ゲイ占い師 豫 空潤です。
少し前の対面鑑定です。
トモミさん(仮名・30代レズビアン女性・関東在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。
トモミ「去年、ゲイ男性と友情結婚しました」
僕「夫になったゲイ男性のことを差し支えない範囲で教えていただけますか?」
トモミ「アツシ(仮名)・30代後半ゲイ男性です」
僕「偽装結婚ではなく、友情結婚なのですね?」
トモミ「はい。『友情結婚』ということで、アツシと何度も確認しました。それが……」
僕「お2人の関係がうまくいかなくなってきたのですね?」
トモミ「アツシとは5年前に同性愛仲間に紹介してもらいました。最初はアツシの方から『友情結婚しよう』って言ってきたんです」
僕「トモミさんの方は、それほど乗り気ではなかった?」
トモミ「アツシの実家が小さな会社を経営していて……取引先のお嬢さんとの見合いをしつこく勧められていたアツシには、私というカモフラージュが必要だったんです」
僕「トモミさんからすると、会社経営の一族に入るのはちょっと……と感じられましたか?」
トモミ「はい。アツシのお父さんが社長で、おじいさんが会長で……。そんな人たちとしょっちゅう顔合わせるのは窮屈でした」
僕「その会社は都内にあって、アツシさんもそこで働いている? もしかして、次期社長?」
トモミ「アツシは次男で、次の社長は長男である義兄です。でも、アツシも実家の会社に勤めてます。だから、何かあると会長夫妻・社長夫妻・長男夫妻と……私たち次男夫婦が集まるんです」
僕「窮屈だと思われていたのに、結婚を決めた理由は?」
トモミ「口の悪いレズビアン仲間からは『金目当てだろ?』と言われました。確かに経済的な安定は魅力です。でも、それ以上に、アツシが友人として好きだったからです」
僕「コロナで、レズビアンバーなどに行きづらくなったのも、ありますか?」
トモミ「あります。私たち同性愛者にとって、バーに行けなくなるのは寂しいですよね? だから、せめて家でアツシと飲みたい……と思ったんです」
僕「レズビアンの恋人ではなく……ゲイ男性の友人と?」
トモミ「私にはずっと決まった恋人ができなくて……。どうせ友人と暮らすなら、夫婦として扱われた方が居心地いいですよ」
僕「確かに、男女の結婚は周囲から祝福されますよね」
トモミ「私もアツシも30をとっくに過ぎているので……どちらの親族からも喜んでもらって……同性カップルみたいに、こそこそしなくていいし……」
僕「友情結婚でも、2人の暮らしが快適なら、問題ないですよね」
トモミ「はい。小さな行き違いはありましたが、大きな喧嘩はしてません。結構仲良くしてきたと思います」
僕「それが……何か?」
トモミ「コロナの自粛が明けて……アツシがゲイバーに通いだして……」
僕「お2人で宅飲みの回数が減ったのですね?」
トモミ「それだけでなく、アツシはゲイ仲間と、しょっちゅう旅行に行きだして……」
僕「ゲイ仲間? ゲイの恋人でもなく?」
トモミ「恋人なら、仕方ないです。『お互いに恋愛は自由』って約束ですから。でも、恋人じゃなくて、ゲイ仲間数人での旅なんです」
僕「トモミさんとしては、たまには夫婦で行きたい?」
トモミ「夫婦で行ってもいいと思いませんか? 友情結婚の『友情』はどこに行ったんですか?」
僕「行先は国内ですか?」
トモミ「……タイです」
僕「バンコクの歓楽街は世界中からゲイが集まりますからね」
トモミ「私と行って……夜は別行動でもいいじゃないですか?」
僕「そうですね」
トモミ「毎回毎回、私は留守番で……親族や同僚からは『旦那さん、タイで女買ってるんじゃない?』って言われて……。『いや、夫は男の子を買ってるんです』って返事したいのを我慢しているんです」
僕「……」
トモミ「という話をレズビアン仲間に愚痴ったら、大笑いされました。『潮時だよ。別れろ』って……」
僕「それで?」
トモミ「別れませんよ。結婚する時に『離婚する際は慰謝料は無し』っていう約束でしたから……」
僕「夫であるアツシさんに、思うところをぶつけてみるとか……?」
トモミ「何度もぶつけました。でもアツシは『お互いに好きにやろうって約束だろ?』って……。確かに、恋愛面ではそうですが……夫婦としての最低限の関係とか、あるじゃないですか? 友情結婚って……お互いに1番の友人ってことですよね?」
僕「第3者としては……意見が難しいですね。友情結婚自体……一般的ではありませんから」
トモミ「だから、せめて、子どもを作ろうって、アツシに提案したんです」
僕「子育てするんですか?」
トモミ「レズビアンだって、ゲイだって、子ども欲しいですよね?」
