ボディ・トーク:ジョージ・ベンソン | かえるの音楽堂

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70年~80年のCROSSOVER(FUSION)とJAZZを中心にAORか
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どを紹介いたします。

BODY TALKGEORGE BENSON

(1973年)

 ジョージ・ベンソンは1963年にジャック・マクダフのバンドに加入し、1964年に“The New Boss Guitar”でバンド・リーダーとしてアルバム・デビューしました。1968年には、マイルス・デイヴィスの“Miles in the sky” のレコーディングにも参加しました。60年代後半にはクリード・テイラーのプロデュースのもと、A&Mレコード傘下にあったCTIレーベルよりアルバムを発表しています。 ここではクリード・テイラーはジョージをウェス・モンゴメリーの後継者としての位置づけで売り出しました。1970年にはCTIはレコード会社として独立し、ジョージのアルバムとしては1971年に“Beyond the Blue Horizon(青い地平線)”を制作しました。同年には早くも第二弾として“White Rabbit”を制作しました。第一弾のアルバムはストレート・アヘッドなジャズ・アルバム、CTIセカンド・アルバムはスパニッシュ・テイストのジャズ・ロック・アルバムでした。続く第三弾が今回紹介するアルバム“Body Talk”でブルース・フィーリングに溢れるジャズ作品です。参加メンバーはセカンド・ギターにアール・クルー、ベースにロン・カーター、ドラムがジャック・ディジョネット、エレピにハロルド・メイバーン、トランペットとフリューゲル・ホーンがジョン・ファディス、テナーにフランク・フォスターを中心にその他ブラス・セクション、パーカッションです。アレンジはジェイムス・ブラウンのバンドでサックスを吹いていたピー・ウィー・エリスが担当しました。ピー・ウィーの起用はジョージのソウルフルな持ち味を十分に引き出しており成功したと言えます。

 

1.DANCE (ダンス)

2.WHEN LOVE HAS GROWN (ホエン・ラヴ・ハズ・グロウン)

3.PLUM (プラム)

4.BODY TALK (ボディ・トーク)

5.TOP OF THE WORLD(トップ・オブ・ザ・ワールド)

 

 1曲目「DANCE (ダンス)」はジョージ・ベンソン作のミディアム・ファンクなナンバーです。ドラムの小刻みなビートをバックにジョージとアールのツイン・ギターで演奏します。2曲目「WHEN LOVE HAS GROWN (ホエン・ラヴ・ハズ・グロウン)」はダニー・ハサウェイとジーン・マクダニエルの共作で、ダニー・ハサウェイ&ロバータ・フラックが歌っていた曲です。ジョージとアールがツインでテーマを演奏し、そのあとジョージがソロを取ります。3曲目「PLUM (プラム)」はジョージ作です。ブラス・セクションをバックにジョージがファンキーに演奏します。表題曲の4曲目「BODY TALK (ボディ・トーク)」もジョージ作です。ジョージがファンキーに弾きまくります。5曲目「TOP OF THE WORLD(トップ・オブ・ザ・ワールド)」もジョージ作です。グルーヴィーな泣きのギターを弾いています。今回紹介したアルバムではヴォーカルもスキャットもなく、それだけにギタリスト・ベンソンの魅力がいっぱい詰まった作品です。この後1974年以降ジョージはフュージョン路線を進んでいき、ギターだけでなくヴォーカリストとしても積極的に活動していきます。