ゲイ占い師 豫 空潤です。
少し前の対面鑑定です。
ヒサハルさん(仮名・30代ゲイ男性・関東在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。
ヒサハル「来年には40歳になるのですが……。ちゃんとしたお付き合いをしたことがないです」
僕「ちゃんとしたお付き合いしてないということは……ワンナイトだけですか?」
ヒサハル「ワンナイトもあります。何度か続けて会った人もいますが……」
僕「何度か続けて会った人は、彼氏であり、お付き合いしたと言えるのでは?」
ヒサハル「でも、その人、他に彼氏がいるんです。食事も飲みも映画も、その人は彼氏とするので……僕なんかエッチだけの相手……セフレでした」
僕「お相手が『自分には彼氏がいる』って言うんですか?」
ヒサハル「言いました……っていうか、僕が聞いて、言わせたんですけど……」
僕「ヒサハルさんが、食事とか飲みとか映画に一緒に行きたいと言ったら……。お相手の男性は『そういうのは彼氏と行くから、無理』のような返事だったってことですか?」
ヒサハル「まあ、そういうことです」
僕「それを聞いて……ヒサハルさんは?」
ヒサハル「そうか……ってだけです」
僕「怒ったりしないんですか?」
ヒサハル「僕なんかが怒ったら、相手はもう会ってくれなくなります」
僕「『セフレだから、デートはしない。エッチだけの関係だ』と言われても……関係を続けたのですか?」
ヒサハル「それ以外、僕に選択肢はありませんでした」
僕「そういうセフレ関係はどれくらい続いたんですか?」
ヒサハル「長い人で3年……」
僕「そんなに続いて……最後までただのセフレなのですか?」
ヒサハル「僕の家に来てもらった人には、お酒や飲み物を出しましたが……」
僕「飲んでくれましたか?」
ヒサハル「飲んでくれる人もいましたが……時間がないと言って、エッチが終わると帰ってしまう人もいました」
僕「時間がないということは……翌朝仕事で早起きになるから……とか?」
ヒサハル「そうですね。土日は彼氏と一緒なので、僕とは平日夜しか会えないとか……」
僕「……」
ヒサハル「要するに、彼氏や奥さんにバレたくないから、やることやったら帰る……ってことなんです」
僕「奥さん? 既婚者ゲイの人とも?」
ヒサハル「そうです。僕なんかいつも2番手。いつも浮気相手。いつも、セフレ止まりなんです」
僕「……」
ヒサハル「クリスマスも、誕生日も、年末年始も……彼氏と過ごしたことないんです。っていうか、そもそもセフレですから、彼氏じゃないんですけど……」
僕「それって……」
ヒサハル「20代の頃に『セフレは嫌だ』って言ったことがあったんですが……」
僕「どうなりましたか?」
ヒサハル「『じゃあ、さよなら』って言われて……それっきりでした」
僕「ひどいですね?」
ヒサハル「自分なんか、イケメンじゃないとわかってます。よく『時々ヤル相手としてはちょうどいい』って言われます」
僕「それはその人の主観ですよ」
ヒサハル「でも、高校卒業後、ゲイデビューしてから、ずっとそうです。ワンナイトは除外して、複数回会った相手は、すべてセフレ扱いでした」
僕「……つらいですよね?」
ヒサハル「彼氏と旅行なんて……夢のまた夢です。だから、彼氏と同棲とか、同性婚とか、僕なんかには無縁なんです……」
僕「旅行は、友達と?」
ヒサハル「行く時は、いつも1人旅です。国内旅行も……海外旅行にも、ひとりぽつんとツアーに参加して……」
僕「……」
ヒサハル「ゲイカップルの人たちって……どうやって相手をゲットしているのでしょうか?」
僕「最近は、アプリが多いでしょうね」
ヒサハル「アプリは僕も使ってます。が……彼氏には至りません」
僕「……」
ヒサハル「なんて話をゲイバーで愚痴ったら……『贅沢言うな』『身障者のゲイとか、高齢になってもまったく未経験とか……いるのに』『セフレでもいるだけいい』って言われました」
僕「セフレは……性欲は満足しますが、心が満たされませんよね?」
ヒサハル「僕には『妾の相』でもあるんでしょうか?」
僕「お伺いした生年月日・生誕時刻・生誕地による占いでは、特にそういう星はありません……」
ヒサハル「……じゃあ、たまたまなんですかね? 運が悪いんですね?」
僕「ヒサハルさんは晩婚の相です。去年までが厄年で、今年から運が上向きになります」
ヒサハル「そうですか? 希望を捨てなくていいんですか?」
僕「そうですよ。まだ30代……まだまだ若いですよ」
ヒサハル「これをすれば、更に運気が上がる……ってありますか?」
僕「『あきらめ』『自虐』は、やめることです。『僕なんか……』という口癖もやめた方がいいです」
ヒサハル「それやめると運気が上がるんですか?」
僕「言霊ってありますから……ネガティブなことは言わない方がいいのです」
ヒサハル「……わかりました」
僕「タロットのアドバイスカードを引きませんか?」
ヒサハル「お願いします」
↑「聖杯の2」正位置。
男女が、楽器を奏で、飲食しています。
ゆったりと過ごす相手を探しましょう。
僕「会ってすぐセックスではなく……会話や飲食の相手を探しましょう」
ヒサハル「でも、ゲイの出会いでは、すぐにセックスを求めてくる人が多い……」
僕「時間がないので、今日はお茶だけとか……。嘘も方便です」
ヒサハル「それっきりになったら?」
僕「すぐにセックスできないなら、会う意味ないと考える相手でしょう? ワンナイトか、セフレにしかなれませんよ」
ヒサハル「ゲイ同士は、セックスから付き合いが始まる……っていう人もいますが……」
僕「その人はそうかもしれません。でも、ヒサハルさんは違いますよね? 今までの経験では……」
ヒサハル「そうです」
僕「じゃあ、ヒサハルさんには当てはまらないんです」
ヒサハル「……」
僕「自分に合ったやり方で出会うべきです。やり目の人も多いのです。それが嫌なら、自分らしいやり方で行くべきです」
ヒサハル「そうですね。そうしてみます」
僕「晩婚の相ですから……大丈夫。これからですよ」
ヒサハル「ありがとうございます。希望が湧いてきました」
僕「応援しています。こちらこそありがとうございました」
さて、今日の易タロットです。
↑「 火雷噬盍 (からいぜいこう)」
前回と同じカード。
あなたのしようとすることについての、目には見えない障害物がまだ存在するのです。
あなたが、まだ障害物の存在に気づいていないなら、いずれ明らかになるでしょう。そうなった時、努めて冷静でいましょう。
障害物のせいであって、あなた自身に原因があるわけではありません。
タイミングを待ちましょう。
↓占いの師である、霊観占 大幸 峰ゆり子先生。