ゲイ占い師 豫 空潤です。

 

少し前のオンライン鑑定です。

 

トモハルさん(仮名・40代男性・地方在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。

 

トモハル「鑑定していただきたいのは、私ではなく、去年亡くなった父のケンイチロウ(仮名)です。194〇年〇月〇日生まれです」

 

僕「西洋占星術でも、タロット占いでも、亡くなった方を鑑定することは可能です。ですが、鑑定とは、今後の人生をよりよくするためであって……亡くなった方に必要でしょうか?」

 

トモハル「私にとって必要なんです。父がどういう人間だったか、知りたいんです」

 

僕「ただ、お父様のお生まれになった時間がわからないのですよね? それって、西洋占星術だと、かなり限定的になります。東洋占星術などはわかりますが……」

 

トモハル「実は……父の遺品を整理していたら、小さな手帳4冊に、ぎっしりと……メモ書きのような……日記が書かれているんです」

 

僕「その日記が何か……?」

 

トモハル「年月日と時間・相手の特徴・行為の内容が書かれているんです」

 

僕「行為? もしかして……?」

 

トモハル「相手はすべて男で……書かれてあるのは性行為です」

 

僕「お父様のケンイチロウさんは、ゲイまたはバイセクシャルだったのですね?」

 

トモハル「日記の行為が本当だとしたら、父はゲイですが……亡き母と結婚し、私が生まれていますから……バイセクシュアルなのでしょうか? そこからお聞きしたいです」

 

僕「……バイセクシュアルかもしれません。しかし、ゲイであったとしても、何とか女性と性交したのかもしれません」

 

トモハル「100%ゲイでも、女性と子作りできるのですね?」

 

僕「努力してできる人も少なくないです」

 

トモハル「この日記って……ハッキリ言って読むに堪えないんです」

 

僕「なんとなく予測つきますが……」

 

トモハル「ゲイの人が、こういう日記書くって、よくあることなんですか?」

 

僕「昭和のゲイ雑誌などに、そういう日記が載っているのを見たことがあります。まあ、雑誌ですから、盛っているでしょうが……」

 

トモハル「恥ずべきことを、わざわざ記録に残すって、どういう心境なのでしょうか?」

 

僕「その日記って、昭和に書いたものですよね?」

 

トモハル「4冊中、3冊が昭和で、最後の1冊が平成初期です」

 

僕「確かに、その当時、同性愛は『倒錯した愛』とか『変態』などと呼ばれ、市民権がなく、隠すべきことでした」

 

トモハル「ですよね?」

 

僕「ですが、同性愛者にとっては、自分の中の一部であり、消すことができないんです。恋愛やセックスという、気持ちが最高に高揚したことを、誰かに話したいじゃないですか?」

 

トモハル「でも、モラルに反するから、誰にも言えないですよね?」

 

僕「だから、せめて、日記に書くのです。今の時代は、ブログなどに、たくさんの同性愛者が書き綴っていますが……当時は、こっそり日記に書いて、ひとりで読み返していたのです」

 

トモハル「罪悪感はなかったのでしょうか? 妻がいて……息子である僕が生まれていたんですよ?」

 

僕「あったと思いますよ。でも、男性の性欲が強いのはおわかりですよね?」

 

トモハル「こそこそと男同士で性行為せずにいられないなら、なぜ父は女性と結婚したのでしょうか?」

 

僕「適齢期になれば、誰でも結婚しなくてはならない時代だったのです。男性だと20代半ばから『彼女はいるのか?』『なぜ結婚しないのか?』『お見合い相手を世話してやる』と、周囲から言われ続けたのです」

 

トモハル「世の中の結婚圧力に屈するのなら、おのれの同性愛は封印するという覚悟は持てないのですか?」

 

僕「ほとんどのゲイ男性は、女性と結婚の際に、ゲイを封印・卒業すると心に誓います。でも……性欲を何十年も抑え続けることは難しいんですよ」

 

トモハル「同性愛を抑えられないとわかったら、離婚すればいいじゃないですか?」

 

僕「昭和では、離婚も、ある意味、モラルに反する行為でした。特に、男性側から離婚というのは、妻子を捨てる行為であり、女性や幼子を不幸にするということでした」

 

トモハル「……」

 

僕「異性愛の男性だって……ひとりの女性だけを守れない人がいますよね。離婚して慰謝料や養育費を払う男性もいるが……離婚しないまま、浮気をする男性もいる……」

 

トモハル「私は離婚しました。妻とは性格が合わない、一生一緒にはいられないと思ったからです」

 

僕「お互いに合意なさっているなら、それでいいと思います」

 

トモハル「なぜゲイの人は……」

 

僕「同性愛者って、日本だけでも数百万人いるんです。ひとくくりには言えません。人それぞれ、ケースバイケースなんです。ゲイ全般を議論したいのですか? 違うでしょう? お父様についてですよね?」

 

トモハル「父が……当時の結婚圧力に屈して結婚したとします。で、何とかして……私が生まれた……その直後から、ゲイ行為の日記が始まっているんです」

 

僕「日記には……かわいい赤ちゃんのことは書かれてないのですね?」

 

トモハル「スーパーで買った紙オムツを持って……という記述はありますが……私のことは書かれてません」

 

僕「トモハルさんへの愛情は、直接、言葉と行動で表すことができたんですよ。その日記は、人前では言えないことを綴ったのですから……」

 

トモハル「同僚の〇〇くんがかわいいとか、イケメンとか……なら、まだいいですが……。夜の公園や公衆トイレで見知らぬ男とした性行為を書いているんですよ?」

 

