ゲイ占い師 豫 空潤です。

 

少し前の対面鑑定です。

ノブキさん(仮名・20代男性・関東在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。

 

ノブキ「僕はノンケ(異性愛)の男なんですけど……」

 

僕「僕はゲイ占い師ですが、男女や性的指向に関係なく、どなたでも鑑定いたしますよ」

 

ノブキ「……よかったです」

 

僕「それにしても、ノンケ(異性愛)という言葉をご存じなんですね? まあ、今はネットなどで普通に使われてますからね」

 

ノブキ「……はい」

 

僕「ただ、僕のところに来てくださるのはゲイ男性や女性がほとんどで、ノンケ(異性愛)男性は珍しいんですよね。ご相談はゲイに関することですか?」

 

ノブキ「……そうなんです。数年前、コロナになる少し前に、電車通勤していた朝に……痴漢されたんです」

 

僕「男性から触られたんですか?」

 

ノブキ「……そうなんです」

 

僕「相手はどんな人か……見ましたか?」

 

ノブキ「40代ぐらいの……普通のサラリーマンです」

 

僕「驚きましたか? ショックだったでしょう?」

 

ノブキ「はい……痴漢って女性が遭うものだと思っていたので……男の僕がそんなことされるなんて……」

 

僕「そう思いますよね? 通報しましたか?」

 

ノブキ「いえ……結局、通報しませんでした。頭真っ白になって……」

 

僕「体勢を入れ替えて、触られなくするとか……? 混みすぎて、身動きとれませんでしたか?」

 

ノブキ「いえ……できたかもしれませんが……精神的に動揺してしまって……」

 

僕「そうですね。衝撃うけますよね?」

 

ノブキ「あの……僕って、ゲイに見えますか?」

 

僕「え? ノブキさんはノンケ(異性愛)なんですよね? 別にゲイっぽくは見えません。っていうか、ほとんどのゲイ男性も、見かけは普通の男性ですよ」

 

ノブキ「そうなんですか……」

 

僕「もしかして……男性から痴漢されたのは、ゲイに見られたからと思っていますか?」

 

ノブキ「……はい」

 

僕「そんなことないですよ。ノブキさんは男らしい男性ですよ。ただ……」

 

ノブキ「ただ?」

 

僕「人の好みは様々ですが、中性的な男性よりも、体育会系男性の方が多くのゲイにモテますよ……ノブキさんみたいな……」

 

ノブキ「……僕はゲイにモテるんですか? やっぱり……」

 

僕「やっぱり……ってことは、心当たりがあるのですね?」

 

ノブキ「実は……男に痴漢されたっていうのは……1度じゃないんです」

 

僕「……何回ですか?」

 

ノブキ「ここ数年間で……2~30回です」

 

僕「失礼ですが……触られるのが、それほど嫌じゃない?」

 

ノブキ「……はい。……そんな自分に自己嫌悪です」

 

僕「……大丈夫ですよ」

 

ノブキ「大丈夫って……?」

 

僕「ゲイの痴漢って……そういう場合が多いんです」

 

ノブキ「……っていうと?」

 

僕「もちろん、痴漢は性犯罪です。公共の場ですから、認めることはしません。ただ、ゲイの痴漢はお互いに合意のことが多いので、女性に対するのとは事情が異なります」

 

ノブキ「……合意って……やっぱり、僕は痴漢されてもいいと思っていると見抜かれたんですか?」

 

僕「それはあるかもしれません。ゲイの痴漢って車両の場所が決まっているんです」

 

ノブキ「それは……ネットで見たことあります」

 

僕「しかも、常習者は慣れているので、少しずつ手をぶつけてきて……逃げるか? 嫌がるか? 見極めながら……なんです」

 

ノブキ「僕は……逃げなかったので……触られてもOKだと……解釈された?」

 

僕「まあ……そういうことです。逃げないとか……触られて反応するとか……で、相手にその気があるかどうか判断すると……」

 

ノブキ「恥を忍んで言うと……その時……僕は……その……」

 

僕「性器が反応したんですよね? 快感を感じたのでしょう? だから、何度も同じ車両に乗った?」

 

ノブキ「……そうです」

 

