ゲイ占い師 豫 空潤です。
少し前の対面鑑定です。
キヨトさん(仮名・20代男性・関東在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。
キヨト「今、交際している彼女と同棲するための部屋を探しています」
僕「同棲直前って、ラブラブな頃ですね?」
キヨト「まあ、そうなんですけど……不安要素があるんです」
僕「不安要素?」
キヨト「田舎に戻っていたマサシ(仮名)が、東京に戻ってくるんです」
僕「マサシさんというのは?」
キヨト「大学時代の親友です」
僕「親友のマサシさんが上京してくることが、彼女との同棲の不安要素なのですか?」
キヨト「マサシは……親友なんですが……お互いの部屋に泊まり合うことが多くて……泊まると一緒に寝ていたんです」
僕「単に同じベッドで寝ていただけでなく……セックスをしていた?」
キヨト「最初は相互オナニーだったんですが……だんだんとエスカレートして……」
僕「恋愛感情は?」
キヨト「お互いに『男の中では1番好き』と言い合ってましたが……ラブかどうかは、わかりません。強いて言えば『友達以上恋人未満』なんです」
僕「マサシさんとのセックスは……数回程度ではないんですね?」
キヨト「何年も、週に何度も泊りあって……その度に……でした」
僕「お2人とも、女性も好きなバイセクシャル……ということですか?」
キヨト「僕自身はノンケ(異性愛)だと思っていました。マサシだから、相互オナニーして……マサシだからあれもこれも抵抗なくできた……その辺のオッサン相手では嫌です」
僕「ほとんどがそうですよ」
キヨト「え?」
僕「ゲイのほとんどは、自分の好きなタイプの男性以外は眼中にないです。モテるのは若いイケメンや、筋肉質の男性……。その辺のしょぼくれたおじさんに対して、ほとんどのゲイは興味ありません」
キヨト「そうなんですか?」
僕「『ゲイは男なら誰でもいいのだろう』なんて、思い違いというか……女性にモテない男性が抱く幻想ですよ」
キヨト「そうなんですね」
僕「男性同士が、自由意志で、定期的に何年もセックスを続けたのなら、もはやノンケ(異性愛)とは言えません。そもそも、ノンケという言葉を知っているんですよね?」
キヨト「ノンケという言葉はマサシから聞きました」
僕「キヨトさんも、マサシさんも、バイセクシャルであることを自覚なさった方がいいですよ……ご自分のためです」
キヨト「マサシは『俺は、既にゲイだ』と言っています」
僕「そうなんですか?」
キヨト「大学時代、僕もマサシも、彼女がいたんです。だから、ノンケだと、2人とも思い込んでいて……」
僕「でも、男性同士で肌を重ねるようになり……やめられなくなった?」
キヨト「大学を出て、僕はそのまま東京で就職したんですが……マサシは地元に彼女がいたので、そこで就職したんです」
僕「お互いに、ノンケに戻って、女性と付き合うつもりだったんですね?」
キヨト「マサシとは、離れてもLINEのやりとりはしていて……。ある日、マサシが彼女と別れたって言うんです」
僕「マサシさんは、ノンケに戻れないと悟った?」
キヨト「マサシは……『彼女を愛してないことに気づいた。義務のセックスは楽しくない。結婚したら地獄になる』って……」
僕「マサシさん、結婚前に気づいて、賢明でしたね」
キヨト「なんだか、他人事とは思えなくて……コロナの自粛が明けたら、マサシに会いに行ったんです」
僕「マサシさんの部屋に泊まって……ですね?」
キヨト「数年ぶりのマサシとのセックスは、彼女よりもずっと盛り上がって……」
僕「ご自身の真の希望・願い・あるべき姿が、わかってきたんですね?」
キヨト「マサシは、地元のゲイバーに通っていて……僕にゲイのいろんな情報を教えてくれて……」
僕「ノンケというゲイ用語など……ですね」
キヨト「で、マサシは『ゲイとして生きるには都会がいい』と言って、来月、東京に戻ってくるんです」
僕「つまり、来月、マサシさんが上京すると、再びマサシさんとの定期的なゲイセックスの日々になる……というのが不安要素だと……」
キヨト「マサシは『LGBTの情報が世の中に広まって、妻や彼女にバレやすい。恋人なら別れればいいが、夫婦だと離婚になりかねない』と……」
僕「それはそうです。私のところにも『夫or彼氏がゲイではないか?』という相談が来ています」
キヨト「マサシは『離婚の際に、別れた妻から、親族や同僚らに、夫はゲイだったとバラされた例がある』って……。『ゲイをやめられないなら、マジで結婚はしない方がいい』って……」
僕「その通りだと思います」
キヨト「僕は、彼女との同棲を、今更反故にできないし……同棲したら、1~2年で結婚ということになると思うんです」