僕「私は考えたことないので……」
トモミ「私は欲しいんです」
僕「どうやって、子作りするんですか? セックスレスですよね? 体外受精とか?」
トモミ「不妊治療について調べたら、夫婦のどちらもまあまあ若くて不妊の原因がないなら、まずはタイミング法を勧められるって……」
僕「排卵に合わせてセックス……ですよね?」
トモミ「何とかなるでしょう?」
僕「いや、男性側は……難しいです。性器が反応しないと……(無理)」
トモミ「私がリードしてもいいし……アツシがゲイAV見てもいい……」
僕「そこまでして……子どもを産んで育てたい?」
トモミ「このままでは、私はアツシの単なるカモフラージュ要員です。仕事から帰って……ずっとひとりで……。土日に家事して……」
僕「トモミさんもレズビアンバーに行く……とか?」
トモミ「そしたら、今以上にすれ違いで……偽装結婚で仮面夫婦じゃないですか……」
僕「トモミさんからしたら……あくまでも、友情結婚で友達夫婦だと……?」
トモミ「どうしたらいいでしょうか?」
僕「タロットのアドバイスカード引いてみますか?」
トモミ「お願いします」
僕「ここに、裏返しのタロットカード78枚があります。気になる1~2枚をめくってください。トモミさんへのアドバイスカードになります」
トモミ「では……これと……これを」
↑「ワンドの9」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。
砦をひとりで守る兵士です。孤独なだけでなく、何かあった場合、ひとりでは限界があります。
アツシさんと仲良く暮らすのは難しいでしょう。
↑「カップの5」正位置。
朝が来て、女性霊と別れる男性。別れの時期が来たのです。
トモミ「アツシと離婚しろってことですか?」
僕「今の状況が一生続くのは、嫌ですよね?」
トモミ「だから、子どもを産んで……」
僕「結婚前に、お子さんをどうするか話し合いましたか?」
トモミ「いえ……。セックスレスでいいという話だけで……」
僕「ゲイ男性にも子どもが欲しい人はいます。しかし、アツシさんは違うようですね?」
トモミ「でも、世間的には、結婚したら……次は子ども……」
僕「アツシさんは世間一般の結婚を求めてないのです」
トモミ「アツシは何も求めて、私と結婚したんですか?」
僕「結婚経験です」
トモミ「初めから、いずれ離婚……ですか?」
僕「離婚の際は、慰謝料無しって話があったのですよね?」
トモミ「……そうですが」
僕「1度結婚して、離婚すれば……再婚を勧められても『もう懲りた』って言い訳できますから」
トモミ「……私は言い訳に使われたんですね」
僕「トモミさんの側も『もう男はこりごり』って言えるでしょう?」
トモミ「……慰謝料ありの約束すれば……よかった」
僕「財産分与は、どうですか?」
トモミ「1年ちょっとの結婚期間で……どれぐらいの財産分与してもらえるでしょうか?」
僕「法的に訴えるよりも……『友情結婚で仲良く暮らせると思ったのに、家で孤独だった……』と、素直な気持ちを言えばいいと思います」
トモミ「わかってくれるでしょうか……?」
僕「アツシさんは30代のゲイ男性。まだまだ遊びたいんです。そこはアツシさん自身にとっても誤算だったはず。トモミさんに対してすまなかった……という感情もあるはずです」
トモミ「お金が欲しいというよりも……せっかくですから、結婚してよかったと思いたいんです。アツシから私への誠意を感じたいんです。もちろん、友情ですが……」
僕「本当は、結婚前にもっと話し合いを重ねるべきですが……。やってみなければわからないこともありますからね。アツシさんに友情があるなら……考えてくれますよ」
トモミ「わかりました。とりあえず、私の気持ちを訴えてみます」
僕「恋愛ではないけど、仲良くしたいっていうことを強調したらいいですよ」
トモミ「そうします。ありがとうございました」
僕「こちらこそありがとうございました」
さて、今日の観音オラクルカードです。
↑30「絹糸の神を回す」
美しい絹糸を作るために、蚕のまゆから必要な部分を取り出し、必要でない部分は破棄しなければなりません。
あなたは、今、その作業をしなければならないのです。あなたが経験してきたこと、抱いてきた考えや感情のうち、必要なものを大事にして、そうでないものは手放さなければなりません。あなたは、その段階まで来たのです。
しかし、手放さなければならない経験や思いも、あなたには必要な糧でした。それは間違いありません。ただ、これからは抱き続けなくていいというだけです。
あなたは、美しい絹糸を回せる人なのですから。
↓ 占いの師である、霊観占 大幸 峰ゆり子先生。