ゲイ占い師 豫 空潤です。
少し前の対面鑑定です。
リョウイチさん(仮名・50代ゲイ男性・関東在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。
リョウイチ「私、先月の健康診断で、いろいろありまして……」
僕「内臓がよくないのですね?」
リョウイチ「そうです。わかるんですか?」
僕「教えていただいた生年月日・生誕時刻・生誕地によるホロスコープ(西洋占星術・出生図)によると、腹部の臓器、つまり胃腸や肝臓などに注意した方がいいです」
リョウイチ「そうなんです。肝臓の値が悪くて……。酒が好きだったんですが……控えた方がいいって言われました。大腸がん検診も何度もひっかかって、内視鏡検査を受けたことあります」
僕「お気をつけください」
リョウイチ「ありがとうございます。30年以上、毎日のように飲んでいたのに……生きる楽しみがなくなってしまいました」
僕「まあ、でも、体壊して入院するリスクを考えたら……」
リョウイチ「はい。お酒を飲む習慣は、やめようと思っています。ただ、肥満や高血圧なども気を付けないと成人病予備軍だって言われたので……食事も気を付けなければならないんです」
僕「食事は大事ですよね」
リョウイチ「ずっと1人暮らしで、外食や弁当ばかり食べてきたので……カロリーも脂肪分も塩分も糖分も過剰なんです」
僕「これを機に少しずつ自炊するとか?」
リョウイチ「家事の中でも、買い物と料理って嫌いなんですよ。面倒くさくって……」
僕「今、簡単に作れる半加工品がたくさん売ってますよ。手軽で、そこそこおいしい……」
リョウイチ「スーパーとかで買い物……自体が嫌なんです」
僕「お弁当は買うんですよね?」
リョウイチ「弁当屋とかコンビニです。さっと選んで、さっと買えますから」
僕「コンビニにも半加工品や冷凍食品は売ってますよ」
リョウイチ「皿に移したり、食べた後に皿を洗ったり……も、面倒なんです。弁当を食べたら、容器は捨てるだけなので……」
僕「お仕事で帰宅が遅いと……そういうのが煩わしくなるんですね?」
リョウイチ「20年ぐらい前に、半年だけ男同士で同棲したんですが……。その時は、相方が毎日ご飯作ってくれて……良かったです。半年で5キロ痩せました」
僕「また、そういう方と一緒に暮らすとか……。って、あと何年かで定年ではありませんか?」
リョウイチ「うちの会社は60歳定年ですが……再雇用してもらうつもりです。恥ずかしながら、貯金も資産もないので、65歳で年金が出るまでは、働かねばならないんです」
僕「そうなんですね」
リョウイチ「週に何度もゲイバーなどに行き、飲んでましたから……。妻子を養う必要がないので、あるだけ使って生きてきました……。情けない話ですが」
僕「過去の話は仕方ないとして……。これから、どうするか? ですよね」
リョウイチ「それで……。今、迷っているんですが……」
僕「リョウイチさんのこれからの人生に関することですね? 再び、料理上手な男性と暮らすとか?」
リョウイチ「それが理想ですが……。もう20年も彼氏いないし……。ゲイバーにはあまり行かないつもりなので……。彼氏は諦めました」
僕「……」
リョウイチ「今までお話したようなことを、先月、ゲイバーで愚痴っていたら……何度か話したことがあるレズビアン女性から『私と色気抜きで暮らさない? 料理得意よ』って言われたんです」
僕「そのレズビアン女性のこと、差し支えない範囲で教えていただけますか?」
リョウイチ「カナエさん(仮名)という40代女性です。若い頃は男性とも付き合ったが、今はレズビアン100%で、女性同士の付き合いばかりって……(言ってました)」
僕「それは……単なる同居・ルームメイトなのか? それとも、友情結婚みたいなことなのか?」
リョウイチ「まずは、ルームメイトになり、数か月して、うまくいきそうだったら、入籍も視野に入れて……と、カナエさんは言ってます」
僕「リョウイチさんは乗り気なんですか?」
リョウイチ「よく……わからないんです。20年前のゲイ同士の同棲の時も……私はうまく行っているつもりだったのに……。ある日、相方が『出ていく』って言って……。それっきりなんです」
僕「当時の相方さんは、別れる理由を言わなかったのですか?」
リョウイチ「『疲れた』と言ってました」
僕「何に疲れたのでしょうか?」
リョウイチ「先に言いましたように、私は、とにかく家事が面倒でやらないので……。相方ばかりが家事やることになり……疲れたんだと思います」
僕「それで、『家事を分担しよう』とリョウイチさんは言わなかったのですか?」
リョウイチ「言いませんでした。少し高くついても、外食や出来合いの物を食べた方が楽だと思いましたから……」
僕「30代の頃は、そう考えられたんですが……」
リョウイチ「成人病予備軍って言われては……考えを変えざるをえません」
僕「で、カナエさんとの同居ですが。カナエさんは条件とか言ってませんか?」
