ゲイ占い師 豫 空潤です。

 

5年前に僕が占い師デビューした頃は、お客様はゲイの人ばかりでした。

しかし、今は半分近くが女性です。占い業界自体に女性客が多いからでしょう。

 

その中の1人のトモコさん(仮名・40代女性)との鑑定後の雑談です。いつものように多少変更しています。

 

トモコ「最近、話題の女湯問題、豫先生はどう思われますか?」

 

僕「ブログにも何度か書きましたが、公衆浴場や公衆トイレの男女別利用については、現行通りでいいと考えています」

 

トモコ「私の友人に『これからは女湯や女子トイレを安心して利用できなくなる』って言う人がいるんです」

 

僕「心配しすぎだと思います。同性婚推進派の政治家も、公衆浴場組合の人たちも、今までの男女分けの基準のままだと話しています」

 

トモコ「実際に、女装して女湯や女子トイレに侵入した男性がいますよね?」

 

僕「確かに、そういう事件を聞き、心配になる女性心理はわかります。が、女湯や女子トイレへの侵入や覗き事件は、昔からありました」

 

トモコ「でも、女装して『心は女だから、女湯に入る資格がある』って言い張ったんですよね?」

 

僕「あくまでも、個人の違法で一方的な思い込みです。LGBT当事者のほとんどの認識とは違います」

 

トモコ「そうなんですね」

 

僕「どんな事例でも、一方的な思い込みで違法行為する人はいるじゃないですか? 誰も通らないからいいんだと赤信号を進んだり、スーパーで万引きしたりする人も、何かしら、一方的な正当化を思い込んでいると思いますよ」

 

トモコ「自分に下心はないから、女湯に入っても大丈夫って思ったんでしょうか? でも、下心あるとかないとか、周囲の人にはわからないですよね?」

 

僕「そこですよね。性別に関しては、他者の認識って大きいんですよね」

 

トモコ「あと、手術なしで戸籍の性別変更できるようになるとか……」

 

僕「それは、確かに外国では実施している国がありますね。日本の裁判でも、健康への影響が大きい手術を強制するのは憲法違反だという判決が出てきています」

 

トモコ「手術しないってことは、男性器のある人が女性の戸籍を得て、女湯や女子トイレに入ってきても、誰も阻止できなくなるんではないですか?」

 

僕「外国では、そういうトラブルが起きていると聞きます。が、日本ではまだです。っていうか、温泉や銭湯の文化や伝統がある日本ではそうならないと僕は判断してます」

 

トモコ「日本でそうなったら、大変ですよね? 女性は銭湯や温泉に行けなくなります」

 

僕「日本の女湯に男性器つきの人が入っても構わないとなることは、99%ないと僕は思います」

 

トモコ「そう聞いて、少し安心しました。LGBTの人たちは、みんな賛成かと思ってました」

 

僕「LGBTと言っても、それぞれ事情が違うし、『T』つまりトランスジェンダーの中にも多様な意見があります」

 

トモコ「女装したり、お化粧したりするのは自由でいいと思うんです。でも……」

 

僕「そこなんですよ」

 

トモコ「え? 何か変なこと言いましたか?」

 

僕「いえ、いいことをおっしゃったんですよ。服装は、基本的に何を着ようが、その人の自由です。化粧や髪形も同じです」

 

トモコ「はい、そう思います」

 

僕「昔は、なんでも男女に分けて、その境界を超えることは許されなかったんです」

 

トモコ「今は、だいぶ自由になりましたよね?」

 

僕「そうなんです。人権とか自由意志の尊重を考えれば、服装とか髪形とか個人の自由です。でも、公衆浴場や公衆トイレはそうはいかない。みんなが利用する場所なので、周囲に不安を与えないことも必要なんです」

 

トモコ「ですよね? コンビニでフルフェイスのヘルメット禁止とか……」

 

僕「そうです。銃刀法違反も同様ですよね? 刀を持つのは個人の自由だけど、他の人も利用する場所に持ち込むと他者を不安に陥れる……だから、危険物を持ち込んではいけない」

 

トモコ「男性に生まれた人が女性のように生きたいというのは自由だけれど、他の女性を脅かしてはいけないってことですね?」

 

僕「そうです。男女の区切り方を1種類だけにして、すべてを単純化しようとするのは、多様化に背く行為であり、弊害がありすぎる。服装や髪形の問題と、公衆浴場の性別の問題は、別の基準で考えなければならない」

 

トモコ「オリンピックの女子競技にトランスジェンダー女性が参加するのもそうですよね?」

 

僕「おっしゃる通りです。ご本人は女性として女子競技に参加したいでしょうが……持って生まれた肉体や思春期以後に男性ホルモンを浴びて男性化した筋肉や体格があまりにも有利すぎて、女子競技の公平性を損なってしまうんです」

