GRPオールスター・ビッグ・バンド・プレイズ・ジャズ・スタンダーズ | かえるの音楽堂

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GRP ALL-STAR BIG BAND : GRP ALL-STARS BIG BAND

(1992年) 

 今回紹介するアルバムは、GRPレコードの10thアニヴァーサリー作品で、当時のGRPの所属アーティスト達が集まった、まさしくビッグ・バンド作品です。まず参加メンバーを見ただけで、よくこれだけの人を揃えたなと感心してしまいます。この作品が製作されたのは1992年とつい最近の作品のように思っていましたが、もう約30年経つんですね。CDの帯にも書いてあるように“二度と実現不可能な豪華メンバーを揃えた”まさに夢のビッグ・バンドです。GRPレコードは、デイヴ・グルーシンとラリー・ローゼンが1976年に製作プロダクションとして立ち上げ、78年からはアリスタ傘下のレーベルとして数々の名盤を製作してきました。1982年には独立したレーベルとしてトム・スコット、チック・コリアといったベテラン達の作品なども手がけてきました。そしてその節目の10年目の作品として作られたのがこのアルバムです。今では、デイヴ・グルーシンとラリー・ローゼンの二人は経営から離れてしまっています。私としては、正直言ってデイヴとラリーの二人が立ち上げた当時の、多くの若手の作品を手がけていた頃のGRPのほうが、大きくなった現在のGRPより好きです。さてこのビック・バンドの参加メンバーを列挙します。デイヴ・グルーシン、デヴィッド・ベノワ、ケニー・カークランド、ラッセル・フィランテ(p)、エリック・マリエンサル、トム・スコット、アーニー・ワッツ、ボブ・ミンツァー(sax)、ランディ・ブレッカー、アルトゥーロ・サンドヴァル(tp)、リー・リトナー(g)、ジョン・パティトゥッチ(b)、デイヴ・ウェックル(ds)、デイヴ・バレンティン(fl)、ゲイリー・バートン(vib)他 と、まさに超豪華メンバーの共演となっています。これだけのメンバーの仕切役は、編曲とピアノのデイヴ・グルーシン、編曲とプロデュースのマイケル・アービン、そしてラリー・ローゼンの3人です。デイヴとラリーはエグゼクティブ・プロデューサーとしても名を連ねています。それにしてもこれだけのメンバーのスケジュール調整も大変だったと思います。

 

1.エアジン

2.ブルー・トレイン

3.ドナ・リー

4.処女航海

5.シスター・セイディ

6.ザ・サイドワインダー

7.セヴン・ステップス・トゥ・ヘヴン

8.アイ・リメンバー・クリフォード

9.フットプリンツ

10.マンテカ

11.ラウンド・ミッドナイト

12.スペイン

 

曲目は全12曲全てスタンダード・ナンバーとして演奏されている曲です。1曲目ソニー・ロリンズの「エアジン」から始まり2曲目はコルトレーンの「ブルー・トレイン」3曲目「ドナ・リー」4曲目「処女航海」・・・次から次にジャズ・スタンダードがビック・バンドで演奏されます。最後12曲目チック・コリアの「スペイン」まで飽きることなく一気に聴けてしまいます。ビック・バンドが好きな人からジャズ・スタンダード・ファンまで楽しめるアルバムです。