リョウイチ「言ってます。性行為はしない・お互いの恋愛は自由・カナエさんが主婦になる・私の収入で2人が暮らす……です」
僕「結婚式やご家族への挨拶は?」
リョウイチ「入籍する際に相談しようって言われてます」
僕「リョウイチさんは、それでいいんですか?」
リョウイチ「そこを……占ってもらえませんか?」
僕「では……リョウイチさんがカナエさんと同居した場合、①うまく行って、友情結婚に至る。②同居はある程度うまく行くが、結婚はしない方がいい。③同居はやめた方がいい。……この3者択一で占いますか?」
リョウイチ「お願いします」
リョウイチさんの現状を表すカード↓
↑「ワンドのナイト」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。
頭でっかちの男性がロバに乗っています。
自分では立派な騎士のつもりですが、実態はかけ離れています。
カナエさんとの同居は、都合よく考えすぎです。
①うまく行って、友情結婚に至る。
↑「剣のナイト」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。
翼のある馬に乗って空を飛び、両手を離しています。リスクが高く、危険な行為です。
うまくは行かないでしょう。
↑「ワンドの5」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。
1人の踊り子の女性に対して、複数の男性が注目し、「あわよくば……」と考えています。
この後、男性同士の争いになるのは必至です。
結婚は両家族も巻き込むことです。やめた方がいいでしょう。
②同居はある程度うまく行くが、結婚はしない方がいい。
↑「聖杯の5」正位置。
老人の話に困惑する若者。
女性と同居するということは、話を聞かなければなりません。
「できれば聞きたくない」「毎日は嫌だ」と考えるなら、同居はやめましょう。
↑「金貨の5」正位置。
2人の女性に飲み物を恵んでもらう老人。
経済的に困窮します。
③同居はやめた方がいい。
↑「ワンドの7」正位置。
男性人魚に困惑する漁師。男性人魚が誘っているようにも見えます。
リョウイチさんには、今後もゲイ同士の出会いのチャンスがあります。
↑「剣の2」正位置。
小舟に乗った女性が誘っています。が、舟は既に沈みかけています。
沈没しそうです。誘いに乗らない方がいいでしょう。
リョウイチ「同居も結婚もしない方がいいのですか?」
僕「人間は、好きな人のためなら多少のことは我慢できます。それでも、愛し合っていても、破綻するケースがあります。愛のない共同生活は、よほどお互いにメリットがないと難しいです」
リョウイチ「……そうですね」
僕「少なくとも、カナエさんともっと親しくなって、大親友になってからの方がいいのではありませんか?」
リョウイチ「カナエさんは、できるだけ早く同居したいと言ってます」
僕「切迫した理由があるのでしょうか?」
リョウイチ「カナエさんの勤め先がコロナで倒産し、今、無職なんです」
僕「経済的な理由ですね?」
リョウイチ「それだけでなく、カナエさんには若い女性の恋人がいて、私が仕事で家を空けている時間に、自宅に呼びたいって言ってるんです」
僕「……どう思いますか?」
リョウイチ「カナエさんは……ちょっと厚かましい人だなと思いました」
僕「カナエさんは、失業したが、もう仕事したくない。でも、若い恋人は家に呼びたい。お金と家が必要なので、リョウイチさんとの同居を提案しているのですね?」
リョウイチ「やっぱり……やめた方がいいですね?」
僕「はい」
リョウイチ「で、私の男との出会いが、まだあるって……(カードがありましたね)?」
僕「最終アドバイスカードを引きましょう」
↑「ワンドの召使」正位置。
通信を表します。今の時代なら、インターネットやSNSです。有効利用しましょう。
リョウイチ「アプリで出会いがあるのですか?」
僕「そうです」
リョウイチ「そうですか? うまく出会えなくて、アプリは休止状態だったんですが……再開してみます」
僕「そうしてみてください。同性愛が市民権を持ちつつある時代です。愛する人との同棲を諦める必要はありませんよ」
リョウイチ「わかりました。そうしてみます。ありがとうございました」
僕「こちらこそありがとうございました」
さて、今日の観音オラクルカードです。
12「天国への扉」
天国というのは、すべてに解放された自由な世界です。観音様は、あなたを至高なる世界へ導こうとしています。天国への扉は。あなたの目の前にあるのです。
しかし、扉を開けて入るには、あなたが囚われているものを解き放す必要があります。執着心です。あなたが、こだわり、離すまいとしているもの……それは、本当にあなたにとって有益なものでしょうか。
もしかすると、ただ、あなたを縛り、苦しめるものではありませんか? 今こそ、無用な執着心を捨てましょう。そして、天国への扉を開けましょう。
↓ 占いの師である、霊観占 大幸 峰ゆり子先生。