ゲイ占い師 豫 空潤です。
夏のように暑かったり……春先のように寒いくらいだったり……ですが、先日、今年初のスイカをいただきました。
↓スイカ
↑別の日、パイナップルもいただきました。
さて、少し前の対面鑑定です。
*文中、不適切な表現が出てきますが、話者の言葉・ニュアンスを尊重し、そのまま記します。
シュウジさん(仮名・30代ゲイ男性・関東在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。
シュウジ「コロナ前に、実家に帰省した際に、両親にカミングアウトしました」
僕「ご両親の反応は?」
シュウジ「母は『なんか、そんな気がしていた』と言ってました」
僕「お父様は?」
シュウジ「父は無言でした」
僕「ショックだったのでしょうか?」
シュウジ「そう思いました。母は『大丈夫』と笑っていたのですが……」
僕「その時は、お父様とはそれ以上の話はしなかった?」
シュウジ「そうですね。で、去年、しばらくぶりに帰省したら……父が『晩酌につきあえ』と言うので、一緒に飲んだんです」
僕「で、お父様とあらためて話した?」
シュウジ「はい、父の方から『お前、今でもホモ(差別用語ですが……)なのか?』って聞かれて……」
僕「お父様の方から確認してくるということは……ずっと考え続けてくれてたんですね?」
シュウジ「そう思います。でも、父は『(ゲイは)なんとか治らないのか? 封印できないのか?』って聞いてきました」
僕「治ったり、封印したりできたら……って、多くのゲイ当事者も1度は考えますが……」
シュウジ「はい。ストレートの男に『女を好きになるな、一生、童貞で生きろ』と言うのと同じことだと、父には返答しました」
僕「お父様は、理解したのでしょうか?」
シュウジ「父は『お前のことは応援したい。選んだ道をわかってやりたい』って言っていて……」
僕「選んだ道……ではないですよね?」
シュウジ「そうなんです。『選んでゲイになったわけではない。生まれつきなんだ。好きに選べるならストレートになりたい。でも、できないんだ』と、父に言いました」
僕「お父様は?」
シュウジ「父は大きなため息をついて……『そうだな。遺伝かもしれない……』って……」
僕「え? まさか……お父様も?」
シュウジ「父が言うには。父の兄がゲイだったそうです……」
僕「お父様のお兄さん……シュウジさんの伯父さんですね。会ったことありますよね?」
シュウジ「子どもの頃に何度か……。今、大阪に住んでいるようですが……。今は、父も交流してないです」
僕「お父様は、ゲイのお兄さんに対して、よく思ってないのでしょうか?」
シュウジ「父が言うには『兄は、高校の頃、同級生や後輩の男に手を出して、殴られたり、相手の親から怒鳴り込まれたりして……俺たちの父親からも怒られて……高校中退して大阪に行った』って……」
僕「それで……お父様はゲイに対してよくないイメージを持っているのですね?」
シュウジ「でも……ストレート男性だって、女の子に次々とちょっかい出したり、誘いまくったりする人いますよね?」
僕「それをお父様に言ったんですか?」
シュウジ「言いました。そしたら、父は『ホモは、同性だからと警戒してないところにつけこんでくる……』って……」
僕「厳しいですね。確かに、そういう人もいますけど……。同性が好きだと、不利なこともそれ以上にたくさんありますけどね」
シュウジ「そうなんですよ」
僕「お父様自身も、お兄さんや他のゲイから嫌なことをされたのですかね?」
シュウジ「父は『兄は、高校生の頃から、変態ホモと呼ばれて……。弟の俺までバカにされて……』と言っていて……」
僕「それで……お父様はゲイを嫌って……」
シュウジ「父は『兄は、大阪に行ってからも、人には言えないことをしていた……』って……」
僕「人には言えないこと?」
シュウジ「父は『ホステスや売春婦みたいなこと』って言ってました……」
僕「伯父さんが女装してないなら、ゲイバーの店子やウリ専ボーイってことでしょうか?」
シュウジ「そうだと思います」
僕「水商売が『人には言えないこと』とは思いませんし、ウリ専ボーイにしても、高校中退した青年が都会でひとり生きていくためには、致し方ない面もありますよね?」
シュウジ「父は『兄は大阪で好きに暮らして、親の面倒をまったく見なかった』と言っていて……」
僕「親の面倒って……シュウジさんの祖父母のことですよね?」
シュウジ「次男である父が、今は亡き祖父母と同居して、老後の面倒を見ていたんです」
僕「お父様からすると……ゲイは、いろいろ逸脱していて、無責任に生きる存在なのでしょうね」
