アップフロント:デヴィッド・サンボーン | かえるの音楽堂

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70年~80年のCROSSOVER(FUSION)とJAZZを中心にAORか
らSOULまで、かえるのお勧めのGood Music Albumや音楽情報な
どを紹介いたします。

UPFRONT : DAVID SANBORN

(1992年)

 マーカス・ミラーがプロデュースしたサンボーンの92年の作品です。ここで聴けるサンボーンはまさにファンキーさが前面に出た演奏です。マーカス・ミラーのベースとスティーブ・ジョーダンのドラムのうねるようなリズム、そしてリッキー・ピーターソンのハモンド・オルガンを核にして、サンボーンはファンキーに吹きまくっています。そしてもちろん泣きのサックスも健在ですよ。参加メンバーは、他にドン・アライアス(perc)、ハイラム・ブロック(g)、ランディー・ブレッカー(tp)、リチャード・ティー(org)、ウィリアム・“スペースマン”・ピーターソン(g)、コーネル・デュプリー(g)、エリック・クランプトン(g)、レニー・ピケッツ(ts)、スティーブ・フェローン(vo)他です。

 

1.SNAKES(スネイク)

2.BENNY(ベニー)

3.CROSSFIRE(クロスファイアー)

4.FULL HOUSE(フル・ハウス)

5.SOUL SERENADE(ソウル・セレナーデ)

6.HEY(ヘイ)

7.BANG BANG(バン・バン)

8.ALCAZAR(アルカザー)

9.RAMBLIN’(ランブリン)

 

 1曲目「SNAKES(スネイク)」はマーカス・ミラー作の曲です。特徴的なベースをバックにサンボーンがブローします。2曲目「BENNY(ベニー)」もマーカスの曲です。オルガンをバックにメローな感じの曲です。でもサンボーンが吹くと、決して安っぽくならないんですね。3曲目「CROSSFIRE(クロスファイアー)」はマーカスとサンボーンの共作です。サンボーンが自由に吹きまくっている感じです。4曲目「FULL HOUSE(フル・ハウス)」もマーカスとサンボーンの共作によるシャッフル・ビートの曲です。エリック・クランプトンがワン・コーラスですが渋いソロを弾いています。5曲目「SOUL SERENADE(ソウル・セレナーデ)」はキング・カーティスの名曲ですね。この曲の為にギターにキング・ピンズのコーネル・デュプリーと、リチャード・ティーのオルガンですよ。このバッキング・パターンはリズム&ブルースに対するサンボーンの思い入れの強さを表しています。6曲目「HEY(ヘイ)」はサンボーン、リッキー・ピーターソン、マーカス・ミラー他の共作です。マーカスによる凝ったアレンジの曲です。7曲目「BANG BANG(バン・バン)」はJAIME SABATERJOE CUBA作のちょっと賑やかな、お祭り気分の曲です。8曲目「ALCAZAR(アルカザー)」は再びマーカスとサンボーンの共作です。この曲のアレンジも凝った感じです。そしてラスト9曲目「RAMBLIN’(ランブリン)」はオーネット・コールマンの曲です。このアルバムではキング・カーティスやJB‘Sを巧みに取り入れ、サンボーンが本当に生き生きとサンボーンによるサンボーンのR&Bを演奏しています。最後になりましたが、アルバムのジャケットはスティーブ・バイラムのデザインによるアートワークで、6枚折りになった帯状に長いものです。ぜひ広げて眺めてください。CDでもこういったジャケットを作れるのですよね。