ゲイ占い師 豫 空潤です。

 

少し前の対面鑑定です。

 

エイイチさん(仮名・60代ゲイ男性・関東在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。

 

エイイチ「9年目になる彼氏と続けるかどうか、迷っています」

 

僕「彼氏さんとのことを差し支えない範囲で教えていただけますか?」

 

エイイチ「ソウスケ(仮名・40代ゲイ男性)です。アプリで知り合いました」

 

僕「一緒に住んでらっしゃるんですか?」

 

エイイチ「付き合い始めて、半年でソウスケが私のマンションに移ってきたんですが……」

 

僕「今も、ご一緒なんですよね?」

 

エイイチ「平日は、仕事が終われば帰ってきます。でも……週末は、ほぼいません」

 

僕「土日は、ソウスケさんはどこに行っているんですか?」

 

エイイチ「金曜の朝、いつもより大きなカバンで仕事に出かけ……帰ってくるのは月曜の夜です。行先は……わかりません」

 

僕「ソウスケさんは……金曜日の仕事終わりに帰らず……土日と泊りがけでどこかへ行って、そのまま月曜の仕事に行って……夜に帰ってくるということですか?」

 

エイイチ「そうです」

 

僕「週末同棲って、よく聞きますが……エイイチさんとソウスケさんは平日同棲なんですね?」

 

エイイチ「私にとってはそうですが……ソウスケにとっては金曜の夜から月曜の朝まで、誰かとラブラブで過ごす……週末同棲なんです……たぶん」

 

僕「ソウスケさんには、ほかに恋人がいるってことですか?」

 

エイイチ「確証はありません。聞いてもちゃんとは答えない……。答えないっていうことは……当たらずとも遠からず……だと思います」

 

僕「ソウスケさんは……二股かけているってことですよね?」

 

エイイチ「私はそういう気持ちですが……ソウスケはきっと違います」

 

僕「でも……ソウスケさんは月曜の夜から金曜の朝までの4泊はエイイチさん宅で、後の3泊は他の誰かの家……二股でしょう?」

 

エイイチ「ソウスケが好きなのは……きっと、金曜夜から月曜朝まで一緒の男の方で……私のことは、既に恋愛の対象ではないんです」

 

僕「いつから、ソウスケさんは外泊するようになったんですか?」

 

エイイチ「付き合って5年経った頃に、私が定年退職して……老後を考えて、ソウスケと養子縁組したんです。その少し後から……ソウスケの外泊が始まりました」

 

僕「法的には親子なんですね?」

 

エイイチ「そうです。でも、親子になりたかったわけではありません」

 

僕「わかります。同性婚ができないので、代替え処置としての養子縁組ですよね?」

 

エイイチ「私に何かあったら、息子であるソウスケが入院や手術の手続きできますし……私のマンションも相続できます……」

 

僕「介護も……してもらえますよね?」

 

エイイチ「それは……期待してましたが……どうなることやらです」

 

僕「まあ、先の話はともかく……今、ソウスケさんは週3日も外泊して……二股されてるかもしれない……」

 

エイイチ「私とはとっくにセックスレスですし……。ソウスケは、夕飯と寝るために帰ってくるだけなんです……きっと」

 

僕「寝室は……別々ですか?」

 

エイイチ「はい」

 

僕「ソウスケさんは、週末の行先について尋ねるても……話し合いには応じない?」

 

エイイチ「そうです。はぐらかされます」

 

僕「かと言って、エイイチさん宅を完全に出て行くこともしない? 養子縁組しているから、言わば、エイイチさんは家族なんですかね?」

 

エイイチ「よく解釈すれば、家族……つまりは親です。でも……ソウスケは、私が死ぬのを待っているのかもしれません」

 

僕「え? マンションの相続ですか?」

 

エイイチ「そうです。私は持病があって、通院してますから……長生きできないとソウスケは考えているのでしょう……」

 

僕「え……それは……最悪の場合はそうかもしれないってことですよね? ソウスケさんが実際にそう言ってるわけではないですよね?」

 

エイイチ「そうですね。そこまでひどい子ではないと……信じたいです」

 

僕「ソウスケさんは食事と寝に帰ってくるって言いますが……食事しながらの会話もあるでしょう?」

 

エイイチ「私が一方的に話しかけます。今日スーパーに行ったら、こうだったとか、これが安かったからこんな風に料理してみたとか……」

 

僕「ソウスケさんの返事は?」

 

エイイチ「ウンとかフンとか言いますが、たぶん聞いてはいません。食べながら、スマホをいじってますから……」

 

僕「だとしても……ソウスケさんが週4日はエイイチさん宅にいるわけですから……まったく愛情がなくなったわけではない……」

 

エイイチ「どうですかね? 朝晩のご飯作ってくれて……掃除も洗濯もやってくれて……実家のオカンみたいで便利だと思っているだけじゃないですか?」

 

僕「で、エイイチさんはソウスケさんと続けるかどうか、迷ってる?」

 

エイイチ「ソウスケにとって、私が恋愛対象でなくなったことはわかってます。養子縁組したし、便利な存在だし……ということで週4日いるだけで……気持ちはとっくに他の男のところにあるということで……」

 

僕「エイイチさんはソウスケさんにとって、元カレなのでしょうか?」

 

エイイチ「ソウスケが週末一緒にいる相手は……1人だけとは限らないです。入れ替わっているのかもしれない……。私は元々カレかもしれない……」

 

僕「つらいですね?」

 

エイイチ「寂しく……悔しいです。最愛の男だと思い、養子縁組したのに……。私が死んだら、ソウスケはこのマンションに若い男を連れ込むのかと思うと……」

 

