ゲイ占い師 豫 空潤です。
少し前の対面鑑定です。
タマキさん(仮名・30代女性・関東在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。
タマキ「夫ヨシカズ(仮名)の親友に……モヤモヤしてしまいます」
僕「ヨシカズさんの親友って、男性ですよね?」
タマキ「はい、ヨシカズと同じ35歳のケンゴさん(仮名)で、学生時代からの友人ってことで、私は、ヨシカズと付き合い始めた時に、すぐに紹介されました」
僕「タマキさんとヨシカズさんは、どういう経緯でご結婚されたか……そこから教えていただけますか?」
タマキ「ヨシカズとは元同僚です。2人とも20代後半で同じチームに配属され、ヨシカズから告白されて付き合い、およそ1年後に結婚しました」
僕「タマキさんとヨシカズさんは、今は同僚ではないのですね?」
タマキ「はい。ヨシカズは社内異動があり、私は結婚の翌年、長男を出産して退職しました」
僕「お話を伺う限り、ヨシカズさんとはごく一般的なご夫婦のように思えますが……」
タマキ「ヨシカズ自身は、そうです。変だとは思いません。ヨシカズの親友のケンゴさんにモヤモヤしてしまうんです」
僕「もしかして……ヨシカズさんとケンゴさんを同性愛関係だと疑っているんですか?」
タマキ「ひと言でいうと……そうです」
僕「夫のヨシカズさんには変わったところがなく……夫の親友ケンゴさんにモヤモヤということは……ケンゴさんがヨシカズさんに片思いしている?」
タマキ「はい。女の勘っていうと……アレですが……」
僕「具体的な根拠ってありますか?」
タマキ「まず、ケンゴさんは独身で、紹介されてから7年ぐらい経つんですが、過去も含めて、女性の話を聞かないんです。もう35歳ですよ?」
僕「……最近は、早熟な人とオクテな人の2極化されているといいますから……」
タマキ「私がケンゴさんに独身女性を紹介しようかと言うと、ケンゴさんだけでなく、夫のヨシカズまでも『要らない』って断るんですよ?」
僕「……」
タマキ「学生時代の友人って、たまにしか会わないものでしょう? ケンゴさんの勤め先って、ヨシカズの会社から1時間近くかかるんですよ? ケンゴさんの自宅だって我が家から1時間以上かかる……それなのに……」
僕「ヨシカズさんとケンゴさんは頻繫に会っている?」
タマキ「毎週必ず会って、飲んでいます。うちに来たこともあります……何十回も」
僕「でも、親友なのでしょう?」
タマキ「ケンゴさんって、ヨシカズを絶対に否定しないんです」
僕「それが……?」
タマキ「同世代の男性同士って、対等でしょう? 『俺はこう思う』『俺は、反対意見だな』とか、フランクに言い合うものじゃないですか?」
僕「ケンゴさんは違う?」
タマキ「うちでテレビとか見てて、出演している俳優について、私とケンゴさんが『演技へただね』って意見一致しているところに、ビールとってきたヨシカズが来て『いや、セリフ棒読みしてわざと朴訥感出している』と口挟んできたら……ケンゴさんが『そうだね。あえてそういう演技だね』って、コロッと意見変えるんです」
僕「そういう時もありますよね」
タマキ「いつもそうなんです。ヨシカズが何か言うと、ケンゴさんは必ず同調するんです。最初は気付かなかったんですが、途中で気になってから、気持ち悪いくらいに、ケンゴさんはヨシカズに従っているんです」
僕「対等じゃない友人関係も、ありますけどね」
タマキ「気が付くと、ケンゴさんはヨシカズばかり見つめています……」
僕「ヨシカズさんの方は?」
タマキ「ヨシカズの方は普通です。ケンゴさんを見る時もあれば、私を見る時もあり、ほかに目をやる時もある……」
僕「もしも、ケンゴさんがヨシカズさんに対して、友情を超えた感情を抱いているとしても……ヨシカズさんが最も愛するのはタマキさんとお子さんであり、ケンゴさんはただの親友なら、それでいいじゃないですか?」
タマキ「でも、学生時代からの関係……15年以上ですよ? ヨシカズは、絶対にケンゴさんの思いに気づいてますよ?」
僕「確かに……15年もずっとそばに居て好かれていたら……気づくでしょうね」
タマキ「ヨシカズは、私を愛してくれていると思います。子どももかわいがっています。でも、親友がゲイで、自分に恋愛感情抱いているって……平気なんですかね?」
僕「タマキさんは平気じゃないんですよね?」
タマキ「妻の座が脅かされるってことはないでしょうが……」
僕「ヨシカズさんとケンゴさんが、外で2人きりで会うこともあるのですね?」
タマキ「毎週会ってます。ヨシカズは、社内の飲み会は不参加なのに、ケンゴさんとは飲んでいるんです」
僕「居酒屋などで、飲んでいるだけですよね? 外泊とかはないですよね?」
タマキ「ヨシカズは……少なくとも、私と結婚後は、ケンゴさんと泊まったことはないはずです。結婚前は、2人で温泉に行ったこともあったようですが……」
僕「お話を伺う限り、夫のヨシカズさんが浮気や不倫をしているわけではない。ケンゴさんはあくまでも、学生時代からの親友で、飲み友達で……」
タマキ「表向きはそうですが……。ケンゴさんがヨシカズに恋愛感情をもっている気がするんです。それだけならまだしも、ヨシカズもそれに気づいていて……。そういうことって、よくあることでしょうか?」
僕「いや。ゲイの人は、好きな男性が女性と結婚した段階で、たいていは諦めます」
タマキ「ですよね?」
僕「結婚した男性の側も、奥さんとの家庭が第1ですから、横恋慕してくるゲイ男性とは距離をとろうとするのが普通です」