シュウジ「父は『お前がホモを治せず、封印もできないなら、しかたない。せめて、俺の兄のようにはなるな』って……」
僕「シュウジさんは、きちんと東京で仕事していて、時々は帰省しているのですから……問題ないですよね?」
シュウジ「父は『兄は、高校生の頃から、地元の公園やトイレに出没して男漁りしていた。深夜、警察に補導されたこともある』って……」
僕「そういう人もいるし……。ゲイバーも何もない地方では……そうしないと同胞に知り合えない時代もありましたからね……」
シュウジ「父には『今は、ゲイバーだけでなく、ネットやアプリもあるから、ストレートの人たちと同じような方法で出会える』って言っておきました」
僕「そうですよね。昔は表に出られないから、陰でコソコソせざるを得なかった。今は堂々と出会えるようになりつつある……」
シュウジ「父は『フラフラせず、1人の相手と所帯を持て。相手を連れてきて、紹介しろ。俺が見定める』って……」
僕「お父様も、ついに理解してくれたんですね?」
シュウジ「でも……僕は彼氏いないんですよね? 1年以上続いたことなくて……」
僕「長続きする相手を見つけましょう」
シュウジ「……そうですね」
僕「今日は、どうやったら長続きする彼氏を見つけられるか? 占いますか? ①アプリ ②ゲイバー ③その他 とか?」
シュウジ「それはまた今度にして……伯父のことを占ってもらえますか?」
僕「え? 大阪で暮らしてるゲイの伯父さん?」
シュウジ「僕と同じ苗字でケンタロウ(仮名)……。70代前半です。無事に暮らしているか? できれば、会えるか?」
僕「会いたいのですか? でも、お父様は……(会わせたくないのでは)?」
シュウジ「父には内緒で……。今はどうしているのか? 父はあんなに悪く言うが、本当はどんな人なのか? そこを知りたいだけなんです」
僕「では、ケンタロウ伯父さんは……①無事に大阪で暮らしていて、調べれば、会うことができる。 ②無事に大阪で暮らしているが、会うことはできない。 ③行方知れずになっている。 この3者択一占いでいいですか?」
シュウジ「お願いします」
ケンタロウ伯父さんの現状を表すカード↓
↑「隠者」正位置。
宇宙飛行士の孤独。
ケンタロウ伯父さんは、ひとり暮らしです。しかし「ひとり」を満喫しているとも言えます。
①無事に大阪で暮らしていて、調べれば、会うことができる。
↑「金貨の男」正位置。
伯父さんは、今も働いてます。
↑「金貨の10」正位置。
伯父さんは、いろんな男性と出会ってきました。
②無事に大阪で暮らしているが、会うことはできない。
↑「死」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。
伯父さんは、最愛の人を亡くしています。が、既に立ち直っています。
↑「金貨の8」正位置。
伯父さんは、今も、必死に働いているのです。
③行方知れずになっている。
↑「自己嫌悪」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。
伯父さんも、できることなら女性と結婚し、家庭を持ちたかったのです。でも、できないので、自分に正直に生きているのです。
↑「金貨の5」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。
ゲイとして生きてきた伯父さんは、貧しく、苦労や困難もありました。
僕「伯父さんは、今も大阪にいます。会えるでしょう」
シュウジ「そうなんですね? 母に相談してみます」
僕「伯父さんは、性的に奔放でしたが、自分に正直に生きたとも言えます。最愛の人を亡くし、地道に、懸命に、今も働いて、ひとりで生きています」
シュウジ「そんなひどい人ではないんですね?」
僕「そう出てます。最終アドバイスカードを見てみましょう」
↑「剣の7」正位置。
スケートボードで疾走してます。急いだ方がいいでしょう。
僕「伯父さんに会いたいなら、早くした方がいいです」
シュウジ「伯父さんは持病があるとか? 会って話せる期間は、何年もないとか?」
僕「そうかもしれません」
シュウジ「ありがとうございました。母に(伯父の連絡先を)聞きます」
僕「こちらこそありがとうございました」
では、今日の易タロットです。
↑「 水山蹇(すいざんけん )」
強風が吹き、大波が立つ、崖の細道を歩いています。
行く手は困難で、目的地には行けそうにありません。
努力してもダメな時はダメなのです。
しばらくは現状維持を心がけて、タイミングを待ちましょう。
↓占いの師である、霊観占 大幸 峰ゆり子先生。