僕「反応も快感も、若い男性には生理現象の一部です。恥じる必要はありません。先ほど、ゲイの痴漢の大半は合意だと言ったように、被害者は嫌がってないことが多いのです」

 

ノブキ「被害者も……ゲイってことですよね?」

 

僕「そうですね」

 

ノブキ「僕も……男性からの痴漢を受け入れているってことは……ゲイなんですか?」

 

僕「バイセクシャル(両性愛)かもしれないし……『食われノンケ』というゲイの相手をするノンケ(異性愛)男性も存在します」

 

ノブキ「……食われノンケ? 僕はそうかもしれません。男性への恋愛感情はまったくないんです。キスなんかも嫌でした。でも……痴漢されるのは、背徳感があって……ドキドキするんです」

 

僕「男性とのキスが嫌だった……ということはされたことあるのですか?」

 

ノブキ「え……あの……5回ぐらい痴漢されたおじさんに……夜、帰りの電車でバッタリ会って……」

 

僕「そのおじさんとは、お互いに顔見知りになっていた?」

 

ノブキ「……たぶん……そのおじさんは僕をゲイだと思って、誘ってきて……」

 

僕「誘いに乗ったのですか?」

 

ノブキ「夏だったので……おじさんの家が駅から近くて、ビールが冷えてるから飲まないかって言われて……1杯飲んだら帰るつもりだったんです」

 

僕「で、そのおじさんの家について行ったら、キスされた?」

 

ノブキ「……そうです。キスはマジで嫌でしたが……」

 

僕「キス以外は嫌じゃなかった?」

 

ノブキ「……電車の中の続きをしようって言われて……」

 

僕「電車内では最後までいけませんからね?」

 

ノブキ「……あんなおじさん、まったく好きじゃないです。でも……断れなくて……自分でも自分がわかりません」

 

僕「食われノンケって、そういう感じですよ。相手がどんな男でも、気持ち良ければいい……っていうことです」

 

ノブキ「僕だけじゃない……ってことですね?」

 

僕「はい。少数ですが、男性の中には一定数います。妻子持ちの男性にもいますよ」

 

ノブキ「僕は、普通に結婚できるってことですよね? ……安心しました。そこが聞きたかったんです」

 

僕「ただ……一生食われノンケのままかどうかは……個人差があります。だんだんと、バイセクシャルやゲイになる人もいます」

 

ノブキ「……そうなんですか?」

 

僕「みんな、好みというものがあるじゃないですか? 今までノブキさんに触ってきた男性は、全く好みではなかっただけで……これからの人生で、好きな男性にめぐり会うかもしれません」

 

ノブキ「中学の時……部活の先輩がかっこよくて……憧れました。もちろん、何もなかったですが……」

 

僕「その先輩そっくりなイケメンに誘われたら?」

 

ノブキ「……」

 

僕「私は、同性愛は先天的だと信じてます。きっかけがあって同性愛者になったとしても、潜在的にはもともと要素あったのです。努力でどうにかなるものではないので……なるようにしかなりません」

 

ノブキ「そこ……占ってもらえませんか? 僕がこれからゲイになるかどうか……」

 

僕「え?」

 

ノブキ「先ほどのゲイの痴漢でも……やめようと何度思っても……その車両に乗ってしまって……触られれば応じてしまう……そのうちにゲイの人が集まる場所にも……行ってしまいそうで……」

 

僕「男性の性欲は、我慢するのが大変ですよね?」

 

ノブキ「そうなんです……男性への恋愛感情はないのに……行為だけ求めるのがエスカレートしそうで……」

 

僕「エスカレートしてもいいじゃありませんか? 電車で痴漢なんて性犯罪はやめて、誰にも迷惑かけない場所で応じればいいじゃないですか?」

 

ノブキ「じゃあ……あれ、やらせてもらえますか? アドバイスカード……」

 

僕「裏返しのタロットカードから、ノブキさんが選んでめくるのですね? どうぞ……」

 

ノブキ「では……これと……これ」

 

↑「悪魔」正位置。

もちろん、実際に悪魔や怪物に遭遇するというより、何かの虜になってしまうことです。

「同性愛」という意味もあります。

 

↑「太陽」正位置。

裸の子どもが太陽を浴びて馬に乗っています。

「天真爛漫」「素直」などがキーワードです。

 