 

トモコ「性別に関しては、誰にも迷惑かけなければ個人の自由で、他者の安全を脅かす場合は、制限されるってことですよね?」

 

僕「性別だけの話ではなく、すべてにおいてそうですよね? どこの国にも属さない無人島があったら。そこでは何してもいい。が、他の人も住む街ではそうはいかない。お互いに安全で安心して暮らす権利があり、そこを配慮し合って生活しなければならない……」

 

トモコ「世の中って、そうですよね?」

 

僕「そういう前提をぶっ壊して、極端な意見ばかり取り上げて、わざと炎上させる人がネット上にいるんですよね」

 

トモコ「良心的なトランスジェンダーの人には嫌でしょうね」

 

僕「外歩くだけで、ジロジロ見られたり、不審者扱いされたり……。男性から女性に移行したトランスジェンダー女性は、特に生きにくいんですよ。そんな彼女らを更に攻撃するなんて、ひどすぎます」

 

トモコ「女性から男性に移行したトランスジェンダー男性は生きづらくないんですか?」

 

僕「女性の体で生まれても、髪形や服装を男性化し、男性ホルモンを何年も服用すると、だいたいは男性に見えるんです。だから、トランスジェンダー男性は、小柄な青少年に見えて、ジロジロ見られることはない。男子トイレでも個室を使えば、誰も気づかない」

 

トモコ「性別適合手術してなければ、男湯は無理でしょう?」

 

僕「乳房除去手術していれば、入れますよ」

 

トモコ「でも……男性器がないと……」

 

僕「タオルで前を隠せば大丈夫……って、聞きます」

 

トモコ「お湯に入る時とか、体洗う時とか、隠しきれないのでは?」

 

僕「……みんな、そこまで注視しないですよ。万が一『ついてない?』とバレたとしても……事故や病気で失うこともある。男性ホルモン効果で、筋肉質で体毛ボウボウの人を『元女性?』とは思わないです」

 

トモコ「仮に『元女性』だとバレたとしても……」

 

僕「男湯で『元女性』とわかったら、安全を脅かされるのは、周囲の男性客ではなく『元女性』の方ですね」

 

トモコ「ですよね? 下半身が未手術だったら……。男性客の中には……」

 

僕「下心を抱く人もいるでしょうね」

 

トモコ「『下半身を見せろ』って言われるとか? そう考えると、トランスジェンダー男性が男湯に入るのって、危険ですよね?」

 

僕「でも、バレたって話を聞かない」

 

トモコ「LGBT業界でも、男女は不平等というか……」

 

僕「世の中を反映しているんです。ジェンダーの問題って独立して存在しているのでなく、世間全体と絡んでいるんですね」

 

トモコ「異性愛者だと、LGBTとか他人事に思いがちだけど……実はそうではない?」

 

僕「みんな絡み合っているんですよ。ゲイの人には、男女差別とかと無関係と思う人もいるが、そうじゃない。女性差別や女性蔑視が、女性的な男性への蔑視や差別につながっている……」

 

トモコ「ですよね? 女性とかLGBTとか、弱者は連帯しなければ……」

 

僕「そうですね。ただ、異性愛の男性は絶対的な強者かと言うと……そうじゃない部分もある……」

 

トモコ「でも、まだまだ男社会だし、男性優遇の世の中ですよ?」

 

僕「それはそうですが……男性には男性の悩みがあるんですよ……」

 

トモコ「レディース割引とかでしょう?」

 

僕「いや。もっと深刻なものも……あるんですよ」

 

雑談なので、まだまだ続きましたが、本題から外れましたので、ブログではここまでとさせていただきます。

 

 

さて、今日のゲイタロットです。
↑「カップの男」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。
消防士が描かれてます。
人々を災害の危険から守る大切な仕事です。
職務遂行のためには、知力・体力と日ごろの訓練が必要です。
 
リバース(逆さま)は、それらがまだ不十分ということです。
 
↑「金貨の3」正位置。
子ども部屋の壁を塗っている男性です。
お金をもらっての仕事ではないかもしれませんが、ここに住む子どもには役立つことです。
 
壁塗りだけでなく、すべての仕事は段階的な訓練を経て、プロの境地に達するのです。
アマチュア時代の修行は大事なのです。
 
2枚を合わせ読むと、
あなたは、ご自身の望むレベルには、まだ達していません。
しかし、身近な人々には十分に役立っているし、このまま更なるレベルアップを図れば、プロとしてかなりのところまで行けるでしょう。
 
地道な努力が大事なのです。
 
↓ 占いの師である、霊観占 大幸 峰ゆり子先生。