僕「別れたいですか?」

 

エイイチ「いっそ別れたい……とも思います。でも、今、ソウスケが来なくなったら、私は毎日1人です。テレビに向かって話しかける日々になってしまいます」

 

僕「二股でも、元カレでもいいから……ソウスケさんに来て欲しいと?」

 

エイイチ「そういう気持ちもあります。『別れたい』と『別れたくない』の気持ちが日替わりなんです」

 

僕「ソウスケさんの思いは……聞いてないのですね?」

 

エイイチ「はい。まともな話はできてません。週末にどこに行ってるのかさえ、教えてくれませんから……」

 

僕「週末の行先や会っている相手を話すと、エイイチさんに『だったら、出ていけ』と言われると警戒しているのでしょうか?」

 

エイイチ「そうなんでしょうね。ソウスケが外泊し始めた時に、ちゃんと問いただすべきでしたが……。1人になるのが怖かったんです」

 

僕「占いは『①ソウスケさんと別れた方がいい』『②ソウスケさんと今の関係を続ける』『③ソウスケさんと話し合ってから決める』で、いいですか?」

 

エイイチ「お願いします」

 

エイイチさんの現状を表すカード。

↑「ハングマン」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。

我慢や忍耐を強いられてますが、それは、見返りがなく、誰の得にもならないものです。

 

『①ソウスケさんと別れた方がいい』

↑「ワンドのエース」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。

木の棒である「ワンド」は、行動の象徴。

リバース(逆さま)ですから、今は行動を起こす時ではありません。

 

↑「カップのナイト」正位置。

水辺で立ち止まる騎士が水に落ちたカップを見ています。

未練を振り切っての行動は、慎重にした方がよさそうです。

 

『②ソウスケさんと今の関係を続ける』

↑「ワンドの5」正位置。

霊たちが入り乱れて争っています。

トラブルは3人以上が関係する「乱戦」になりますが、戦わなければならないのです。

 

↑「ワンドの7」正位置。

炎が燃え上がり、霊たちがうごめいてます。人間1人ではどうしようもない状況です。

 

あなた1人の努力や忍耐で済む話ではなくなっているのです。

 

『③ソウスケさんと話し合ってから決める』

↑「審判」正位置。

死者が助けを求めています。既に骨だけになっていますが、救われる可能性もあります。

 

↑「金貨の2」正位置。

2枚の巨大金貨を操るピエロ。

バランスとるのは難しいですが、なんとかうまくやる道がありそうです。

 

僕「エイイチさんがつらい目にあっていることは間違いありません。今の関係をズルズル続けるのはお勧めしません。かと言って、すぐに別れるのもよくないのです」

 

エイイチ「話し合えってことなのですね? でも……」

 

僕「お互いの本音をぶつけ合ってないですよね? お互いに相手の真意がわからないままですよね?」

 

エイイチ「真意を聞くのが怖いです。あと、遺産だけ欲しいと思っても、ソウスケは言わないだろうと思うのです」

 

僕「カードは、腹を割って、もう1度話し合いに挑戦すべきだと言っています」

 

エイイチ「……」

 

僕「最終アドバイスカードを引きましょう」

 

最終アドバイスカード↓

↑「愚者」正位置。

崖から踏み出そうとしています。もちろん、落ちるかもしれません。

が、リスクを冒さないと手に入らないものもあるのです。

 

僕「今のままの状態を続けるべきではありません。でも、別れる覚悟があれば、ソウスケさんの本心を聞いてもいいですよね?」

 

エイイチ「確かに、別れる前に聞いてみることはできます……」

 

僕「お互いに、元カレという認識で……ルームメイトという関係ならいいでしょうが……エイイチさんはまだソウスケさんへの思いが残ってる……」

 

エイイチ「……そうですね」

 

僕「人生100年の時代ですよ。介護や老後の支援者なら、お金で雇えます。万が一、ソウスケさんにとって、エイイチさんが便利なだけの存在なら、距離を置いてもいいじゃないですか?」

 

エイイチ「ソウスケが……私に対して……たとえば家族としての情をもっているとしたら……」

 

僕「ソウスケさんが週末に浮気していても、エイイチさんを大事に思う気持ちがあるなら……」

 

エイイチ「疑似親子として……生きていくこともできるかもしれません。実際に法的には親子ですし……」

 

僕「それもこれも……ソウスケさんの本心を聞かない段階では、想像に過ぎません」

 

エイイチ「……そうですね」

 

僕「本心をぶつけ合うことがいいですよ……カードはそう言ってます」

 

エイイチ「……わかりました。ありがとうございました」

 

僕「こちらこそありがとうございました」

 

さて、今日のゴーストタロットです。

↑「死神」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。

恐ろしげなカードに見えますが、「死」というより「何かが終わる」という意味です。

リバース(逆さま)ですから、「何かが終わる」ことで「再生する」ことが強調されます。

 

↑「悪魔」正位置。

これも、実際の「悪魔」ではなく、「執着」「腐れ縁」などの意味になります。

終わりたくても終われない……ということです。

 

今日は、どちらも一見不気味ですが、2枚を合わせ読むと、

あなたにとって、1度あきらめたものが形を変えて復活します。

 

必ずしもあなたの希望に添うものではないかもしれません。

しかし、大アルカナ2枚ですから、あなたからこの縁を切ることは簡単ではありません。

 

うまくいい方向に進めるべきでしょう。

こじれさせないように注意が必要とも言えます。

 

↓占いの師である、霊観占 大幸 峰ゆり子先生。 

 

 

↑峰ゆり子先生宅玄関前の観音像(北海道苫小牧市)