ゲイ占い師 豫 空潤です。

 

3月26日、最高裁は、犯罪被害者等給付金支給法(犯給法)に基づく遺族給付を争う訴訟で「同性パートナーも支給対象になりうる」との判断を示した。

 

二審・名古屋高裁では「支給対象にならない」という判決だったが、それを破棄し、審理を高裁に差し戻した。また、改めて審理される。

 

犯給法は、遺族給付金の支給対象の「配偶者」について、「事実上婚姻関係と同様の事情」を含むと定めている。この規定に同性パートナーも含まれると、最高裁が初めて判断した。

 

これは1歩前進です。

 

男女が一定期間以上同棲し、生活を共にしている場合は、未入籍でも「事実婚」として、配偶者に準ずる扱いがされます。しかし、同性同士の場合は、これまで「事実婚」の認定すらなかったのが日本の現状だからです。

 

「結婚」がないのだから「事実婚=結婚に準ずる状態」もないとしてです。

 

しかし、今回の判決では、配偶者が犯罪などに遭い、死亡などした場合、パートナーが被るショックや損失には異性間も同性間も差はないと認められたのです。

 

法律上の理屈よりも、支給対象者の実態を優先したこの判決は、同性愛に関係ない人にとっても歓迎すべきことだと考えます。

 

そして、さかのぼって3月14日、「同性同士の結婚を認めないのは、婚姻の自由や法の下の平等を保障する憲法に違反する」という、いわゆる「同性婚訴訟」において、札幌高裁が「憲法違反」だと判断した。

 

これも大きな前進でした。

 

同性婚問題で、最大の障壁である憲法24条1項「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立する」について、これまでの他の裁判では「合憲」とされてました。「両性」とは「男女」だとされたのです。

 

しかし、今月の札幌高裁では結婚を両性に限定するこの条文自体が「法の下の平等」に反するとしたのです。

 

専門的なことはわかりませんが、「恋愛や結婚は男女でするもの」「結婚とは家庭を作り、子どもを育てるもの」という、これまでの慣習やモラルに基づいて「婚姻は両性の合意……」という条文があるのだと思います。

 

つまり、国民平等や人権尊重という最重要な前提より、慣習やモラルを優先してきたのです。

 

「平等」や「人権」より大切な慣習とかモラルって何なのでしょうか? 現代でも最優先すべきことなのでしょうか?

 

2人の男性が合意でパートナーとなり、生計を共にしている。お互いに「夫婦」だと認識して暮らしている。それで、他の「男女の夫婦」並みに法的保護を求めても、「男同士は夫婦になれない」「法的には赤の他人」と却下される……。

 

「平等」や「人権」が踏みにじられているのは明らかです。「そういうものだから」などという言葉には、まったく説得力がありません。制度が間違っているなら、変えるべきです。解釈が変わってきているなら、そうすべきです。

 

インターネットのコメント欄を見てみました。私が見る限り、大半は同性婚またはそれに準ずる制度(フランスのpacsのような)を支持しています。が、一部には悪意あるコメントもありました。

 

「気持ち悪い」「権利、権利とうるさい」「存在は否定しないが、迷惑かけないようにひっそり生きろ」などなど……。

 

また、「同性愛者は法的夫婦にこだわるな。養子縁組すればいい」というコメントもありました。しかし、本来の養子縁組制度の趣旨には外れます。重病や手術の際の同意や面会、遺産相続などで、他に手段がないから、しかたなく「養子縁組」する同性カップルがいるのです。

 

もし、本気で「子どもを産まないなら、養子縁組で問題ない」と考えているなら、出産を望まない男女にも「入籍は要らない。養子縁組しろ」と呼びかければいいのです。結婚式場などで、そんな発言をしたら、どうなるでしょう? きっと式場から追い出されるでしょう。

 

それくらい、結婚と養子縁組は違うのです。同性愛者たちが「苦肉の策」でしてきたことを逆手にとるのは、差別的な法律を肯定することです。

 

数十年前までは、同性愛やトランスジェンダーに対して、公然と「気持ち悪い」「変態」「(存在自体が)怖い」「いなくなればいい」とテレビなどでも言われてましたから……。

*心の中で感じることは否定しません。が、言葉にして相手にぶつけるのは、1種の「言葉の暴力」です。

 

そういう時代に育った人の頭の中には差別意識がすっかり根付いていて、今更切り替えられないのでしょう。そして、差別的な本音を人前で言えないことにストレスを感じて、差別を訴える人を攻撃してうっぷんを晴らしているのです。

 

ともあれ、今月は日本の裁判で、同性愛者たちにとっては画期的な判決が2つありました。法律が新たに作られたり、新たな解釈が一般化したりしたわけではありませんが、大きな前進だと思います。

 

私は同性愛者なので、同性愛に関することを取り上げてます。が、他のことでも、法律が国民の実態に即して変化することを支持します。「夫婦別姓」もしかりです。障壁となっている思考(偏見?)・老議員・保守的な宗教団体は、「同性婚」と「夫婦別姓」にとって「共通の敵」でしょう。

 

日本が、ますます住みやすく、住民の人権や安全が保障される国であって欲しいです。

*本当は、世界中がそうあって欲しいのですが、戦争・独裁国家など……かけ離れた状態の国や地域があるのは悲しいことです。

 

 

さて、今日の観音オラクルカードです。

↑37「睡蓮の王座」

あなたの心の中の「睡蓮の光」を信じましょう。あなたの魂こそ、誰よりも純粋で気高いのです。

 

あなたは、時に、他の誰かが優れていると感じるかもしれません。そして、その人から多くの気づきや導きを得るかもしれません。それでいいのです。

 

あなたは、内なる良心で、あなたの周囲の事柄から、よきもの・崇高なるものを選び、あなた自身に取り込めばいいのです。あなたは、やがては「睡蓮の王座」につくべき人なのだから。

 

あなたは、観音様につながる、あなたの内なる声に耳をすまし、目先のことにとらわれず、正しいことを学んでいけばいいのです。

 

あなたは、睡蓮の王座を継承する人です。あなたは、時に、他人の方が優れていると感じるかもしれません。でも、劣等感を抱く必要はありません。そう考えるのは、あなたの魂が磨かれている途上だという証拠です。

 

あなたが他人からの教えに素直なのは、もちろん美徳です。しかし、どの教えが正しいかの判断は、あなた自身が行わなければなりません。それが、王座に就く者の宿命だからです。あなた自身が、心から正しいと思えることに従いましょう。

 

↓ 占いの師である、霊観占 大幸 峰ゆり子先生。

 

 

 

↑峰ゆり子先生宅玄関前の観音像(北海道苫小牧市)