(中高年好き)の人を探すとか?」

 

ヨシトモ「その子も自称『フケ専』でした。『4~50代が好き』って言うから会ったんですが……。要するに、俳優みたいなイケオジが好きなんですよ。僕みたいな、普通以下のハゲおじさんは対象外なんですよ」

 

僕「……」

 

ヨシトモ「田舎の古い家で貧乏暮らし……。1日働いて……疲れて……テレビ見ながらビール飲んで寝る……その繰り返しです」

 

僕「趣味とかは?」

 

ヨシトモ「若い頃は、ゲイ活動が趣味でした……」

 

僕「出会いとか……ゲイバーとか?」

 

ヨシトモ「20代・30代は東京で暮らしてました。楽しかったなあ……。髪の毛もあったし……」

 

僕「今のお住まいは、ご実家ですか?」

 

ヨシトモ「父が店を継いでほしいと言うので……40過ぎで、Uターンしたんです」

 

僕「ご両親は喜ばれたでしょう?」

 

ヨシトモ「その時は……よかったです。でも、店には大きな借金があって……父が倒れて亡くなったら……お得意さんが離れて行って……」

 

僕「商売は、浮き沈みが激しいですからね」

 

ヨシトモ「僕は、余裕あるうちに店を畳みたかったんです。でも、母が『少しでも長く続けたい』って、ズルズルと……おかげで赤字が膨らんで……」

 

僕「お母さまもご商売を手伝ってらしたんですね?」

 

ヨシトモ「母は70歳過ぎても、お店で働いていたかったんです。気持ちはわかるけど……続ければ続けるほど赤字なんですから……」

 

僕「お母さまが亡くなるまで、お店を続けたのですか?」

 

ヨシトモ「そうです。母の死後、店売ったんですが……借金やら何やら返したら……手元にはほとんど残りませんでした」

 

僕「その後も、ご実家でご両親のお墓を守りながら……?」

 

ヨシトモ「東京に戻りたかったんですが……。50歳近かったし……お店の取引先から勤め先を紹介してもらったので……そのまま田舎暮らしです」

 

僕「そして、自動車事故……ですね」

 

ヨシトモ「もう何年も……恋愛もセックスもしてません。たまには都会へ出て、ウリ専ボーイでも買いたいと思いますが……薄給なので、貯金もないんです……」

 

僕「趣味をつくるとか……」

 

ヨシトモ「僕の田舎で、中高年の趣味って……ゴルフ・温泉旅行・カラオケ……どれも金がかかります」

 

僕「散歩やウオーキングは……したくないのですね?」

 

ヨシトモ「足の不自由な老人……って見られるのが嫌なんです」

 

僕「八方塞がりの時は、タロットのアドバイスカードを引きましょう」

 

ヨシトモ「はい。どうすればいいんですか?」

 

僕「ゲイタロットカード78枚が裏返しになっています。気になる1~2枚をめくってください。ヨシトモさんへのアドバイスカードになります」

 

ヨシトモ「では……これと……これを」

 

↑「ワンドの2」正位置。

畑を耕し、何を植えるか、思案しています。

ヨシトモさんの人生は、まだまだこれからです。

計画を立てましょう。

 

↑「金貨のキング」正位置。

庭仕事をしています。

一見、地味な草むしりも、大切な作業です。

 

楽しいことを追うのではなく、できることを始めてみましょう。

 

僕「一見、つまらないことでも、やってみれば、楽しさを得られるかもしれません」

 

ヨシトモ「……このカードを見て思い出しました。実は……家の庭に、母が野菜を作っていた家庭菜園があるんです」

 

僕「いいじゃないですか?」

 

ヨシトモ「僕は、野菜があまり好きじゃないので……ほったらかしにしていたんですが……」

 

僕「野菜じゃなくても、花を育ててもいいじゃないですか?」

 

ヨシトモ「そうですね。野菜よりは、花がいいです」

 

僕「朝起きて、庭に花が咲いていると、それだけで気持ちが明るくなりますよ」

 

ヨシトモ「初心者でも育てられる花って……ありますかね?」

 

僕「ありますよ。今(春)なら、コスモスとか……ヒマワリとか……種をまけば花が咲くって聞きますよ。っていうか、種苗店で聞けば、詳しく教えてくれますよ」

 

ヨシトモ「そうですね」

 

僕「ヒマワリは、夏に花が咲いて枯れると……こぼれた種を鳥が食べにきますよ」

 

ヨシトモ「そうなんですか? 僕。昔から鳥を飼いたかったんですよ。でも、母が野菜畑を荒らされるっていう理由で、鳥が嫌いだったので……」

 

僕「庭に鳥が来て、朝、鳥のさえずりで目覚めるって、素敵ですよね?」

 

ヨシトモ「……そうですね。とりあえず、母の家庭菜園の利用法を考えます」

 

僕「それがいいですよ。できること・地道なことから始めて……趣味につながったら、いいですよね?」

 

ヨシトモ「……わかりました。とりあえず、やってみます。ありがとうございました」

 

僕「こちらこそありがとうございました」

 

さて、今日の台湾版易タロットです。

 

↑「山天大蓄(さんてんたいちく)」

蔵に、たくさん蓄えられています。

今は、行動や消費の時ではなく、蓄える時期です。

 

「その時」のために、備えましょう。

 

↓占いの師である、霊観占 大幸 峰ゆり子先生。

 

 

↑峰ゆり子先生宅玄関前の観音像(北海道苫小牧市)