僕「彼女と同棲し、結婚に至ったら、マサシさんとは親友に戻って……ゲイセックスは卒業すればいい話……ではありますが……」
キヨト「僕ひとりなら、男同士の行為は封印するつもりでした」
僕「マサシさん以外とは、(男性同士で)性行為をしてないのですね?」
キヨト「してません。1度だけ、ゲイが集まる映画館に行きましたが……おじさんやおじいさんばかりで……幻滅して、すぐに出てしまいました」
僕「若いゲイは映画館には、あまり行きませんからね。若いゲイが集まるのは……」
キヨト「僕はマサシが好きなのであって、男が好きな訳じゃない……」
僕「そう、ご自分に言い聞かせ続けて……彼女と同棲・結婚するつもりですか?」
キヨト「マサシが遠くにいる時は、それが可能でした。でも……マサシが東京に来たら、会うことになるし……泊まっていけということになるし……」
僕「……」
キヨト「どうしたらいいでしょうか? マサシに東京に来るなとも言えないし……」
僕「マサシさんとは連絡を絶ち、2度と会わないというのは?」
キヨト「できません。今までは距離があったから、我慢できたんです。都内に越してきたら……」
僕「アドバイスカードを引いてみませんか?」
キヨト「お願いします」
僕「ここに、裏返しのゲイタロットカード78枚があります。気になる1~2枚をめくってください。キヨトさんへのアドバイスカードです」
キヨト「では……これ……これを」
↑「月」正位置。
男性同士の睦事を月が見ています。
キヨトさんは、男性同性愛を卒業できないです。
隠せば隠すほど、悩みは大きくなります。
↑「自己嫌悪」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。
男女の結婚や家庭に憧れるゲイ男性。
ないものねだりしても、仕方ありません。自分に正直に生きることが、幸せへの近道です。
僕「4~50年前は、多くのゲイ男性が女性と結婚しました。当時の独身男性は、身を固めることが社会的義務で、結婚するまで周囲から圧力をかけられていたのです」
キヨト「今でも、圧力はあると思います」
僕「でも、昔よりは減っています。昔は、いつまでも結婚しない男は、女性の敵とも言われたんです」
キヨト「女性の敵?」
僕「女性は結婚まで貞操を守るべきという考えがあったのです。だから、結婚しないまま女性とセックスして、貞操だけ奪って別れる……これを繰り返す男は女たらしで、女性の敵とも言われたんです」
キヨト「確かに……今はそこまでは言われません」
僕「今は過渡期です。そのうちに同性婚が法制化されれば、同性愛者が周囲の圧力で異性と結婚することは、ほとんどなくなるでしょう」
キヨト「マサシは最近言うんです『男女で恋愛し、男女で結婚するものだという社会的バイアスがある。俺もそこに囚われていた。本当は、中学生の頃から男に興味があった』って……」
僕「『男とセックスはするが、好きなのは女性だ』という男性が少なからずいますが……。恋愛は男女でするものという社会的バイアスから来ているんです」
キヨト「マサシは『一緒に新宿2丁目に行こう』って言ってます。でも……」
僕「行くだけならいいじゃありませんか? 新宿2丁目を歩くだけで、誰かに襲われることはありません。ノンケ(異性愛)男女も普通に歩く街です」
キヨト「絶対、僕はマサシにゲイ世界に引き込まれてしまいます……」
僕「誘われて乗ってしまうのは……その気があるからです」
キヨト「……どうすればいいですか?」
僕「彼女にすべて打ち明けて、それでも同棲・結婚したいか……聞いてみるのもひとつの道です」
キヨト「無理です」
僕「だったら、同棲や結婚はしない方がいいです。結婚は、相手を自分の人生に引きずり込む行為ですよ。子どもが生まれたら、子どもの人生にも責任を負いますよ」
キヨト「……」
僕「カードは、キヨトさんの同棲・結婚に反対しています。私もそう考えます。少なくとも、先延ばしにして……マサシさんが東京に来たら、キヨトさん自身がどういう心境になるか……そこを判断すべきです」
キヨト「……わかりました」
僕「私に言えるのは、ここまでです。最終決断は、もちろん、キヨトさん自身です」
キヨト「……ありがとうございました」
僕「こちらこそ、ありがとうございました」
さて、今日の易タロットです。
↑「地風升(ちふうしょう)」
大木の葉が茂り、大きな孔雀が枝に止まっています。
草も育ち、鹿が食べています。
すべて順調です。何の心配もありません。
1つだけ……焦らないことです。
今まで通り、1つ1つ積み重ねていくことです。
一足飛びの成功を求めるのはやめましょう。それだけです。
↓占いの師である、霊観占 大幸 峰ゆり子先生。