僕「昭和の頃、ゲイバーもない地方では、ほかにゲイが出会える場所がなかったんです」

 

トモハル「そして、私の小学校の運動会を応援に来て……同じく子どもの応援に来た父親の1人が……過去に性行為した相手だとわかって……約束して、また会って性行為してるんですよ?」

 

僕「子どもとしては、ショックですよね」

 

トモハル「ショックですよ。私の応援に来ていたんですよ? それが、過去にやった男が居たら、息子の競技そっちのけで、こそこそと次に会う約束交わしてたんですよ?」

 

僕「相手の男性とは、お付き合いしたんでしょうか?」

 

トモハル「いや……2回目にやった時に……『これが最後と合意した』と書き添えてます」

 

僕「やっぱり、子ども同士が同じ学校だと、ひょんなことからバレかねないですから……自重したんですね」

 

トモハル「っていうか……そういう罪の意識があるなら……再会した時に気まずくて避ける……ってならないのですね?」

 

僕「地方でのゲイ同士の出会いって、貴重なんですよ」

 

トモハル「既婚者同士でも?」

 

僕「そうです、ちなみに、昭和の地方の……公園やトイレでの出会いですから、アナルセックスは、ほぼなかったと思いますよ」

 

トモハル「確かに『挿入』などは書かれてません」

 

僕「野外だとシャワーもなく、洗浄もできないですからね。人が来たら……ってこともある……男女でいう前戯だけですよ」

 

トモハル「本番なしの風俗みたいな……」

 

僕「そうですね」

 

トモハル「普通の男が風俗店に行く感覚だったのでしょうか……それなら、少しわかる気もしますが……」

 

僕「お父様は、長年、結婚生活を続けたのですから、奥様やお子様への愛情があったのは間違いありません。ただ、お父様の性的欲求の相手は男性であり、外で求めるしかなかった……ということです」

 

トモハル「SMプレイの好きな男が、ノーマルな妻には無理強いせず、女王様の店に行くのと、同じなのですね?」

 

僕「ちょっと違う気がします。SMなどの嗜好って、プレイのやり方の好みってことですよね? 同性愛って、誰を恋愛対象とするかだから、もっと根源的なんですよ」

 

トモハル「というと?」

 

僕「たとえば、SM愛好家って、普通のセックスもできるんですよね。でも、より興奮するやり方として、各々の好みのプレイスタイルがある。ゲイにも、SMプレイなどの愛好家がいる。が、その好みの前に、大前提として、同性が好きなんです」

 

トモハル「最後に……同性愛って……遺伝しませんよね?」

 

僕「しませんよ。同性愛が知られるようになって、少なくとも1000年以上ですが……遺伝するという説は聞いたことがありません」

 

トモハル「よかったです」

 

僕「心当たりがあるのですか?」

 

トモハル「最近、男の娘(おとこのこ)がいるじゃないですか? 見た目は少女ですよね? でも、体は男だという。知らないで誘いに乗ったら……」

 

僕「男の娘というか、女装者やトランスジェンダー女性に惹かれる男性はゲイとは言いません」

 

トモハル「でも、ネットを見ると『脱がせたら男の体で……そのままエッチした』って……」

 

僕「男性の性欲って、走り出すと止まらないじゃないですか? 止まらなくなっただけですよ」

 

トモハル「あと……やっぱり最近、女装じゃないけど……少女のような男性アイドルがいるじゃないですか?」

 

僕「いいと思うんですか?」

 

トモハル「いや、理性があるなら誘われても拒否しますけど……酔っぱらってたら……自信ないです」

 

僕「大丈夫です。すごい美少年の場合でしょう? すごい美少年は、男性にも女性にも人気があるので……自分からって、なかなかないですよ。ましてや40代男性を誘うことはないです」

 

トモハル「考えすぎですかね?」

 

僕「妄想ですよ。っていうか、1度体験すれば、『こんなものか』とわかります」

 

トモハル「体験?」

 

僕「女の子のような美少年のウリ専ボーイ(男性版風俗)を買う、ノンケ(異性愛)男性も……中にはいるそうですよ」

 

トモハル「美少年を買う? ゲイでもないのに?」

 

僕「ちょっとだけ興味があるが……途中でやめたくなったら困るから、素人には手を出せないんですよ。払うのは1~2万ですから」

 

トモハル「……」

 

僕「バイセクシャルかどうか……試したくて、ボーイを買ってみる男性もいますよ。プロは口が固いので、大丈夫ですよ」

 

トモハル「……考えておきます」

 

僕「占いはしてませんが……きりのいい時間です。よろしいでしょうか?」

 

トモハル「LGBTについては理解しているつもりでしたが……父がそうだったと知ると、冷静ではいられませんでした。でも、いろいろ聞いて、少し落ち着きました。こういうことは、身近な人には相談しにくいので……」

 

僕「私の話がお役に立てたなら、何よりです」

 

トモハル「ありがとうございました」

 

僕「こちらこそありがとうございました」

 

さて、今日の台湾版易タロットです。今日は飛び出しカードがあったので、2枚になります。

↑「天山遁(てんざんとん)」

あなたの正論は通りません。ひとまずは、引き下がった方がいいでしょう。

 

↑「地水師(ちすいし)」

しかし、いずれ戦う時が来ます。

その際は、ひとりで戦ってもダメです。

頼りになる味方を探しましょう。

団体の力で行くべきです。

 

↓占いの師である、霊観占 大幸 峰ゆり子先生。 

 

 

↑峰ゆり子先生宅玄関前の観音像(北海道苫小牧市)