ノブキ「どうですか?」

 

僕「ゲイやバイセクシャルになる可能性があります」

 

ノブキ「……」

 

僕「ありのままのご自分を受け入れることです。それで、幸せになれます」

 

ノブキ「ゲイになって……幸せになれるとは思いません。あ……豫さんとか、ほかのゲイの人ではなく、僕の場合です」

 

僕「ゲイの人の大半は、思春期などにゲイを自覚した際、同じように絶望します。ゲイで生きていくことなんてできない……ノンケ(異性愛)でないと、幸せな人生は送れないと思うのです」

 

ノブキ「……僕がノンケ(異性愛)でい続ける可能性はないですか?」

 

僕「食われノンケなどと呼びますが、ゲイとの性行為を希望し、繰り返している時点で、完全なノンケ(異性愛)とは言えないと、私は考えます」

 

ノブキ「でも……精神的には女性が好きです」

 

僕「バイセクシャルじゃダメですか? 呼び名の問題だと思います」

 

ノブキ「食われノンケの方が抵抗少ないです……でも……」

 

僕「でも?」

 

ノブキ「……確かに、最初に痴漢された時、電車から降りても勃起がおさまらなくて、駅のトイレの個室で自分で抜いたんです。このままでは会社に行けないと思って……」

 

僕「男性に触られたという性的興奮からですね?」

 

ノブキ「確かに……ノンケ(異性愛)じゃないですね? それからも、痴漢される度に、駅のトイレで処理してましたから……」

 

僕「同性婚やそれに準ずる法制度がある国は、今や37か国です。日本でもきっと、そのうちに認められます。ゲイやバイセクシャルでも、いいじゃありませんか?」

 

ノブキ「……」

 

僕「この人と人生を共にしたい……そう思った人と添い遂げればいいのです。相手の性別はどうでもいいじゃないですか?」

 

ノブキ「でも……もし、男を好きになったら、親や同僚になんて言えばいいのか……」

 

僕「お気持ちはよくわかります。しかし、幸せになるための最上位の条件は世間体ではありません」

 

ノブキ「……どうしても、ノンケ(異性愛)に戻ることはできませんか?」

 

僕「どうしてもゲイやバイセクシャルとしての人生が嫌なら、ゲイ痴漢の電車車両にはもう乗らないことです」

 

ノブキ「……月に1回でも、ダメですか?」

 

僕「100%ノンケ(異性愛)の人は、ゲイの痴漢が手ぐすね引いているところに、進んで行かないですよ」

 

ノブキ「……ですよね?」

 

僕「ご自分の同性愛要素を受け入れるのは時間がかかると思います。じっくり自分と向き合ってください。それしかありません」

 

ノブキ「……」

 

僕「ただし、やけになって、極端な行動に走らないようにお勧めします」

 

ノブキ「……極端な行動?」

 

僕「どうせ性行為するなら、相手を選んだ方がいいです。好きでもない相手に身を任せるから自己嫌悪が募るのです。両想いになれる相手と幸せになってください」

 

ノブキ「……痴漢に応じるのはやめた方がいいですか?」

 

僕「公共の場所での性行為ですからね。お勧めしません。そんなことしなくても、都会で、このネット社会で、いくらでもゲイの出会いはあります」

 

ノブキ「よく考えてみます……。ありがとうございました」

 

僕「こちらこそありがとうございました」

 

さて、今日のゲイタロットです。

↑「金貨の賢人」正位置。

庭仕事に精を出す老人。

「金貨」の最高位である「賢人」が庭仕事の老人なのです。

地味できつい作業だが、尊い仕事だということです。

 

↑「星」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。

空に浮かぶ星ですが、あこがれの対象も表します。

リバース(逆さま)ですから、あなたの希望がそのまま実現することは難しいでしょう。

 

2枚を合わせ読むと、

あなたの望む、夢のような未来は現実にはならないでしょう。

それよりも、家庭の中の小さな幸せを大事にしましょう。

本当の幸せとは、目立たないところにあるのです。

 

↓ 占いの師である、霊観占 大幸 峰ゆり子先生。   

 

 

↑峰ゆり子先生宅玄関前の観音像(北海道苫小牧市)