ア・ナイス・プレイス・トゥ・ビー:ジョージ・ハワード | かえるの音楽堂

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A NICE PLACE TO BE : GEORGE HOWARD

(1987年)

 R&B系サックス奏者、ジョージ・ハワードの4作目の作品です。この時期のスムース・ジャズ系のサックス奏者と言えば、ケニーGやナジーがヒット作を出して日本でも売れていました。それに比べるとジョージ・ハワードはセールス的には若干の開きがあったように思えます。しかし本国アメリカでは出すアルバムがすべてベストセラーとなる人気者でした。ジョージ・ハワードは主にソプラノを吹いており、彼の吹く音色はとてもハートウォームでソウルフルです。そのジョージ・ハワードは1998年3月に41歳という若さで亡くなってしまいました。本当にまだまだ活躍できたのに、大変残念なことです。しかし彼の残した作品はこうしてCDやYutubeで聴くことができます。今回紹介の作品は、彼のメジャー・レーベルMCAへの移籍第1段です。プロデュースはジョージ・ハワード自身が行い、曲によってジョージ・デューク、スタンリー・クラークとの共同プロデュースとなっています。またジョージ・ハワード自身が唱っており、これがまた甘い声でこぶしを効かせておりとてもいい感じです。参加ミュージシャンは、ジョージ・ハワード(ss,vo,p,ds,etc)、ポール・ジャクソン,jr.(g)、ヴィクター・ベイリー(b)、ポウリーニョ・ダ・コスタ(perc)、スタンリー・クラーク(b)、ジョージ・デューク(synthTX-7)、ネーザン・イースト(b)、ドクター・ギブス(perc)、ウェイン・リンゼイ(Rhosessynth)、ロバート・ブルッキンズ(keyb)他です。ドラムは基本的にジョージ・ハワードの打ち込みです。曲は全8曲で、うち5曲がジョージ・ハワードのプロデュース、アレンジで、2曲がジョージ・デュークとの共同プロデュース、1曲がスタンリー・クラークとの共同プロデュースです。

 

1. NO NO(ノーノー)

2. JADE’S WORLD(ジェイズ・ワールド)

3. SWEETEST TABOO(スイーテスト・タブー)

4. NICE PLACE TO BE(ナイス・プレイス・トゥ・ビー)

5. LET’S LIVE IN HARMONY(レッツ・リヴ・イン・ハーモニー)

6. PRETTY FACE(プリティー・フェイス)

7. SPENCER FOR HIRE(スペンサー・フォー・ファイアー)

8. STANLEY’S GROOVE(スタンリーズ・グルーブ)

 

 1曲目「NO NO(ノーノー)」はジョージ・ハワードとキーボードのウェイン・リンゼイの作です。コーラスをバックに、ソプラノを吹いています。2曲目「JADE’S WORLD(ジェイズ・ワールド)」はジョージ・ハワードの作で、スタンリー・クラークがベースを弾いています。3曲目「SWEETEST TABOO(スイーテスト・タブー)」はポピュラー・ヒットでシャーデーのカバーです。4曲目「NICE PLACE TO BE(ナイス・プレイス・トゥ・ビー)」もジョージ・ハワードとウェイン・リンゼイの作です。5曲目「LET’S LIVE IN HARMONY(レッツ・リヴ・イン・ハーモニー)」ではジョージ・デュークとの共同プロデュースで、作曲はやはりジョージ・ハワードとウェイン・リンゼイです。ここでは、ハワードがソウルフルなヴォーカルを聴かせてくれます。ソウル・チューンと言ってもおかしくない仕上がりです。6曲目「PRETTY FACE(プリティー・フェイス)」この曲もジョージ・デュークとの共同プロデュースです。ここでもジョージのヴォーカルが最高に良い雰囲気を出しています。7曲目「SPENCER FOR HIRE(スペンサー・フォー・ファイアー)」はジョージ・ハワードのプロデュースです。スタンリー・クラークがアコースティック・ベースを弾いています。8曲目「STANLEY’S GROOVE(スタンリーズ・グルーブ)」はジョージ・ハワードとスタンリー・クラークの作、プロデュースです。スタンリー・クラークは、ベース・シンセと琴を、ジョージ・デュークがキーボードを弾いています。改めて全編を通して聴いてみると、本当にソウルを感じさせてくれるスムース・ジャズ・アルバムです。もっと売れても良かったのではないかと思います。