タマキ「そうですよね? 結婚した男が、片思いしてくるゲイ男性と会い続けるっていうことは……?」
僕「今はただの友人だとしても……過去に何らかの肉体関係があったのかもしれません」
タマキ「……同性愛関係ですよね?」
僕「ゲイ男性がノンケ(異性愛)男性に対して、一方的に奉仕するだけの場合もあります」
タマキ「申し訳ありませんが……想像するだけでもぞっとします」
僕「お気持ちわかりますが……あったとしても、結婚前でしょう」
タマキ「その……ゲイの人からの一方的奉仕って……ホテルや自宅に行かなくても……可能なんですよね?」
僕「そうですね。誰にも見られない場所なら……短ければ数分で終わりますから……」
タマキ「独身男性は……溜まってくるから、抜いて欲しいってことなんですか?」
僕「そうですね。ノンケ(異性愛)男性側には恋愛感情はありません。だから、一方的奉仕なんです」
タマキ「でも、一方的じゃないかもしれない……」
僕「すべて仮定の話ですよね?」
タマキ「占ってもらえませんか? ヨシカズとケンゴさんの関係を」
僕「占いの結果は、客観的証拠にはなりません。それでも良ければ……」
タマキ「お願いします」
僕「では、ヨシカズさんとケンゴさんの関係を4者択一占いします。①ケンゴさんは片思いしているが、ヨシカズさんにはただの友人。②ケンゴさんが片思いしていることにヨシカズさんは気付いているが、肉体関係はない。③ケンゴさんは、独身時代のヨシカズさんに一方的に奉仕していた。④ケンゴさんとヨシカズさんには、今も何らかの肉体関係がある……」
タマキ「それで……お願いします」
〇タマキさんの現状。
↑「剣の9」正位置。
女性が剣や怪しい人物に襲われているように見えるが、実際に剣が刺さっているわけではない。
実害はない。
①ケンゴさんは片思いしているが、ヨシカズさんにはただの友人。
↑「ワンドの5」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。
バトルする霊たち。
ヨシカズさんとケンゴさんの間にも争いや葛藤があった。
↑「恋人」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。
2人が恋愛関係にあったわけではありません。
②ケンゴさんが片思いしていることにヨシカズさんは気付いているが、肉体関係はない。
↑「ワンドの9」正位置。
城を守る兵士。
ヨシカズさんは、ケンゴさんの恋心を受け入れてません。
↑「金貨の8」正位置。
花嫁が亡くなった男性の墓にすがっています。気持ちの整理には時間がかかるのでしょう。
ケンゴさんがヨシカズさんへの思いに悩んでいるのです。
③ケンゴさんは、独身時代のヨシカズさんに一方的に奉仕していた。
↑「カップの6」正位置。
子どもが幼馴染の霊から花を受け取っています。
過去には「奉仕」があったと言えます。
↑「金貨の2」正位置。
ピエロが巨大金貨2枚のバランスをとっています。
いろいろな思いを抑えて、無難にやろうとしています。
④ケンゴさんとヨシカズさんには、今も何らかの肉体関係がある。
↑「吊るされ男」正位置。
ケンゴさんが我慢と忍耐をしています。
↑「カップの5」正位置。
朝になり、霊の恋人と別れる男性。
ヨシカズさんの結婚を機に、ケンゴさんとはただの友人になったのです。
最終アドバイスカード↓
↑「カップの10」正位置。
亡くなった子どもたちの霊が、両親である夫婦を支えています。
夫婦はお互いを信じ、助け合ってやっていくべきでしょう。
タマキ「どうですか?」
僕「ヨシカズさんとケンゴさん、今はただの友人です」
タマキ「ケンゴさんは、ヨシカズを好きですよね?」
僕「そうです。でも、ケンゴさんは自制しています」
タマキ「ヨシカズの方は?」
僕「過去は過去として、ただの友人と割り切っています」
タマキ「過去に性的関係があったのですね?」
僕「ケンゴさんからの一方的奉仕でしょう」
タマキ「ヨシカズは受け入れたのですね?」
僕「風俗に行く男性と同じです。ケンゴさんに恋していたわけではないです」
タマキ「ケンゴさんにとって、それはつらいことではないのですか?」
僕「その時は嬉しくても、後でじわじわと打ちのめされます。心のない関係、一方通行だけで終わる関係は空しいだけです」
タマキ「なのに、なぜ、ケンゴさんは今も……?」
僕「友達でいいから、つながっていたい……という気持ちでしょう」
タマキ「ヨシカズは? ケンゴさんの気持ちに気づいてますよね? 結果として傷つけてますよね? 妻である私まで傷つけてますよね?」
僕「ヨシカズさんは、タマキさんがそこまで傷ついていると思ってないのでしょう」
タマキ「ヨシカズに訴えたら、ケンゴさんと会うのをやめてくれますか?」
僕「やめますよ。ヨシカズさんにとって、妻子が第1です」
タマキ「ヨシカズに『もう会わない』って言われたら、ケンゴさんは?」
僕「悲しむかもしれないし……結果的に、ヨシカズさんをすっぱりあきらめて、次の恋に行けるのかもしれません」
タマキ「それは……」
僕「でも、それはタマキさんが心配することではありません。タマキさんが嫌なら、ヨシカズさんに『ケンゴさんと会わないで』と伝えればいいのです」
タマキ「……ですよね?」
僕「ヨシカズさんは、タマキさんを選んだのですから……」
タマキ「わかりました。ちょっと考えますが……たぶん、ヨシカズに私の気持ちを伝えます。ありがとうございました」
僕「ありがとうございました」